189 とある結社の手記:8
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記者 イアンは、メモを貼った。
2014/08/16(Sat) 00時半頃
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2014/08/16(Sat) 01時頃
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2014/08/16(Sat) 01時頃
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『19XX年8月X日
穏やかな朝である。窓の外を見やれば、陽光が木々の合間から零れる。その硝子を開けば、朝の冷たい風がチェスナット・ブラウンをなびかせる。 大きく息を吸い、吐き出す。都会では味わう事の出来ない爽やかな空気が肺を満たした。
廊下の向こうで足音が聞こえる。 それは地獄からの使者の音だっただろうか。 私は髪を整え、シャツの襟を正して。ついでに香水も付けて。 瞬きを繰り返した。
ああ。私の物語が、』
―――――……ん、はぁい。今行きますって。
[執筆の手を止めて、振り返る。 表情一つ変える事のない彼等を見渡し、静かに立ち上がる。 両手を前に差しだして、抵抗の意思がないことを示す。 彼等は私を犬でも連れていくかのような粗雑な扱いで拘束し。
そのまま、連れていく。*]
(+12) 2014/08/16(Sat) 23時半頃
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-湖-
綺麗な湖ですね♪ああ、これで霧が無ければ、もっと素敵なのでしょうけれどねー
[霧で白む視界のなか、自分の陽気な声だけが辺りに響く。行方不明者が多く出るという村。その噂の根源の湖。 その桟橋の先、”私”の居場所が据えられていた。視線だけを彼等に向けて、首を傾げる。]
あれに登れば良いって事?
[彼等は頷く。自分は淡々と歩き。その場所に立つ。 湖の底は暗く、濁っていて。何処までも何処までも、沈めていきそうだ。 彼等の一人が尋ねた。―――――……怖くはないのか?と。]
怖い?いや、そりゃ怖いよ。 じゃあ怖がったら、貴方たちは私を解放してくれるんですか? 無理でしょ。なら最後まで”愉しむまで”ですよ。
[自分の命ですら駒の一つにしか考えていないような軽快な口調に。誰かが呟いた。
化け物。]
(+13) 2014/08/17(Sun) 00時頃
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―――――……くっく、貴方たちと何が違うんですか? 正義の名のもとに、罪ない人を殺すのも厭わない貴方たちの方が……私から見たらよっぽど化け物ですよ。
[台に立つ。縄の輪の部分に、自分の首を掛ける。 自分は目を凝らして山の向こうを見ようとしたが――――――……あの雪山は見えなかった。 ”私”の故郷は。やはり、還る事が出来ないようだ。 けれども、”私”はそれでも構わない。それが”私”の終わり方なのだから。
_____に、血肉の味を教える事が出来れば、良いのだ。]
生きる為に、ほんの少しだけ狩りをするだけですよ。 人間だって牛や豚を殺すでしょう?それと同じだ。
………ああ、だから。同様に。 貴方たちが私を殺す事は、当然なんじゃないんですかね? それが生きるための手段なのですから。
ええ―――……殺める事は何も、悪くないですよ。
だから、
(+14) 2014/08/17(Sun) 00時頃
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もっと、殺せ。
[下卑た微笑みを浮かべて。自ら台を蹴り上げた。
もう、遠吠えは、
鳴けない*]
(+15) 2014/08/17(Sun) 00時頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2014/08/17(Sun) 00時頃
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2014/08/17(Sun) 00時半頃
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―――――………くぅん。
[湖のどこかで小さな遠吠えがした。弱く、それでいてどこか頼りなげな、儚い鳴き声。
声が、自分の喉から発せられていると気が付いたのは、湖の畔に映る”私”の姿を見たときだ。 チェスナット・ブラウンの体毛に覆われた大きな狼。 それが――――…”私”の本来の姿だった。]
……………くっく、そう、……戻ったんだね?
[元々、兎や狐を食むだけの、気の弱くて大人しい狼だった”私は”。 あの男と交わり、――――……化け物と化してしまったのだ。零れる声は相変わらず、あの男のままで。 ”私”は恐ろしくも、可笑しくもあった。
草を踏み分けて、村内を歩く。 音は無く。踏んだ小枝は、砕け散る事もなかった。]
………………。
[さて。何処へ行こうか。誰か”私”を見とめるものは居るだろうか。]
(+16) 2014/08/17(Sun) 01時頃
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[風に混じり、ふと聞こえる懐かしい声。]
――――……謝る必要はないさ。
[どこかに向けてひとつ呟き、目を細めた。]
勿論苦しくはあったけどねー。 首の骨が折れたんじゃないかな? でも絞まるときって凄い気持ち良いんだねー
試しに、今度してみるかい?………ってしちゃダメだよ。 君には生きて欲しいんだから。あはは
[嗤うように吠え、気狂い狼は闊歩する。]
(+17) 2014/08/17(Sun) 01時頃
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………。
[やがて暫く歩いていると見慣れた建物が見えた。 窓の合間から、見慣れた姿と、_____の姿が見えた。
恐る恐る窓に近付き、様子を見やれば静かな……否、沈んだ空気が村民を支配していた。
投票箱に近付く者はいない。皆、投票用紙を握り締め、当てもなく歩いているように映った。 人々の目には生気はあまり無い。そこはまるで、監獄のなかのようだ。
さて。次は誰を処刑するのだろうか。 自分は興奮した気持ちで集会場の周りをうろついた。 羽虫を何度か踏みつけてしまったけれども、感触を足の裏に感じる事は無かった。]
―――――…………おやぁ?
[>>+25 誰かを探しているかのように、ふらふらと放浪している後ろ姿。 からかうように、自分は小さく吠えてみやる。 もし気が付かないようならば、集会場のなかを散策しに入るだろうし。もし気が付くならば、瑠璃色の髪の幽霊は自分の姿を見て、どんな声をあげるのだろうか。]
(+26) 2014/08/17(Sun) 16時頃
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……………。
[>>+26 幽霊は静かな声で自分に向かって告げる。 暫くその様子を黙っていたけれども。 小さく、嗤うような呻きを零したあと、]
――――……くっく、私だよ♪ラルフ君 久しぶり〜、っていう程、離れていた気もしないけどね。
[狼の姿をしていたけれども、声で気が付くだろうか。 尻尾を振りながら、大きな足でゆっくりと彼に近付く。]
大丈夫さ、私の姿は皆には見えないよ。 でもラルフ君が私の姿を見れるって事は……君も此方側に?
[首を傾げながら、見上げる。]
(+28) 2014/08/17(Sun) 16時半頃
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/* あ。アーヴァインも当然、私が殺した……のか!
(-60) 2014/08/17(Sun) 17時半頃
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あはは。驚いた?”私”はこの姿はあまり好きじゃないんだけどね。何なら人間の姿に戻るよ。
[>>+29 謳うように答えると目を細めた。風に合わせてふわり。尻尾をなびかせる。穏やかな振る舞いは、人を襲う化け物には見えないだろう。ただの野生の狼のようである。]
まぁ、”私”自身なんでこんな事をしたのか解らないね♪ でも、元々、死にぞこないの命。 ――――……こんな風に死ぬのも、また、私らしいというか。
[懐かしむように何処かをみやる声は。 私だったか。”私”だったか。 問われた事には、一瞬考え込む様に耳を伏せて。]
…………ああ、あの人はアーヴァインというのか♪ ごめんね、初めて知ったよー
[くっく、と下卑た嗤いを零す姿は、獣のくせに厭に人間らしくて。やはりこの狼が異形のモノである事が解るだろう。]
なになに?なんか感謝されちゃったのかな、私。
[そうして好奇の目を青年に向けた。]
(+31) 2014/08/17(Sun) 17時半頃
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えー。そうかな。 私ってそこそこに恰好良い顔していないかな?
[そう言って、拒まれなければ彼の脚元に擦り寄ろうとした。 拒まれてしまえば、媚びたような視線を送って。ひとつ吠えるだろう。]
……うーん。何だろうね? 詰まる所、特に無いかもしれない。
[自分の言葉の矛盾に気が付くと。何かを考え込む様に暫し俯く。 ”私”は喧噪を嫌い、慎ましく過ごしていたはずなのに。 享楽に誘われるがままに、足を運んでしまった。 泡のようなひと時の先には、何も無いと解っていたはずなのに。 ただ、麻薬の様に刹那的な幸せを噛み締める事に勤しんでいただけだ。]
ん?どういたしまして? ラルフ君はなにか、大事なものはあるのかな。私はそれに貢献をしたのかな。
[長い四足を地面に伏せて。青年を見やる。]
(+34) 2014/08/17(Sun) 18時半頃
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それは褒め言葉なのかな?あはは
[>>+35 皮肉の言葉は解らないと言わんばかりに。前足の間に顎を乗せて、小さく嗤った。 視線を決して合わせようとしない男の、その琥珀色のなかは。一体何を映しているのだろう。 どこか遠くを見ているようで。その実は、何も彼のなかには観えていないのだろうか。]
――――……ふぅん
[彼が、微笑んだ。]
[日が落ちていく。ヒグラシが鳴いている。 村は影を濃くしていく。 けれども、一人と一匹には。影すらない。]
……誰かを探していたんじゃないの?行かなくていいの?
[落ちる夕日を眺めながら、狼は尋ねた。 >>+25 夢遊病者のような背中は、誰かを求めていたのように見えたのだけれども。]
(+38) 2014/08/17(Sun) 19時半頃
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