270 食人村忌譚
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進くん、ごめんね。 いつか姉さんみたいに 美味しそうに作れるようになるから。
[それでも進は、喜んで受け取ってくれたように思う。 いつも妹扱いされる私が、進の前では“ゆり姉”になれる。 進と接するとき、私はすこし大人になれた気がしたものだ]
(118) 2017/11/23(Thu) 23時半頃
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[本当に私が「大人の女」になったとき、 私と進の関係が壊れるとは思っていなかった]
(119) 2017/11/23(Thu) 23時半頃
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[巫女が代替わりしてしばらくの間は、 どれ新しい巫女の具合を確かめてやろうと 村の衆たちが入れ代わり立ち代わり神社に出入りした。 その中に、進の姿はなかった。
代替わりに関わる様々な神事をこなし 夜な夜な神社を訪れる男たちの汚れを祓う。 多忙な日々に忙殺されて――…… いや、なくした家族たちから目を背けていた私は 進の家から足が遠ざかっていた。
あそこは、姉と共に訪れる場所であった]
(120) 2017/11/23(Thu) 23時半頃
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……進くん。 あなたは神社にお清めにいらっしゃらないの?
[巫女になってから一度、 そう彼に尋ねたことはあっただろう。
自分を抱く気はないのかと。 巫女として不足があるのかと。
進が村人たちから“種馬”として 重宝がられているのは知っている。>>28>>64
決して、彼がその手の行為を忌避しているわけではない。 というのに、神社に彼が訪れることはない。
……進に、避けられている。 どこかで歯車が狂ってしまったのだろう。 巫女になる前と、後。同じ関係ではいられない]
(121) 2017/11/23(Thu) 23時半頃
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[それは私と姉も同じだ。 あの頃。私たちは、ふたりでひとつだった。 歯車はすでに狂ってしまった。
また、私たちがひとつになるためには、きっと――……]
(122) 2017/11/23(Thu) 23時半頃
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[食い、食われるしかないのだろう*]
(123) 2017/11/23(Thu) 23時半頃
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ゆりは、イルマに話の続きを促した。
2017/11/23(Thu) 23時半頃
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/* やばいちょっと待って。 眠すぎてゆりのロルが完全中の人になってないか。 がんばれがんばれ。
(-47) 2017/11/23(Thu) 23時半頃
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―― 神社 / 応接間>>130 ――
悪くなんかないわ。 食材は余すところなく食さなければ可哀そう。 ……そうでしょう?
[朝ごはんの食材が何であるかは敢えて告げなかった。 有無を言わさず、卓袱台に朝ごはんを並べる]
たくさん食べなければ 良くなるものも、治りが遅くなるわ。
心配で心配で。 ミナカタさんから、志乃のことはよく聞いていたのよ。
[巫女としての仮面を外して、友人として言う*]
(137) 2017/11/24(Fri) 00時頃
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/* あとプロから思ってたけど石動パパの茄子ちゃん臭がすごい……違ったらごめんだけども。
(-48) 2017/11/24(Fri) 00時頃
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/* いるる姉さんのメモを見て癒される
(-51) 2017/11/24(Fri) 00時半頃
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巫女 ゆりは、メモを貼った。
2017/11/24(Fri) 00時半頃
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―― 神社 / 朝食の席にて>>156 ――
[命をいただく。骨の髄まで。
薄らと湯気を立てるご飯と、頬肉の味噌汁。 先月亡くなり、塩漬けにしていた氏子の肉だ。
志乃とも親交のあった壮年の男ではあったが、 私がそれを彼女に告げることはない。
何度も“お清め”で私の胎に精を吐き出した男が、 今は私の腹に収まろうとしている。 これほどめでたいことがあるだろうか]
何か変わったこと、ね。 私は相変わらずよ。
[私は困ったように笑うことしかできない]
(185) 2017/11/24(Fri) 19時半頃
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[姉さんは帰ってこない。 男女を問わず村人たちと日々交わり、 その心と体を慰める毎日。 取り立て話すようなことはない。
沈黙が気まずくなった私は、 矛先を志乃に変えることにしたのだった]
……で。 志乃はミナカタさんの子はもう孕んだの?
[ミナカタのところに 志乃が度々出入りしているのは聞いていた。 “そういう間柄”と邪推する気持ちが半分、 旧友をからかう気持ちが半分**]
(186) 2017/11/24(Fri) 19時半頃
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[>>194咳き込む志乃の反応があまりにも可愛らしくて 私は思わず食事の手を止めて、微笑むのだった]
あらあら。 志乃はまだお子さまなのですね。
[旧友をおちょくる姿は、 尊敬を集める巫女の欠片もない。 おかわりはいりますか、と志乃の膳を受け取る。 誰かと食事を共にするのは久しぶりだ。 だから私は、胸の内に過った疑問に蓋をする]
(196) 2017/11/24(Fri) 21時頃
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[志乃の答えを聞いて、安堵したのはなぜだろう]
(197) 2017/11/24(Fri) 21時頃
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[考えてはいけない。私は巫女なのだから]
どんなことを、考えている。ね。
[首を振って志乃との会話に集中する。 思い出すのは、先日のミナカタとのまぐわいであった。 そっと胎をひと撫でする。 子種を注がれる熱い感覚が、鮮やかによみがえる]
誰かに必要とされて嬉しい、かな。 村人のみんなが、私の“お清め”を望んで 夜な夜な神社を訪れるの。
私がこの身をささげることで、 誰かの悦びにつながる。
それに勝る幸せはないわ。
(198) 2017/11/24(Fri) 21時頃
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[巫女としての模範解答を述べてから、少し間をおいて]
巫女としての勤めもあるけれど、 私は誰かと“ひとつになる”瞬間がとても幸せなの。 自分はひとりじゃない、と感じられる。
[そうして志乃の言葉に、少し口を尖らせて>>195]
あらあら、子孫繁栄を司る巫女からすれば 聞き捨てならない台詞ですね。
[冗談めかして言ってから、頬を緩めた]
(199) 2017/11/24(Fri) 21時頃
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例えば……そうね。 志乃に分かりやすく言うと。
自分を求めてくれる男性に抱かれて 子を為すことができたら、女として幸せでしょう?
きっとそういう単純な話よ、これは。
[孕み子を産む自分を想像する。 昨日のミナカタとの行為で私が孕めば、 きっと焦茶色の髪を持つ可愛らしい子が生まれるのだろう。
――頭に浮かぶのはなぜか、幼い日の姉の姿だった*]
(200) 2017/11/24(Fri) 21時頃
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巫女 ゆりは、メモを貼った。
2017/11/24(Fri) 21時頃
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志乃のような母親を持つことができたら とてもその子は幸せだと思うわ。
[>>206ゆるりと玄米茶をすする。 発した言葉は、噓偽りのない真実だ]
困ったときは私を頼りなさい、志乃。 こんな私だけれど、巫女としての立場で あなたを支えることはできる。
[頼る家族のいない志乃がひとりで子育てをするのは 容易な行為ではないだろう。 自分の立場なら、彼女を援助することはできる]
(220) 2017/11/24(Fri) 22時半頃
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……頼ってもらえないと、 友人としては寂しいものなのよ。
[ぽつり、と告げて。 それから志乃の言葉>>207に目を丸くして ふっと相好を崩すのだった]
あらあら。隅に置けないわね、志乃。 リツは私を抱いても、いつもつまらなそうにするの。
そのリツがあなたと褥を共にしたいと言ったのは、 たとえ冗談だとしても、 あなたが女として魅力的ってことよ。
[巫女としてリツを満足させられない不甲斐なさには そっと蓋をする]
(221) 2017/11/24(Fri) 22時半頃
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自信を持って。志乃。
[巫女は理解できない。 友人の抱える不安を。
巫女は理解しようとしない。 女は男に抱かれ子を為す存在なのだから。
凝り固まった価値観は変えようがなく。 だから私は離れて行った人々と和解することはない*]
(222) 2017/11/24(Fri) 22時半頃
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―― 神社 / 朝餉を終えて ――
[志乃が朝餉を平らげた頃合いだっただろうか。 それとも彼女が帰った後であろうか。 神社を訪ねてくる者たちがあった>>192]
……まあ、朝餉? 困ったわね。
[お櫃のお米はすでに空であった。 まさか1日にふたりの来客があるとは考えておらず。 少し思案してから、櫻子に私はこう提案しただろう]
櫻子、一緒にごはんを作りましょう。 お手伝いを頼めるかしら。
[台所へといざなおうとする]
(223) 2017/11/24(Fri) 22時半頃
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宜しければ江津子さんも。
[卵を受け取り、微笑みを浮かべながら提案してみる。 ……その笑顔が瞬間、凍り付いた>>193]
そう、ですか、姉さんと。
[ちく、ちくり。胸が痛む。 姉との約束。確かに江津子はそう言った。
私はもう何年も、姉の料理を口にしていないというのに!
理不尽な怒りが。 突き動かされるような悲しみが。 そして、寂しさが。 私の全身を駆け巡る。笑顔を浮かべることを拒否する]
(224) 2017/11/24(Fri) 22時半頃
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[そう、これは……“嫉妬”だ]
(225) 2017/11/24(Fri) 22時半頃
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[それも、一瞬のことだった。 すぐに私は巫女の仮面をかぶる。 たおやかな笑顔を、その顔面に貼り付ける]
神社を出た後も、姉は皆さんを笑顔にしているのですね。 安心いたしました。容は私の自慢の姉ですから。
[さらりと言って、櫻子の手を引き台所へ歩き出す。 ひどく惨めだった。 どうやったら昔のように戻れるのか、分からない。
もしも志乃がまだその場にいたならば 「ごめんなさい」と言って顔を伏せただろう。
旧友にこの黒い心根を、隠し通せる自信はなかった*]
(226) 2017/11/24(Fri) 22時半頃
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巫女 ゆりは、メモを貼った。
2017/11/24(Fri) 22時半頃
巫女 ゆりは、メモを貼った。
2017/11/24(Fri) 22時半頃
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/* すごく今更だけど このゆりって巫女は爛れすぎじゃないのか……
(-71) 2017/11/24(Fri) 23時頃
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/* キャラメイクに不安を覚えてきた中の人
(-72) 2017/11/24(Fri) 23時頃
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―― 少し前 / 志乃が去ったあと ――
その日が来たら、ね。
[>>235友人が子を産む姿を想像して、口元が緩んだ。 次代に血を繋いでゆくことは、喜ばしいことだ。 それが大切な友人なら猶更だ。 家族を亡くした分、彼女が新しい家族に恵まれればいい。 本気で、そう思った]
……志乃。 また、来るって。言ってくれた。
[小さく微笑む。 その去り際の言葉が、嬉しくて、嬉しくて。 心が、晴れやかになったような気がした*]
(246) 2017/11/24(Fri) 23時半頃
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巫女 ゆりは、メモを貼った。
2017/11/24(Fri) 23時半頃
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―― 神社 / 台所 ――
[とんとんとん。規則的な包丁の音。 骨から削ぎ落すのは、人間の太腿の肉]
これは明之進くんの足よ。 櫻子、よく一緒に遊んでいたでしょう。 塩漬けにして取っておいたの。
若くして亡くなったのは気の毒だけれど 櫻子に食べられるのは幸せ者ねえ。 良かったわねえ。
[削ぎ落した肉を、櫻子に差し出して]
(260) 2017/11/25(Sat) 00時頃
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櫻子、肉を小さく手で割いてくれるかしら。 茹でてホウレン草と和えましょう。
[包丁を櫻子に持たせるのは危ないだろう。 それに、肉を削ぎ落すのは重労働だ]
明之進くんがとても悲しむから 食べ残しは駄目だからね。
[幼子に諭すように、櫻子にそう伝えるだろう]
(261) 2017/11/25(Sat) 00時頃
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[やがて、卓袱台には知己の肉を使った料理が並ぶ。 櫻子に食べるのならば、彼の肉が良いと思った。 貯蔵してある肉の中から、 わざわざ明之進を選んだのだ]
櫻子が孕んだのと 明之進くんが亡くなったのは 同じ時期だったわね。
その胎の子、 生まれ変わりだったら素敵ね。
[いただきます、と手を合わせた*]
(262) 2017/11/25(Sat) 00時頃
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巫女 ゆりは、メモを貼った。
2017/11/25(Sat) 00時頃
巫女 ゆりは、メモを貼った。
2017/11/25(Sat) 00時頃
巫女 ゆりは、メモを貼った。
2017/11/25(Sat) 00時頃
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