43 朱隠し
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他にもか? うぅむ。 今は思いつかぬ。また何ぞあれば華月斎に頼もう。
そなたは面白いうえに手先も器用で、良い奴じゃの。
[からから笑うと、 回る風車の赤い花を眸を細めて見やる。
もし此処に蝶が止まれば、それこそ本当に華のようだなどと思いながら]
(176) 2011/02/15(Tue) 13時半頃
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[返る答えに、拍子抜けした様に息を一つ吐く]
……そなたは欲がない。 稀なアヤカシよの。まるでじぃのようじゃ。
[自らを枯れたと言う妖老―― 慶三郎を思い出し、つまらなそうにもう一度溜息を吐いた]
(*17) 2011/02/15(Tue) 14時頃
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面白い。 人の子のように、俺達とは違う理・感情でお前は生きておる様に見える。
[やがて蝶が赤い花に留まれば、ますます嬉しそうに弾む声。 蝶がとどまる赤い花を帯に差し、大事そうに手で包みながら]
元は人であった藤よりも、そなたの方が人に近い。 なんとも不思議な事じゃ。
[くすくすと笑う。それはとても楽しげに]
(179) 2011/02/15(Tue) 14時頃
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おお、じいではないか。 如何した?
[蝶の留まる風車を手にし、掛けられた声へと振り返る。 その手にはまだ鼻緒の切れた履物があるだろうか。 まだそこにあるのならば、ちらりとそれへ狐の面の下の赫を向けるだろう]
(180) 2011/02/15(Tue) 14時頃
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これはまた、偉くぷっつり切れたものじゃ。
[からからと笑い、貸してみよと手を出した]
邪魔? 何を邪魔な事があろうか。じいも此方に来て混ざれ。
(182) 2011/02/15(Tue) 14時頃
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欲しいものが判らぬとは、 ますます人の子のようじゃ。
[小声で呟き、やれやれと肩を竦める。 もっと心の侭に生きればよいのに、と思いながら]
(*19) 2011/02/15(Tue) 14時頃
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[定吉の視線には気付かずに、 からからとアヤカシは笑う。己が心の侭に]
しかたがないのう。
[笑う妖老から受け取り、手ぬぐいを鼻緒の代わりに結い付ける。 華月斎の手腕ほど見事には行かぬも、履いて歩く分には申し分ないほどに確り結わえた其れを返し]
ほれ。 駄賃は飴で良いぞ。狐の姿をしたやつな。
(188) 2011/02/15(Tue) 14時頃
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何を持って半端と言うのか、俺には判らぬ。
[ふるり、首を振って応える。
このアヤカシ似の中に在るのは、孤独と退屈を癒すものへの欲求のみで。 斯様な悩みにはトンと縁がなかった]
(*23) 2011/02/15(Tue) 14時半頃
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俺の面に良く似た愛らしい奴で頼むぞ。
……ん? 何ぞ良い匂いがする。
[伸ばされる手に素直に撫でられる。 ふと、風上の方から鼻腔を擽る甘い香り。 すんと鼻を鳴らし、其方の方へ]
(196) 2011/02/15(Tue) 14時半頃
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[覗き見る人影は見つけたものの、 さして害はないだろうと想い、そのままに。
藤之助の方へ振り返り、風車を見せて]
華月斎に作ってもらったのじゃ。 俺の眸の色と同じで愛らしかろう?
[くつくつと笑う。幼子のような声で]
(202) 2011/02/15(Tue) 15時頃
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さて、俺は此れをもっと回して来よう。 高い所ならば、風も良く吹こうて。
[よいしょと立ち上がると、りん――と、鈴の音一つ鳴らして。 謂い終わるが早いが、其の姿は風となって*搔き消えた*]
(203) 2011/02/15(Tue) 15時頃
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楽士 ウトは、メモを貼った。
2011/02/15(Tue) 15時頃
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― 鳥居の上 ―
[空に近ければ近いほど、風は強く吹く。 アヤカシは朱塗りの鳥居の上に座ると、帯に差した風車を手に取り、風へと翳す]
…………。
[からからと、回る風車。 遠い昔に、飴を作る坊が持っていたのと同じそれと重なり、 懐かしさに眸を伏せる]
(258) 2011/02/15(Tue) 19時半頃
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あいつ、元気にしとるじゃろうか。 里ではほんに泣いてばかりだったからな。 今も泣いとらんと良いが……。
[風車に重なる泣き顔に、面の下で苦く笑う]
(259) 2011/02/15(Tue) 19時半頃
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[泣いてばかりでは有ったけれど、 それでもたまには笑った顔も見せてくれたのだ。
細い目を更に細くして。 糸の様じゃとからかって怒らせ、そして笑い有った。 そんな僅かな思い出が胸によぎる]
…………あいつ。 もう一度、逢いたい、な。
[ゆっくりと狐の面を外し、ぽつりと呟く]
(260) 2011/02/15(Tue) 19時半頃
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……でも。 もう俺の事等覚えていないだろうな。
[あの里で交した言葉も、触れた温もりも。 きっと忘却の彼方だろう事が、アヤカシの胸をちくちくと苛んで。
…………りん。
どこか物悲しげな、鈴の音が一つ。響く]
(264) 2011/02/15(Tue) 19時半頃
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[りん――…]
(*37) 2011/02/15(Tue) 22時頃
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[風は言葉を運ぶ。 人の子らの言葉も。藤之助や華月斎の言葉も]
……会って話をしたら、触れたくなる。 俺たちが持ちえない温もりを持つそれらを、知りたくなる。
(*38) 2011/02/15(Tue) 22時頃
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[鳥居の上。 面を外したアヤカシはくるくるまわる風車を、冷たく見降ろしながら]
触れたいと思えば、欲しくなる。 人の子を己が手で、花の様に咲かせたくなるものだ。
[くるりくるり。 回る風車へ、そっと口接けを落として。
まるで憐れむように、 その赫い眸を縁取る長い睫毛を震わせた]
(*39) 2011/02/15(Tue) 22時頃
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楽士 ウトは、メモを貼った。
2011/02/15(Tue) 22時半頃
楽士 ウトは、メモを貼った。
2011/02/15(Tue) 23時半頃
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― 鳥居の上 ―
[からり、からり――。 回る風車を手に、風が吹く方へと赫い眸を向ける。
赫い眸には爛々と灯が燈り、 二つの世界を繋ぐ門が開くのを感じ取る]
さてさて。 現と幽世の境界が溶ける頃合いよ。
[りん――…。 風に乗り、その音色は何処までも響く]
(320) 2011/02/15(Tue) 23時半頃
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[ふと、下を見下ろせば。 何時かの少年の姿が見えた。
どうやら酷く落ち込んだ様子で、怪我でもしたのか足を引きずる様が痛々しい]
おい、お前。
[思わず声を掛けてしまったのは、どうしてなのか。 アヤカシにも判らないけれど。 狐の面を被り直し、その背に声を掛けた]
(327) 2011/02/16(Wed) 00時半頃
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[幼さを残す顔に似合わぬ暗い笑みに、僅かに首を傾ぐ]
人浚いと謂われれば、そうかも知れぬ。 だけど俺は、手を差し伸べるだけだ。
其れを取るかどうかは、人の子しだいよ。
[それよりも、と。 ごそごそと胸元を漁る。取り出したのは二つ重なり合った小さな貝殻]
これ、使え。 足、痛そうだ。
[軟膏を収めた貝殻を、ぽんと投げる]
(331) 2011/02/16(Wed) 00時半頃
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定吉……? あいつは……。
[一度は彼も手を取ったのだ。 だけどそれ以上に彼には大事なものが有ったのだろう。
家に帰りたいと泣く子供を無理に引きとめる事も出来ず、 手放した時の事を思い出す]
人は心変わりをする。 大切なものほど、失ってから気づく。そう謂う事だろう。
[狐の面をしているため、その表情は判らない。 だけど、声は僅かに沈んだ色を含んでいた]
触れられるさ。 そんな事はどうでも良い。塗っておけ。 一刻もあれば其の程度の傷なら治る。
(336) 2011/02/16(Wed) 01時頃
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なら、それでいい。 お前の中の兄を大事にせよ。
[にぃ、と。面の下で笑う。 其の負け惜しみにも似た威勢の良さが、心地よく。 また愛らしかった]
なに、握り飯の礼だ。気にするな。 ……美味かったからな。
(338) 2011/02/16(Wed) 01時頃
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俺はああいう捨てられた子犬のようなものに弱いのだ。
……それに藤のしりぬぐいは俺の役目だろう? 俺は藤の親みたいなものだからな。
(*44) 2011/02/16(Wed) 01時頃
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俺は貰った恩は必ず返す。 それにあの握り飯は美味かった。
……味よりもなにもよりも想いが籠っていたからな。
[ぷっと笑いだすのを見れば、きょとんと首を傾いで]
……なぜ笑うのだ? 俺、可笑しな事を謂ったか?
(342) 2011/02/16(Wed) 01時半頃
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[擽ったそうな声に、ふ…と笑う。 傍に居れば、その頭を撫でていただろうか]
……頼み?
[告げられた言葉に、訝しげに次の言葉を待って]
――それが藤の望みなら。 今宵の門は、お前と其の人の子のために開こう。
(*46) 2011/02/16(Wed) 01時半頃
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俺がそうしたいから、そうしているだけだ。 お前たち人の子には、それが奇異にみえるのかも知れぬが。
好んで嫌われたいと思うもの等おらぬよ。 それは人の子も、同じだろう?
[相好を崩す人の子に、くすりと笑う]
俺は凄いアヤカシだからな。 想いの質ぐらいは、喰らえばわかる。
[えへんと胸を張る。 その姿は、どうにも本人のいう凄いとはかけ離れていたけれど]
(352) 2011/02/16(Wed) 02時頃
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――見つけたのだな。 永遠の小鳥。隙間を埋める存在を。
[面の下に浮かぶは、寂しげな笑み。 だけど、それは声には出さず、然も祝福するように呟いて]
大事にしてやれ。
(*48) 2011/02/16(Wed) 02時頃
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/* 中発言失礼。 一応、▼藤▲朧で合わせているが構わぬか? メモで伝えた方が良いだろうか。
(*49) 2011/02/16(Wed) 02時頃
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楽士 ウトは、メモを貼った。
2011/02/16(Wed) 02時頃
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[暫くそうして少年と話をすれど、 少年が戻らねばならない刻限を、沈む夕日が告げる]
また転ばぬように、気を付けて帰れよ。
[からかうようにそう声をかけて、 小さくなっていく背中を石段の上から見下ろしていた]
(365) 2011/02/16(Wed) 02時半頃
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楽士 ウトは、メモを貼った。
2011/02/16(Wed) 03時頃
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[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
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