151 雪に沈む村
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[それが、手の中の十字架に刻まれた彼の名前だと言う事を知っているのは、彼と彼女のふたりきり。
世界の何処かで彼の心臓を持つもう一人の『彼』にも、ベビーカーの中の『彼女』にも。
ついぞ明かされる事の無かった、秘密だった。]**
(16) roki 2013/12/01(Sun) 02時頃
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/* >>-151 アリス君 一応、>>16で十年前締めとさせて戴きますが、何かありましたら神父俄然対応致しますので…!
>>のっさん 延長有難うございます!リス村といい本当御世話になってます、とっても素敵な村でふへへ(◜▿~ ≡~▿◝)ふへへってなってましたァ!今回も上手くエンカ出来なかったけどな!うええん!
>>all なんか回収し忘れとか、これやりたいとかあったら遠慮なく投げてくださいませー。 今夜は一先ずこれにて。**
(-153) roki 2013/12/01(Sun) 02時半頃
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/* 鳩からちらり。 本日も対応は夜半になります、宜しくお願い致します。
>>-154 クシャミ君 ああ良かった。お互い遠慮しつつもジワジワ距離つめて家族になってく猫とおっさんとかいいじゃにゃいです?(まがお ロルお任せしてすみません、夜に御返ししますので。
>>-155 サイラス君 ちょ、それは誤解だw 桃要員とかそういう表現ではなくタラシときたかね、神父驚愕…! >>-156の方も了解致した、此方は力一杯対応するので、簡易でもねっちょり()でも何ら問題無いですよ。 ご自分の体調第一優先で、お相手宜しくお願いします。
では皆様、また夜に。**
(-157) roki 2013/12/01(Sun) 15時半頃
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/* 今日も鳩からちらり。
>>20 ピエール君 わーい!雪遊びフラグ!夜までお待ち下さいねー。
>>-167 アリス君 ちょ、待って、違う誤解です!この流れで言うの何ですが神父PLそもそもRP村ここがふたつめの超弩級初心者ですから!安定も何も!(必死 ついてけてないなんてとんでも無いですよ、手探り状態を上手く導いて下さって本当に感謝です…!
>>-177 私なぞひよっこですねw この世界の人類史が三万年近いのも驚愕です…。
(-180) roki 2013/12/02(Mon) 14時半頃
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ええ、人間ですよ。ちょっと長生きな、普通の。ふふ。
[>>20深く追求してくるでもなく思った事を口にしただけのピエールの言い方は、いっそ清々しくていつも好ましい。 彼は獣人のハーフではあるけれど、立ち振る舞いは人間のそれとなんら変わらないし、他の者に対してもその率直で大らかな態度は変わらない。 彼の店に客が集うのは、なんだかとても自然な事な気がする。居心地がいいのだ、この男の素直さは。]
(──トニーは兎も角。カルヴィンが懐くのは、そういう事なのでしょうね。)
一人納得して、鞄の中を見せてくるピエールに目を細めて答えた。]
良いのですか?御相伴に預かっても。一人だとどうにも食事も手を抜いてしまって…助かります。
(35) roki 2013/12/02(Mon) 23時半頃
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/* 空気なんて読まないぜ!で投下。
>>-181 バナさん それは考えました、凄い滾るなぁ、滅んだ違う人類…! 肌の色や質感が違ったりするのでしょうか。老龍殿に聞いてみたいものです。
>>-182 アリス君 少なくとも人狼では間違いなくふたつめです。 素敵とか言っていただいてほんと光栄ですが、冗長過ぎてなんともお恥ずかしい限りです…
>>-183 クシャミ君 こぉら、クシャミ。余計な事を覚えるんじゃありません。めっ。
…これねー、もうねー、後でサイラス君は御仕置きですよほんと…
(-203) roki 2013/12/02(Mon) 23時半頃
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/* >>-200 ウォーレンさん のっさんのロルは文章が綺麗で目立つ、ていうか鉱石マニアだしすぐ分かったw 冬の間に使うナイフの手入れとか頼みたかったのに…! 前回の村もブーメランと殴られた以外の絡みがはんぺんしか無いじゃない!さみしい!くっそ!今度こそ…、だったのに今回一言も喋って無ぇw
素敵な村をありがとう。忙しい中のGM役は大変だったでしょう、本当にお疲れ様でした。 ウォーレン素敵だったよ…!
>>-206 アリス君 返信早いw 今は特に活動しておりませんが、過去に文章を少し書いたりはしていました。 私も同じで映画のような映像をイメージしてます。とにかく空気感みたいなものを表現したくて頑張ってますが、修行不足でしたw アリス君のロールはとても綺麗でしたよ! 音とか、光の色が浮かぶような気持ちで読んでいました。すごく勉強させて戴いたなあ。
びたんびたんw 魚かw
(-207) roki 2013/12/03(Tue) 00時頃
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/* >>-208 ああ、クシャミ君。ただいま戻りました。 静止画、は、私もなんとなく分かる気がします。 何だかんだで、文章上達の近道は読むことだろうなあと。語彙は本を読むだけで付きますからお得!
>>-209 うう、良い意味、ですか…、でしたら御厚意は有難く頂戴します…!なんか最近タラシ塗りされる機会が多く神父リアルにこんな顔です。?(´・ω・`)ナンデ??
あ、ピエール君とのとこはクシャミ君入眠前?後?で別行動時とお考え下さい。なので合わせますからジリヤさんとお別れしたタイミングとかで大丈夫ですよー。
(-217) roki 2013/12/03(Tue) 01時頃
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ジイさ…、…ははっ、まあ、本当その通りです。年寄りですので、防寒はしっかりしてますよ、御心配なく。
[ざっくりした物言いに思わず声を立て笑う。若造りなのが自慢でして。くつくつと楽しげに言いながら促されるままピエールの隣に腰掛けた。 そうして傍に居るだけで、鞄の中から漂う香ばしいパンの香りが空腹を刺激する。
誰かと共にいて食欲が沸く、と言うのはとてもいい事だ。少なくともそれは、生きる気力と同じ意味でもある。
手荷物の中から紅茶の入った水筒を取り出す。なんとはなしに、急に年寄りになった気分で(年寄りなのは違いないのだが)チャールズはピエールに茶を勧めるのだった。]
(39) roki 2013/12/03(Tue) 01時頃
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/* >>39 老け込んでみたw
>>-215 アリス君 いやもう、本当参考にもならないですから、恥かしいですから…! 精進もなにもアリス君が引っ張ってくれたお陰なんです、本当に良い縁故を戴きまして…、感謝で一杯です。
ジリヤさんに一言いいたい。 なんでそんなにおかわいらしいのですか、ドリュアスだからですか! あーもー本当うまくエンカ出来なかったのが悔やまれます…!神父の癖に悔い改めてばかりです…
(-222) roki 2013/12/03(Tue) 01時半頃
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─時計塔─
[ギィ、と。下の階にある扉の軋む音。 少し遅れて聞き慣れた声が聞こえた気がして、チャールズは手を止めた。ちょうど、何時ものココアよりもちょっと豪華なホット・チョコレートが出来上がったタイミング。矢張り、彼の勘は外れない。
しかし、常よりも此方に向かう足音が重い。 ちらりと窓へ視線をやった。薄い硝子の上に氷の結晶が模様みたいに張り付いて、ちょっとしたステンドグラスのよう。 外気の冷えは相当なものだろう。立ち上がって、彼を迎えに行ことにした。
きょろきょろと何か捜しているらしい背中を見付ける。未だ時計塔に移って日が浅い、部屋が分からなかったのだろうか。近付いて、少し覚束ない足取りの肩を、軽く支えた。]
────おかえりなさい、クシャミ君。寒かったでしょう。
(42) roki 2013/12/03(Tue) 02時頃
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[足の心配をしてくるクシャミに>>43、チャールズは内心後悔する。本来メンテナンスさえきちんとしていれば、走るのにだって不自由は無い義足なのだ。億劫がって要らぬ心配を掛けさせてしまった。 申し訳無い気持ちでクシャミの髪を撫でる。 一緒に居る時、この子が自分を気遣って常よりもゆっくり歩いてくれているのに気付いていた筈なのに。]
ありがとう。どこも痛くないから大丈夫です。 ピクニックですか、それは素敵だな。 じゃあそれまでにはきちんと、義足の手入れもしておきます。そうしたら、一緒に木にだって登れますよ。
[雪が溶け始めて隣村へ行った厩舎の夫婦が戻ってきたら、馬を借りよう。そうすれば、街道沿いの街まで半日。着いてから義足の手直しを頼んでも、花が咲く頃にはきっと充分間に合う筈。 教会を空けるのは少し心配だけれど。
そんな話をしながら、クシャミと二人で上の階の書斎までゆっくり歩いて。部屋に入ると暖炉の前のソファに、おいで、と彼を手招きした。]
ホット・チョコレートを作ったから、飲んで温まりませんか。…ああ、それから。ちょっと君に御願いがあります。**
(47) roki 2013/12/03(Tue) 15時頃
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/* 鳩からちょこっと。 今日の夜は頑張りますよー!ピエール君は少しお待ち下さい!
(-231) roki 2013/12/03(Tue) 15時頃
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…はい、…はい、はい。命に感謝を。あ、有難うございます。…戴きます。
[矢継ぎ早なピエールの確認>>45に律儀に返事をしてこくこくと頷く。ひと度食卓となれば、完全に場を掌握してしまうこの忙しなさは、ちょっと凄い。 なんというか、流石村一番の食堂を切り盛りしているだけはある。されるがままでチャールズはばらばらとスープの器に撒かれるクルトンの行く末を見守りながら、御茶を啜った。
まだほんのりと温かいパンはとても良い匂い。先ずは彼の自慢のポタージュの海から、溺れかけのクルトンを救出する。 半分スープが染みて、半分がかりかりと香ばしいまま。そのくらいが実にちょうどいい。]
(50) roki 2013/12/03(Tue) 19時半頃
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ピエール君のごはんを食べると、生きていて良かったなあという気持ちになりますねえ、……あと二、三百年は現役でいられそうだ。
[小さく千切ったパンをもそもそと咀嚼して、冗談とも本気ともつかない口調で言う。 小麦の甘みと香ばしさが口の中を占拠中。本当は喋るのもちょっと惜しい程だ。
寒い中に居るせいか、ただでさえ美味しいスープは普段より一層旨く感じる。 そう言えば、冬が去って短い春が来たら皆でピクニックに行こうとクシャミと約束をした。 何だか先取りしてしまったようでちょっと申し訳ない。 まあ、真冬の雪が降り積もった道端で、おっさん二人きりのピクニックが羨ましければの話ではあるが。
温かい食事に舌鼓を打ちながら、ぼんやりと考えていたチャールズは、ふと何かを思い付いたように隣のピエールに顔を向ける。確か彼は、料理の修行で方々を歩き回っていたような。もしかしたら、知っているだろうか。 思案するような間を置いて、言った。]
つかぬ事をお伺いしますが、ピエール君…、
(51) roki 2013/12/03(Tue) 19時半頃
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────カマクラを、御存知ですか?
[尋ねる神父の表情は、なんかいつになく真顔だった。]**
(52) roki 2013/12/03(Tue) 19時半頃
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/* >>50>>51>>52 突然の変化球がピエール君を襲う!! 雪遊びしましょー。
>>-233 クシャミ君 了解致しました。少し離席しますが、それまでには落とせそうです。
また夜半に。**
(-234) roki 2013/12/03(Tue) 19時半頃
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[約束だよと笑うクシャミ>>48に、口許を綻ばせて首肯する。この分なら留守を任せても大丈夫そうだ。
それから、自分の問いへ疑問符を返されれば、少し照れたように笑ってローテーブルの上に置かれたブラシに手を伸ばした。一緒に教会から越してきた猫に使っているものとは別の、真新しいそれを持ち上げて隣に座る彼を見る。]
──…えぇと。冬眠する前に、ブラッシングを。…してみたいなあと思ったのですが、……。
(58) roki 2013/12/03(Tue) 22時半頃
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……笑いますか。
[聞くなり吹き出して声を立てるクシャミに、暫し憮然とした顔をするも、直ぐに自分も笑い出す。 フードを脱いで背中を此方に向けた彼に、小さくありがとう、と零して。その柔らかな黒い髪に指を通した。動かすと、するすると指をすり抜ける髪の感触を暫し楽しんでから、ブラシでゆっくりと梳かし始める。]
昔から、猫やなんかのこういう手入れが好きなんです。 でも。
[言って嫌がられたら哀しいじゃないですか、と。ひょこりと突き出した耳の付け根をブラシで整えながら、苦笑混じりに呟く。 その様子は、いつもの彼とは少し違っていたかもしれない。
繰り返し丁寧に髪を梳きながら、猫を抱いたクシャミの背中に話し掛ける。──眠かったら、寝てしまっても大丈夫ですからね。
クシャミがどんな表情だったかは、チャールズからは見えはしなかったが。少なくともチャールズ自身は、酷く穏やかで満足気な笑みで、クシャミの──大切な家族の、手入れを楽しんでいた。]
(62) roki 2013/12/04(Wed) 00時頃
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/* わー!クシャミ君、お付き合いさせてすみません! なんとなく終われそうな感じにしたので此方は無理なく、で大丈夫ですからねー。
サイラス君のソロル、どきどきそわそわ…((・ω・))
(-249) roki 2013/12/04(Wed) 00時頃
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/* >>63 ぶわ…っ(´;ω;`)
>>-251 むむ、じゃあ応援します。頑張れー!
さて、私もそろそろどろっとした重たいソロルでも落として締めましょうか…。 残り一時間、頑張って走ります。
(-252) roki 2013/12/04(Wed) 00時頃
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/* 全神父が涙ぐんでおります。クシャミ君のターンが終わるまで静観…ぐすぐす。
(-255) roki 2013/12/04(Wed) 00時半頃
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──雪に沈む村──
[ぱちん、ぱちん。 暖炉の火が揺らめく。乾いた薪が爆ぜる。ぱちん。
仄暗い部屋に、黒いキャソックをきた男が一人、立っている。 暖炉の炎以外に光源は無く、揺らめく炎に合わせて落ちた影もゆらゆらと形を変える。 男は、暖炉近くの壁に据え付けられた大き目の鏡に向かい合っていた。 整えられた灰色の髪に、暗灰色の瞳。少し老いの見える顔立ち。 同じ姿を映す筈の鏡。しかし、男が向かい合っているのは──年若い青年。全くの、別人の姿。]
……探し物は、見つかりましたか?
無造作に伸びた紅い髪。金色の瞳。物憂げに此方を見るその人に、男は静かに語りかける。鏡の中の彼が、薄い唇をそうと動かした。
『──まだ。』
[応える声に、男は哀しげに微笑んだ。指先で鏡の表面を撫でる。触れる事は叶わないけれど。]
(74) roki 2013/12/04(Wed) 00時半頃
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諦める気は、無い?
[炎に照らされ壁一杯に伸びた男の影は、ひとのカタチをしていない。それは、巨大な何かを模している。ひとではない、なにか。 鏡の向こうの男が再び口を開く。]
『どれほど掛かろうと俺は諦るつもりはない。──チャールズ、…チャル。お前を死なせたり、するものか。』
────ルド、私は。
[ぱちん。今一度、炎が爆ぜる。 瞬きの瞬間に、向かい合わせの幻想は消えていた。 鏡の前にはキャソックの男が、一人、哀しげな笑みを唇に刷いて立ち尽くしていた。]
(76) roki 2013/12/04(Wed) 00時半頃
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──雪に沈む村・時計塔──
[互いに心臓を捧げた。この胸の内で脈打つのは、相手の心臓。 共に戦って、共に死ぬための契約。 けれど、生き延びた。生き延びてしまった。 与えられた悠久の刻に、人間は戸惑いはするものの。朽ちる迄共に在れるのならば、怖くは無かった。 けれど、人間の心臓は、龍の冷たい血を温めてしまった。 脚を失い、緩やかに老いていく半身。いずれ肉の器を棄て、同じ魂で転生する自分とは違う。人間である彼の魂は一度きりだ。そして何より、肉体と共にいずれ彼のたったひとつの心臓も、朽ちてしまう。
耐えられなかった。 温もりを知ってしまった龍は、いつかくる半身の死を、共に悠久を歩めぬ事実を、受け止める事が出来なかった。 だから、龍は探す。 共に歩む道を。術を。]
──ひとを、龍にする方法なんて。 …ある筈が無いのになあ。
[幻想が消えた鏡を見詰め、チャールズはひとりごちた。 その瞳には、穏やかな哀しみが滲む。 共に在りたいが為に、決別を選んだ半身を。恨んだ事もあったけれど──]
(78) roki 2013/12/04(Wed) 00時半頃
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ばかだな、きみは。 俺は、二人で居れれば、それで良かったのに。
[一千年も居れば、充分じゃあないか。どうせ飽き飽きする癖に。 ふん、と鼻を鳴らして皮肉をひとつ。語りかける口調は、かつて騎士であった頃の彼のもので。 小言を言うたび鼻白んだ半身を思い出し、口許が緩んだ。 もう一度指先で鏡を撫で、落とす声は酷く穏やかに。]
ルド。君に見せたいものが、沢山あるんだ。
君の言った通り、翼人てのはお人好しが多い。彼と君はきっと気が合うよ。 そうだ、凄く美味いスープを出す店があるから、行って三人で酒でも呑もう。いや、あそこの店主はきっと混ざりたがるから、いっそ貸し切ったほうがいいかもな。
それから、龍の子供と、人間の子供が一緒に遊んでる。親友なんだ。契約なんて無しに、だよ。凄い事だろ。 あと、村の通りにいたサンザシの妖精の少女、覚えてるかい?あんなに小さかったのに、今や立派な木になって、ますます美しくなった。
そうそう、君から貰ったナイフ。まだ現役なんだ、驚いた?三百年だよ、大した骨董品だ。腕のいいブラックスミスが居てね、彼に任せれば安心なんだ。
(81) roki 2013/12/04(Wed) 00時半頃
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それから、アイリス。君が惚れ込んでた、翼人の彼女。曽孫の曽孫?ちょっとはっきりしないけど、その娘がそっくりなんだ、アイリスに。あの子が選んでくれる紅茶は、俺の故郷のによく似てて質が良いんだ。
…そう言えば、君によく似た龍の男が居る。赤い髪も、消えない種火も。──もしかして知り合いじゃないかって、気がしてる。
ああ、龍と言えば、君が前話してた、伝説の龍。「不死の静嵐」、だっけ。お伽話の中の存在だって、笑っていたね。居るよ。普通に。スープ飲んでるよ。吃驚だよ。 存在するもんなら会ってみたいっていってたろ?
──そうだ、大切な…ひとの、子どもも、抱っこ出来た。 こんな事言ったら本当のお父上に申し訳無いんだけど、もう自分の娘みたいで可愛くて。あの子の結婚式には俺、泣くんだろうなあ。神父だけど。泣く、多分。
(84) roki 2013/12/04(Wed) 00時半頃
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[それから。ああ、それから。 置いていかれた時間を、埋めるように言葉が溢れた。 返る声は無いけれど。それでも彼に見せたいものが、大切なものが、この村に数えきれない程に。] 随分、村人も増えたよ。もっと寒々しい村だったのに、今は賑やかになった。それに、俺にも────家族が。一緒に居てくれる家族が出来たんだ。 ココアが好きで、くしゃみばかりしてて。撫でると喉を鳴らして、…とてもやさしい、いいこなんだ。今はちょっと、冬眠してるけれど。 きっと、君も気に入る。だから、
[何度も繰り返した祈り。長い長い刻の流れの中に、取り残されるような恐怖。帰ってきて。独りは嫌だ、帰ってきて。帰ってきて。 そればかりを、祈ってきた。 けれど、今は。今のチャールズは──]
だから……『待っている』よ。いつまででも。 君が戻るのを、この雪に沈む村で。ずっと。
[ひとりの『人間』の、新たな祈りを抱いて。 そうして村は、雪に沈む。やがてくる春を待ち侘びて、静かに眠りの刻を迎えるのだった。*]
(85) roki 2013/12/04(Wed) 00時半頃
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/* …と、いう事で。安定の冗長な締めも終わりました。
ここでひとつ御挨拶を。 始めましてと前回振りの皆様、お付き合い戴いて有難うございます。 チャールズ役でしたろきと言うものです。 短期出身で現在は汝国、RPは今のところ、こちら議事国のみとなります。 青い鳥、SNS(かろうじて)などに生息しておりますので、御縁がありましたら宜しく御願い致します。
素敵な時間を有難うございました!
(-264) roki 2013/12/04(Wed) 01時頃
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……「安心して、生きて大丈夫。」
[ぽつりと言葉を落とした。クシャミの柔らかな髪を指で梳く。 いずれ独りになる自分を、心配してくれているのだろう。 届くだろうか。チャールズは思う。 なにひとつ忘れはしないから、その生に寄り添いたい。 何も生み出せはしない自分の、精一杯の。 神では無く、例え世代が変わっても、共に歩んでくれるこの村の人々に向けた祈り。]
……別れがさみしくないといったら、勿論嘘になります。 けれど、一緒に居られない寂しさのほうが、何倍も辛い。
[頼りな気な表情のクシャミに、そっと笑い掛ける。 髪に触れるこの手が温かいように、彼にも伝わればいいのに。] 何時だって、見守ってます。 君の傍に、この村に、ずっと居ます。 だから、許されるなら君も、どうか──。
[今しばらくは、私の家族で。
(97) roki 2013/12/04(Wed) 01時頃
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