191 忘却の箱
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でもね。 お嫁さんには、なれなかったの。
[そっと呟き、彼女は微笑する。]
あの人には、奥さんがいたのよ。 駆け落ちするつもりだったわ。 でも、離婚はそんなにすぐ、できないから。
[あの時の涙の理由は、結婚前に別れてしまったからというだけではない。 願っても、願っても、お嫁さんにはなれない。 その事実が、信じても、信じても、彼女自身を苛んでいたから。]
(-1) 2014/09/11(Thu) 01時頃
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[花に向かい、何かをそっと囁いた、その後だった。 ごきげんよう、かけられた声>>12に、振り返る。]
あら、こんにちは! ジリヤちゃん。珍しいのね。
[中庭で見かけることはほとんどない少女。覚えていないだけだろうか。 しかし記憶をひも解けば、メモに記された文字が蘇る。]
…うん。珍しいわね。
[確かめるように呟いた。 中庭にいることだけでなく、自分に話しかけてくることが。 少女が自分を苦手としている、あるいは嫌っていることは、記録にあった。 その少女が自分に話しかけてくるということは。]
何か、お探し?
[彼女は淡い笑みと共に、少女に問いかける。]
(14) 2014/09/11(Thu) 01時頃
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[紫のスイートピーの…ブーケを… 答える少女>>16の言葉に、少し首を傾げて。]
…ううん、ごめんなさい。 見てないわ。
[申し訳なさそうに、答える。 そもそも、探そうとも思っていなかった。 先生に、花になった彼のことも、聞いていたにもかかわらず。]
でも…あちらには、無かったようよ?
[自分の着た方を示して付け加えるが、それは情報になるのだろうか。]
(24) 2014/09/11(Thu) 10時半頃
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[花嫁衣裳に興味を示した様子の少女の視線を追って。 花に埋もれたままのそれを共に眺める。]
…誰が、誰の為に、捧げたのかしらね。
[何となく、部分的にしろ想像はできるけれど。 そんなことを、ぽつりとつぶやいて。 少女の表情が険しいことに気づけば、そっと尋ねる。]
…こういうのは、嫌い?
[問いに対する答えは得られただろうか。 亡き人を悼む、静かな時間が流れる。
やがて、いくばくかの会話の後に、彼女はその場を後にした。 少女がそこに残ったか、あるいは先に出て行ったか、それは定かではない。]
(25) 2014/09/11(Thu) 10時半頃
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[どこへ向かおうとしていたのだろう。 どこかぼんやりとした思考では、それすらすぐに忘れてしまう。 はらはらと、彼女の後を追うように舞い散る花弁は、静かに廊下に道を作る。
きっと、日向ぼっこの約束をした人は、もういない。 何故だか、そう思った。 それは、中庭で花になった人が、多くいたからかもしれない。 その中に、いた可能性が高いような、漠然とした。
他にも何か、約束していたかしら。 分からない。
気付けば、自室に帰ってきていた。]
(26) 2014/09/11(Thu) 10時半頃
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[花びらに埋もれたベッドに腰掛けて、手慰みにノートを手に取る。 ぱらぱらとめくれば溢れ出す、“記録”。 赤い花で印のつけられた、大切な、記録。 残るページは2ページ。 最初と最後の、“記憶”。]
…放課後の、教室。差し込む夕日。 白い消し後の残る黒板。光を放たない蛍光灯。 あの人と、二人きり。他には、誰もいない。 呼び出したのは、私。応えてしまったのは、あの人。 『綺麗な髪だね。』 触れた指先が、愛しくて、愛しくて。 卒業、間近だった。
(27) 2014/09/11(Thu) 11時頃
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[記された記録とは別に、思い起こされる記憶。
あの時の私は、好きの気持ちに罪はないと思っていた。 けれどあの人は、その行為が罪であることを知っていた。 あの人の左手に光った指輪が、格好いいと思ってしまった。
ズルい大人。 愚かな子供。
出会ってはいけない二人だった。
君が好きだ、結婚しよう、別れるから。 どこかで聞いた陳腐な台詞。 信じるのは簡単だった。
ただ、愚者になればいい。]
(-8) 2014/09/11(Thu) 11時頃
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[好きだった、あの人の指先が。 好きだった、あの人の声が。 好きだった、あの人の温もりが。
あの人の全てが、ひたすら愛しかった。 …理屈なんかじゃ、無かった。
愛してくれたと思う。 ノートに残された記録が、あの人に愛された記録そのものだから。 実際に、駆け落ちを計画して、一緒に住む家も、用意して。 少なくとも私はそれを信じて、家族の元を飛び出していた。
幸せだった。 否。ノートの彼女は幸せそうだ。]
(-9) 2014/09/11(Thu) 11時頃
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[ぱらぱらとページを繰り、開かれる最後のページ。 記された言葉は…]
勿忘草病が、ばれてしまった。 別れてください。と頭を下げた。 泣きそうな顔をしながら、あの人は。 分かった、その代り、生きてくれ。 そう言いながら、私の髪を撫でてくれた。 ありがとう。 さようなら。
(28) 2014/09/11(Thu) 11時頃
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[ノートの記録は全て本物だ。 けれど、このページだけ。 このページだけは、嘘が書かれている。
あの日、本当は、あの人は。 ほっとした顔をした。
駆け落ちをして数日。 まだ心残りがあったのだろう。 きっとまだ、後戻りができたから。 覚悟を決めなくて良い、と、安堵したのだろう。
そのことを、今の彼女はまだ、はっきりと覚えている。 けれど、もうすぐ忘れてしまうのだろう。
それは、幸か不幸か。]
(-10) 2014/09/11(Thu) 11時頃
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[きっと、この二つの記憶が消えた時、あの人は自分の中からいなくなるんだろう。 彼女はそう、漠然と思っていた。
そして、あの人がいなくなった自分は、臨むと臨まざるとにかかわらず、そう長くはないとも。 ならば終わりは自分で決めたいと、思う。
そう、決意を決めた時。 彼女の頭の両脇から、まだ固く閉じられた花の芽が1つずつ、静かに顔を出したのだった。**]
(29) 2014/09/11(Thu) 11時頃
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ー回想ー
[あなたは好きなのか、と問われれば。>>31 少し、悩んでしまう。]
うーん。 憧れは、あったかな。 でも、好きかって、言われると。
[何か、違う気がして。 そもそも憧れも、ドレスそのものに対する物では無い。 そこに連想される、幸せだとか、そんなものに対するそれで。]
約束…約束、かぁ。
[守りたくても、守れないことも、あるよね、と。 小さく呟いた言葉は、少女にどう聞こえたことか。**]
(34) 2014/09/11(Thu) 21時半頃
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[穏やかに、ゆっくりと、時が流れる。 それは、いつも通りの日常で、いつもよりほんの少し、静かな日で。 部屋を後にした彼女は、廊下をゆっくりと歩く。 中庭の見える廊下。 色とりどりの、花があふれるその場所。]
…私も、あそこが良いかなぁ。
[ふと、一人ごちた時だったろうか。 ぺたり、ぺたりという、不規則な足音を耳にして、そちらへと視線を向ける。 見やった廊下の先、見知った姿があった。]
シーシャさん。
[どこか、覇気のないその様子に、彼もまた、何かを失ったのだろうか、と。 漠然と。*]
(42) 2014/09/11(Thu) 23時半頃
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[振り返る、彼の姿>>45。 一拍おいて、挨拶を返してくる。 一拍は、何だろう。]
んーん。 用ってほどの物は、ないんだけどね。
[そう言って、彼の顔を、じっくりと眺めた。 ここに来て、すぐの頃。 着ていた服に、でかでかと名前を書かれたことがあったかもしれない。 最初こそ、その強引さはショックだったけれど、それも接するうちに苦では無くなっていて。 あぁ、どれほどの救いを、彼から自分は貰っていたのだろう。]
シーシャさん。あのね。
[だから、最初、別れを告げておくつもりだった。 今までのお礼と、近い将来の為の、別れを。 しかし、実際に口から出てきたのは。]
(46) 2014/09/12(Fri) 00時頃
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…ねぇ、お外、行かない?
[きらりと瞳を瞬かせ、まるで悪戯の、誘い文句。
中庭なんかじゃない。 外へ、行ってみよう。 本当は外出には手続きやら付き添いやら、色々面倒があるけれど、そんなのを、ぶっちぎって。 行ってみよう、と、誘いをかける。*]
(47) 2014/09/12(Fri) 00時頃
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[『行くッ!』 その返事>>51に、何だか嬉しくなってしまう。 心が沸き立つような、そんな気分。 それは、ずいぶん久しぶりなような。 心地よい、高揚感。]
うん、行こう、行こう! どこまで行けるか分からないけど、行ってみよう!
[ただひたすらに、楽しかった。 そうと決まれば行動は早い方が良い。 彼を促し、備品室へと駆けてゆく。 紙とペンを拝借して、数枚、メモを用意した。
一枚は、彼の為。 もう一枚は、自分の為。 共に、サナトリウムの名前と住所を、メモしておく。 それと、それぞれの、名前を。]
(56) 2014/09/12(Fri) 09時頃
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はい。これ、持っててね。
[彼の分を、手渡して。 自分の分も、ポケットにしまう。]
あ。着替え…
[唐突に、自分の格好に気づくと、一瞬ためらう。 寝間着ではないとはいえ、あまり外出に向いた格好でもない。 彼は、どうだったろうか。 ふと、問いかけるように、彼を見た。]
(57) 2014/09/12(Fri) 09時頃
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[彼が着替えると言わなければ、そのまま行ってしまおうと。 どちらにせよ、備品室からもう少々、拝借しないといけない物があった。
それから簡単な身支度を終えれば、青年共に、駆け出す。 外へ、外へ。 箱の外の、自由を求め。]
正面扉は、先生が一緒に来てくれないと開けて貰えない。 守衛さん、いるからね。 だから…
[壁、乗り越えようと思うの。 備品室から持ってきた一撒きのロープを示しながら、言う。 帰りのことは、考える必要ない。 正面扉を通ればいいのだから。
ばれたって、怒られたって、構わない。 泣かしちゃったら少し、申し訳ないけど。]
(58) 2014/09/12(Fri) 09時頃
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[建物を囲む壁は、患者が訳も分からず外へ出てしまうことを防ぐこと、あるいは不審者が侵入することを目的としてはいるものの、患者の本気の脱走を防ぐことは想定されていない。 だから、イケると思った。
二階の廊下をぱたぱたと進み、建物の裏手に当たる窓へとたどり着く。 からからと窓を開けて、窓枠にロープを縛り付けた。
ロープを縛るなんて作業をしたことがない彼女。 結んだロープはいささか緩い。 それは見ただけでも明らかなのだが、それを固く縛り付けることは、非力な彼女では難しいようで。]
うーん。 どうしようかなぁ。
[結び目を見つめ、彼女はぽつんと一人ごちた。*]
(59) 2014/09/12(Fri) 09時頃
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/* シーシャに外の夢を見せる、っていうのをやってみたかったんですが、のりっのりですねw
ジリヤちゃんごめん。ぼっちにしてしもた
(-17) 2014/09/12(Fri) 09時頃
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[まるで慣れた作業の様に、瞬く間にロープを結びなおす手>>61を、少し目を丸くして見つめ。 先に行く、という彼に頷き、見送った後、窓から外へと降りる。
胸がわくわくするような気持。 何故だろう、心のどこかが覚えている。
ややおぼつかないながらも、地面に下りれば、先に下りた青年を見上げ、満面の笑みを浮かべた。 その手を借りて、塀へとよじ登る。]
わ…ぁ…!
[窓越しにだって、見えなかったわけではない。 しかし、ほんの少し、視点が変わっただけなのに。 すぅ、と胸のすくような、この景色は。 彼女の胸に、名状しがたい感動を呼び起こす。]
(63) 2014/09/12(Fri) 20時頃
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せーの!
[共に声を掛け合い、塀から飛び降りる>>62。 押し殺したような呻きが隣から聞こえれば、はっとそちらを窺った。
大丈夫?
こちらを振り向いた彼に、唇だけで、問いかけて。 是の返事が返ってくれば、そうっと辺りを窺った。 壁越しの気配に、変化はない。
成功?成功!
唇の動きだけで、言い合って。]
ふふ…っあははっ
[何だかおかしくなってしまって、笑いが零れる。]
(64) 2014/09/12(Fri) 20時頃
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[呼ばう声に振り返れば、彼は素敵な提案をしてくれる。]
海…
[そっと、繰り返し。]
うん…!行こう…!
[取られた手をそのままに、たっと駆け出す。 後になり、先になりしながら、暫く駆けて。 程なくして見える、蒼く輝く水平線。]
あぁ…
[嘆息。 これほどに、自由を感じた瞬間が、あったろうか。]
(65) 2014/09/12(Fri) 20時頃
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――… 夏が過ぎ 風あざみ 誰のあこがれに さまよう 青空に 残された 私の心は 夏模様 …――
[のびのびとした気持ちで口ずさんだ歌は、もういつ覚えた物か、分からない。 けれど、何だかもう、ひたすらに気持ちよくて。 まるで遊び疲れた子供の様に、草原に足を投げ出すようにして座る。
そんな彼女の頭の脇で、白い花弁がそっと花開いた。]
(66) 2014/09/12(Fri) 20時頃
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ねーぇ、シーシャさん。
[傍らの彼は、立っていただろうか、座っていただろうか。 どちらにせよ自分より高い位置にあるその顔を、見上げて。]
こうしてると、何だか色んな事、馬鹿らしくなっちゃうね。
[ふふ、と笑って。 ほんのりと潮の香りのする風を、胸いっぱいに吸い込む。 彼女の頭に咲いた白い花が、すぅ、と閉じて、そのまま萎れた。 宿主の知らぬ間に、花の後に実が膨らむ。 ぽと、と落ちたその二つの実を、無意識に伸びた手が、捉えた。 両手に収まったリンゴは、黄金色。]
…食べるー?
[その実の意味を、既に知らない彼女は、片方を彼に差し出して、無邪気に笑った。**]
(67) 2014/09/12(Fri) 20時半頃
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[こんなに簡単なことだったのか、と拍子抜けしたような調子の彼に>>68。]
多分、人間ってねぇ。 その気になれば、大体の事、何でもできちゃうんだよ。
[生きてさえいれば。 そう、呟いた言葉は、誰に向けてのものだったろうか。
ちらりと見やった彼の瞳が、何だか澄んで見えた気がして。 良かったなぁ、と、無言の内に思った。
差し出したリンゴを、断られれば、ほんの少し、首をかしげて。]
そうぉ?
[答え、手元のリンゴを一口齧る。 何だか、少し、苦いような気のするそれは…失った記憶の、真の想いを示していたのかもしれなかった。 彼女自身には、分からぬことであるが。]
(75) 2014/09/12(Fri) 23時半頃
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[帰ろう、と手を引く彼に、大人しく着いて行きながら。 一瞬見せた寂しげな表情は、何が理由だろう、とぼんやり考えた。
地平線の向こうから吹いてくる風が、彼女の髪を通り抜け、色とりどりの花びらを散らす。 けれど… 思い出は散っても、そこにあった気持ちだけは、胸の内から消えることは、きっと無い。
出た記録の無い二人が、正面の扉に現れて一番驚いたのは守衛のおじさんだったかもしれなかった。 二人が消えたことで、あまり大きな騒ぎが起こったわけではなかったけれど、気付いていた人もきっといて。 心配をかけたことを、二人で謝るけれど、後悔は全くなかった。]
(76) 2014/09/12(Fri) 23時半頃
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[その日の深夜…ひどく、穏やかな気分で彼女は、一人廊下を歩く。 なんだかまるで、重たい荷物を全部おろしてしまったような。 それは酷く優しくて、心地よい、倦怠感に似た何かだった。
何かに誘われるようにして、中庭へと歩み出て。 ちりり、と左手に痛みを覚え、軽く持ち上げ目をやる。]
あら?
[その薬指に巻きつくように、緑の茎が姿を現していた。 その伸びた先に開く、紫の花。 その名を、シオン。]
あら、あら、あら。
[彼女は笑みを浮かべた。]
(85) 2014/09/13(Sat) 00時頃
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[それは、彼女がずっとずっと、望み続けた物だった。 望んで望んで、手に入らなかった物だった。
左手をかざすようにして、くるくると舞うように、四角い空を見上げる。 月明かりが、優しく彼女を包み込む。]
すてき。すてき。
[ざぁ、と吹きこんだ風が、彼女の髪を撫でる。
かつてその髪を撫でた手を かつて笑いかけてくれた顔を かつてその唇が紡いだ誓いを 過ごした時間を 交わした想いを 全て、全て、忘れてしまったけれど。]
(86) 2014/09/13(Sat) 00時頃
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私、今、幸せよ!
[彼女は笑った。 得られなかった誓いの指輪を愛でながら。
記憶が、思い出が、頭から消えてしまっても。 そこに感じた思いは、幸福は、心がきっと覚えている。
月明かりの下、くるり、回った拍子にスカートが風を孕んで膨らんだ。
ざぁっと風が彼女を包む。 ぶわりと舞い上がった花びらに、その姿が包まれて。
錦の風が通り過ぎた後、中庭の片隅に遺されていたのは、 枝に蔦を絡みつかせた、林檎の若木。 傍らに、控えめな紫の花をわずかに添えて…**]
(87) 2014/09/13(Sat) 00時頃
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