276 ─五月、薔薇の木の下で。
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[「代金は君から貰う」としっかりモリス>>363に言われれば、マークは苦笑した。流石にそこまでの太っ腹ではなかったらしい、と思う。 けれどその後に言われたことは(庭掃除の件は別として)いまいちピンと来ず、軽く首を傾げてしまった。 気軽にあれ買って来いこれ買って来い、なら同級生のやりとりの中でも見てきてはいるから、まだわかる。けれど作品のことは――]
不思議な人だ。
[特に答えを求める訳でも無く、ぽつりと零した。 モリスもまたピスティオとは異なる形の「芸術家」で、けれどとっつきにくいなんてことはなくて、至って話し易くて――それでも、やはり理解できない。そんな印象からの、「不思議」という感想だった。]
(383) 2018/05/16(Wed) 23時半頃
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(うん、普通はわざわざ行かない……よな)
[ここで待つというモリス>>365の見解にそう同意しながらも、悠人に関しては匂いにつられるのも有り得てしまうと思える辺りは、日ごろの付き合いからの勘というべきか。 それからモリスは、入りやすいように、と言って傍までついてきてくれた。]
その……。 本当に、お気遣い、ありがとうございます。
[気前がいいというか、先輩らしい面倒見というか。そんな風にも感じながら、恐縮のほうが声に出た。]
(384) 2018/05/16(Wed) 23時半頃
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―食堂―
[それから、「ピスティオと包帯の少年のほうには顔を向けずに」、壜入りサイダーとジンジャーブレッドを二人分、さらにほろ苦い珈琲クッキーも二人分、購入したところで、
思いっきり、モリスに――つまりこちらに気づいた声が上がった。>>380]
…………。
[もうひとりの包帯の少年>>367に対しては別に何の後ろめたいこともなかったのだが、彼とピスティオ、ふたりともを無視する形で、ほんの暫く顔を背けたまま固まった。]
(385) 2018/05/16(Wed) 23時半頃
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―廊下―
だろ?やっぱり甘いものの後はしょっぱいものだって。
[最高だった>>375、と聞くとふふん、と小さく満足げに鼻を鳴らす。 さっき>>372つつき損ねた頬を押してつつけば少し伸びすぎた爪が当たるだろう]
パン?ああ、でも先輩いんのかな? まあいいや、それじゃあ後で──
[合流な、と言えなかったのはオスカーの名前が挙がったから>>376だ。 嫌いかと言われて即答したい気持ちはないでもない。 こちらが腹芸ができないのが悪いとは知らないものだから、オスカーがあれこれこちらに悪戯を仕掛ける理由が理解できなくて]
(386) 2018/05/16(Wed) 23時半頃
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…べっつに、お前が謝ることじゃないだろ。 何であいつが俺にはあれこれ悪戯してくんのかよくわかんないだけ。 だーかーら、お前は気にしなくていい、おっけ?
[どうせ言ったところでフェルゼは気にしそうなのだけど。 だから、競争と言い出したその言葉>>377を受け入れることにした。 高いトーンを置いて歩き出したその細長い背中を見送って、自分は食堂に向かって歩き出す]
(387) 2018/05/16(Wed) 23時半頃
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[壜を揺らしながら廊下を進めば沿った窓の外には中庭。 手入れは有志がしていると聞いている。 四阿に足を向けなくなってから、季節はどのくらい廻っただろう。 ちらりとのぞき込めば、今はその有志>>353の姿はなさそうだ。 春の薔薇の季節はもうすぐ終わる。 これからは夏の薔薇らしい大輪が増えるのだろうが、それまでは散りゆく花弁が季節の名残を伝えて]
…薔薇だけに、俺達も、ばらばら。
[なんちゃって。 ベネットにかかれば、そんな風情もイチコロだった。 母親に、音にもっと情緒を持たせろと言われた回数がどれだけあっただろう。 おかげさまでピアノだけは情緒豊かになったが、それ以外は相も変わらず。 廊下にむなしく響いた声も、一人分の足跡がすぐにかき消した]
(388) 2018/05/16(Wed) 23時半頃
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[ パンをちぎり、己が身体だと分け与え 杯に満たした葡萄酒を己が血だと謳うのが主だとすると 土の匂いと、薔薇の匂いがする俺はそうだな。 差し詰め、ロジェとでもここでは比喩しておくとしようか。
顔を隠すようにして(>>355)それでも呼ばれた名は(>>356) たぶん両手で数え切れるくらいしか聞いたことのない物。 ]
あら、覚えてたの俺の名前。
[ 具合が悪そうにさえ見える(>>357)揺らめき。 一度は逃げ場に、と半身を引いたものの 介助してやったほうがいいのだろうかと、足を向けかけたその時。
小麦粉で出来た身体の一部が飛んできた(>>358)。
咄嗟に受けとれたからよかったものの。 落としたら、なんてもったいないことか。 ]
(389) 2018/05/16(Wed) 23時半頃
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[ 先程の切れ切れの言葉をつなぎとめる。 パンを焼いていて。焼きあがったばかりで。 ]
んん。
[ 食え。 …ってことでいいのかしら?
一方的に避けられているがために嫌われていると思っていたが そういう単純なことではないのかもしれない。 そう、思いたいだけ、かもしれないが。 固いレーズンパンを片手に、暫く黙って彼を見て。 ]
…いっちゃん。いっちゃんか。 やはりその関門を通らなければモリスには会えないのか…ッ!
[ なんて、まあ、おどけて見せたりもしては見たのだけれど。 ]
(390) 2018/05/16(Wed) 23時半頃
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[七不思議の続きも気になるが、それより気になったのは、]
………?
[隣の、ピスティオの纏う空気が、刹那張り詰めたこと。 その空気の、色の持つ意味はわからない。 気のせいかもしれない。 ただ、初めての色だった。
モリスに向ける顔は知ってるそれだったから、もしかして――と。 それは、他へ向ける興味の発端としては、自然………だろうか]
(391) 2018/05/16(Wed) 23時半頃
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/* ベネットかわいいなあww
(-125) 2018/05/16(Wed) 23時半頃
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/* まってちょっと笑ってしまったかわいい……。
(-126) 2018/05/16(Wed) 23時半頃
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[ 徐に、少しばかりしていた遠慮を捨て去り ずかずかとケヴィンのテリトリーに侵入する。 花壇から直接来たから、靴についた泥が少し落ちた。 ある程度清潔だろう調理室に残る。
土も、香りも。
土足で踏みにじり。 俯いた華奢でもなく、けれど弱々しい、ケヴィンの近く──いや、それはもう真横に──顔を寄せて。 ]
───パン、どーもね。
[ 囁くように落とし、微笑んだ。 ]*
(392) 2018/05/16(Wed) 23時半頃
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/* くっそシリアスな文書いてたのにwwwwwwwwベネットのばらばらでむりwwwwwwwwwww
(-127) 2018/05/16(Wed) 23時半頃
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やあティオ。
[サワークリームとサラミのサンドイッチを買い込むと、後輩>>380にわざとらしく笑いかける。 微かに張り詰めたような気配は感じていて、なるほど確かに険悪らしかった。 だが、それを無為に突くこともない。]
この間デザインの相談したやつ、そろそろ作りはじめるよ。 せっかくの連休だし、時間かかるものやりたいからね。
[絵描きの彼にはじめにあげたのは、組木の小さなパズルだ。 とくに何物にもならないものを作ってばかりの中で、珍しく人の手も慰められるもの。 何とはなしによく動いて見える後輩はそういうものが好きそうな印象を受けて、渡したのだった。
あれがどうなったかは知らないが、今は改めて、組み上げると立方体になる細工を計画している。 その最終的な表面に施す彫りを、先日相談していた>>150。]
(393) 2018/05/16(Wed) 23時半頃
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こんちはー、 えーと 先輩たちも腹減った?
[自分より背の高い彼が後輩とは知らずの、迷った末の先輩「たち」。
ピスティオの「腹減った」にこくこく頷きながら、背中を向けたままの、薔薇挿す姿に視線を向けた。
発端は、すぐに忘れる。 隣で笑いあえば、友人でも知らぬ顔はあるだろう、と当たり前は通り過ぎて、知らぬ存在に好奇の心は疼き、
そして、少しの疎外感から目を背ける]
(394) 2018/05/16(Wed) 23時半頃
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/* ロジェ ・サヨナキドリ ・薔薇の精 ・悪魔 ・人々に甘い言葉を囁いて、恋に陥るように仕向けた
聖書関連触ってるけどフワッフワ知識で申し訳ない! ケヴィンは聖痕ねらいかなー?(とりあえずいぢめる)
(-128) 2018/05/16(Wed) 23時半頃
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[ほんの少し固まっていたが、ピスティオ>>382の提案が聞こえれば、おずおずと視線を。 マークは悠人のために未だ食堂に留まろうとしていたが、ピスティオは談話室に移ろうとしている。 ――言うならば今しかない、と、その勢いで口を開いた。]
ピスティオ先輩。 ごめんなさい、すごく、 気分を害するようなこと、してしまって。
[こちらに視線を向けないままのピスティオに、マークは一方的に謝罪した。 事情なんてまるで知らないだろうモリスや包帯の少年にどう思われるかなんて、今はまるで考えずに]
(395) 2018/05/16(Wed) 23時半頃
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―食堂―
[空の壜を揺らし、足音を鳴らし。 食堂より少し手前に差し掛かると思ったより人の声がした。 自分が想像していたよりも残っている生徒は多いらしい。
大きな声>>380で同級生を呼ばわる声が聞こえ、少し眉を跳ね上げる。 何かあったのだろうかと足を止めたがたずねる相手は今は自分にはいなくて、なんとなく手の中の壜をちらりと見下ろしてからまた歩き出す。 何気なくを装うことは難しいが、かといってこちらにも壜を返しにいって銅貨を返してもらうという大切な用事があるのだ]
(396) 2018/05/16(Wed) 23時半頃
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談話室でパーティ? パーティなんて豪勢じゃないけど、ベリーチーズタルトならあるよ。 心優しきディーンセンパイの置土産。
[>>382賑やかだった時間は終わってしまった。 今は満たされない胃のための食事二回戦だ。]
ただ、タルトひとつよりはここで食べるか、ヘイズ先輩探したほうがお腹は満たせるんじゃない? いるらしいよ、パン職人。
[穏やかなパンの香りは食堂にいると気づきにくいが、きっといずれ職人の絶品パンにもありつけるだろうと踏んでいる。 お鉢が回ってくるまでは、食堂のパンでいい。サワークリームサラミだって充分うまい。]
(397) 2018/05/16(Wed) 23時半頃
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―廊下―
でも、いくら食べても食べ足りない。 ……成長期、かなぁ。
[ たしかに最高の組み合わせだった。 しかし詰めるだけ詰めてしまう小動物 みたいな頬っぺは記憶に新しい。
思い出せば微笑ましいような気持ちが 胸の底からじわりと滲んだ。 ただ、頬にちくりと当たった爪先が まるいまるい棘のようで 淋しさに眸を細めてしまったけれど。 ]
(398) 2018/05/16(Wed) 23時半頃
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[ オスカーがベネットに悪戯をけしかける 理由が分からない。 フェルゼがマークにちょっかいをかけるのとは また異なった雰囲気を感じていた。 ]
…………好きな子ほど、いじめたくなる、とか。 うん。……ありがと。君はやさしいね。
[ プラスに考えても分からず、 結局在り来たりな言葉を使う。 なんだか慰められてしまった。 その不甲斐なさにまた、
結局、自分なんて、とか。 ]
(399) 2018/05/16(Wed) 23時半頃
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………………、ほんと。
[ 小さな呟きは言葉にならず消える。 ]
(400) 2018/05/16(Wed) 23時半頃
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うん。また後でね、ベネット。
[ 気遣って詳しい事を聞かずに送り出して くれる彼に甘えてしまった。 廊下を歩きながら食堂で今何が起きているかも知らず、 また、調理室の事も他の事も知らぬまま、
ふと、窓硝子へと視線を向けた。 咲いていたのは花壇から外れた野草。 風に吹かれて花弁の散る様を見た。
胡乱な眼差しで見つめる自分の顔は、 やはり母に似ていて、 しかし眼差しは誰かにも似ていた。 ]*
(401) 2018/05/16(Wed) 23時半頃
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あ、……うん、僕もお腹空いてるけど、 ちょっと用事があって、僕はここに残りたいんだ。
[その包帯の少年――ヒューという名はまだ知らなかった――>>394からの「先輩たち」への呼びかけにわりとすぐに反応したのは、彼が「中等部の」新入生かと勝手に判断してしまったから。成長期をとうに迎えてるだろう人に対してそう考えたくらいには、マークも編入生の存在にはあまり馴染みがなかった、ということらしい。]
と、そうだ、初めましてかな。 僕はマーク。中等部の三年。よろしくね。
[そう、自己紹介を付け加えた。 包帯をするほどの怪我の心配とは関係なしに、どこか寂しそうに見えたから、「後輩」に対しての気遣いも込めて]
(402) 2018/05/16(Wed) 23時半頃
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─怒られること─
[ "子どもには許される事と許されない事がある。 それは神様が決めたことなんだ。" 自分はそう、周りの大人たちから教わった。
そんな戯言を信じていた。 昔の話。]
(403) 2018/05/16(Wed) 23時半頃
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[ 何事も程々にできて、 極めようと思えば極められるのに 目を伏せて向き合おうともしない。
その癖、何にも染まっていないかの様に 無邪気に自分を信じる彼が ある意味疎ましくて仕方無い。
頭から爪先まで先生の言う通り ぐちゃぐちゃに塗り固めた優等生は、 湧き上がる何かを抑えて正しく笑い、 隣同士並んだ机の下、 小さな紙切れを渡し合っていた。]
(404) 2018/05/16(Wed) 23時半頃
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あ、もう作るんすか! なら掘り始めたところでまた描きいくっす。 静かにできますもんねいつもよりかは。
[>>393こちらの違和感に気づいたのかそうでないのか 伝わることはなかったが それをスルーして会話してくれているから 見えない尻尾をぶんぶん振り回していた]
[のに]
(405) 2018/05/16(Wed) 23時半頃
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/* 先輩はファミリーネームで呼ぼうな ラルフをディーンと呼ぶのすごくシュールだけど
(-129) 2018/05/16(Wed) 23時半頃
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――――――あ?
(406) 2018/05/16(Wed) 23時半頃
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