224 Cнег дьявол〜凍ったケツ村〜
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[窓から眺める素朴な村の祭りの準備の様子は、男にとっては酷く退屈に思えた。]
―――こんなものが祭りか、ふん。
[食事の手配が終わるの待ちながら、それでもやることがないため外を眺める。]
酒も、食い物も期待できんな……
[先ほどの女性はまあまあだったが、他にいるだろうか。 男はわかりやすく酒と女と金が好きだった。なにより。]
モスクワに帰ったら、あいつ等へ報復しないといかんな。
[自己保身とちんけなプライド、そして傲慢さがヨアヒムの全てだ。 そもそも今の地位も親の金を使って掴んだものに過ぎず、彼自身に政治家としての素養や矜持があるわけがない。 ただただこの退屈な地での謹慎の期間が過ぎることを苦痛に思っていた。]
(22) 2015/05/25(Mon) 19時半頃
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[と。]
ん―――?
[ぞくり、と男の背が震える。いつの間にか外には雪がちらついていた。]
……全く、冷え込むなここは……おい、誰か!暖炉の火を強めろ!おい!!
[そう言って上着の前を掻き合わせ人を呼んだ。無論男は最初から動く気はない。 その声に誰か気づくものはいただろうか。]
(23) 2015/05/25(Mon) 19時半頃
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[風の音が窓を揺さぶり、暖炉の前でいびきをかいていたヨアヒムは目を覚ました。
先ほどの食事は味は良かったもののヨアヒムの好む肉も少なく、酒もなく、それはそれは不機嫌な顔で食べていた。 アランはその食事の風景を見届けたかどうか。途中で村の様子を見に外に出て行った。
一人でぼんやり過ごしているうちにどうやら眠っていたらしい。 そう言えば夜は祭りの食事で肉が食えると聞いた。]
―――おい、アラン!
[側近は戻ってきていたかどうか。 ともあれ、ヨアヒムは肉と酒と女にありつこうと、1階にある酒場に行くことにした。]
(128) 2015/05/26(Tue) 21時半頃
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[ふいに馴れ馴れしく年かさの女に声を掛けられ>>131振り返る。 対外的な笑顔を作ったのは政治家であるヨアヒムの習性だ。 所詮田舎の人間、自分の顔を知らない程度の低能な人間たちだと内心嘲りながらも自己紹介をする。]
――おお、お初にお目にかかる。連邦議員のヨアヒムと申します。 連邦政府からの匿名によりこの村の視察を―――あん?
[挨拶しようとしてアランの名が出たことにみるみる不機嫌な色を隠せなくなる。
この村に来てから特にそうだ。 自分は政治家でこんな村一つ自分の意思でどうとでもできるというのに、出会う人間はアランに親しげに声をかける。 自分がアランの雇主であるにもかかわらずだ。]
……アランはどこに行ったのか知らんかね。彼は私の「部下」でね。
[部下であることをことさらに主張して自分の地位を訴えようとするが、傍目に見ればそれはただの醜悪な行為であっただろう。]
(162) 2015/05/26(Tue) 23時頃
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[そして視界の端で包帯だらけの女>>143がこちらを驚愕の目で見ていることに気付いた。]
ん?―――
[彼の記憶の中には彼女の顔はない。 元より、愚民どもの顔はあまり覚える気のないヨアヒムだが、女だけは別だ。 若い女で好みであれば大抵記憶の隅にとどめておくのだが。
どこかで会っただろうか。それともこの村にも自分を知るほどの知的レベルの高い民がいたのか。 ヨアヒムには汚い女を抱く趣味はないが、それでも相手が何かと引き換えに身を差し出すならば考えなくもないと思った。]
(166) 2015/05/26(Tue) 23時半頃
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[そうして、酒場の中の一番上等そうな椅子にどっかりと座って店内を見渡す。 吹雪いてきたのか、何人かが暖炉で体を温めているようだった。
その中に酒場で何やら若者と談笑するアランを見つけたならば>>157ヒステリックに叫びながら肉と酒を手配するよう声高に命じるだろう。 どちらが上の地位にいるのかをこの場の人間にわからせないといけないのだ。
ヨアヒムにはそれが醜悪かつ下種な行動であると認識する能力はない。 自分は生まれ持った上流階級の民だと信じている彼には、本来庶民の理解などどうだっていいのだ。]**
(167) 2015/05/26(Tue) 23時半頃
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/* 普通自分のPCに対して愛着を持つっていうんですが、こいつほんとムカつくなwwwwwwww 自分で地の文でけなしまくってるwwwwwwwwww
(-66) 2015/05/26(Tue) 23時半頃
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何処へ行っておった!!!夕食は酒と肉を用意しろと言っただろう!!! 全くお前はここに来て気が緩んで――――ぶゎっ!!!!
[唐突に長髪の男から水を顔面にぶちまけられて、のけぞった勢いでそのまま椅子から転がり落ちる。
しばらく何事かとぽかんとしていたが、そのうちみるみると顔が茹蛸のように真っ赤になった。]
貴様ぁ……わしが連邦議員のヨアヒム・グリズロフとわかってそんなことをやっているか!?!?! 貴様のような庶民ごとき、わしの一存でどうとでもできるんだぞ!!!! だいたいなんだ、女みたいな髪型をしおって!!!
[濡れた顔から唾を飛ばしながら激昂し口汚く水をかけた相手を罵る。 誰かが止めなければ、もしくは誰かに殴られでもしなければその言葉は止まらないだろう。]
(180) 2015/05/27(Wed) 00時頃
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[背の高い長髪の男から見下ろされて、じりり、と後ろに身体を引く。]
おっ…女みたいだからそう言ったんだっ…! 見たままを行って何が悪い、お前が先に………
[そう言いかけると、相手のブーツのかかとが鼻先に迫る。]
(199) 2015/05/27(Wed) 00時半頃
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ひいぃぃっ!!!!
[情けない声を上げながら四つん這いでよたよたと逃げようとすれば、ようやくアランが男を取り押さえようとしていた。 へたり込んだところを先ほどの年かさの女が服についた水を手布でぬぐう。]
おっ…おまっ…おまえっ………
[言葉にならないが、そのうちに長髪の男がおとなしくなれば、まだふるえる膝を引きずって誰かに支えられながら自室に着替えに戻るだろう。]
(200) 2015/05/27(Wed) 00時半頃
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