204 Rosey Snow-蟹薔薇村
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―居間― [撫でる手から離れて、 フィリップは低く呼ぶ、ドナルドの方へ。]
――……、――
[泣く声を、抱きとめる様子を、 フランシスは胸元で手を握り締めながら、ただ、見ていた。]
(237) 2014/11/23(Sun) 00時頃
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――?
[ふと、聞こえた声>>+34にゆるく瞬く。
今まで、フランシスやドナルド、フィリップたちしか視界に入っていなかったけれど。
もう一人、ディーンの姿が見えて]
ディーンさん……?
[ニコラと消えた後から、姿を見なかった人がいることに、ゆるりと首をかしげた]
(+36) 2014/11/23(Sun) 00時頃
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(―― おれは。)
(-66) 2014/11/23(Sun) 00時頃
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[腹の、胸の重みは変わらない。 いや、増々重苦しくなる。]
あ―― あ” がっ!
[指先が舌の上に触れた。咎める理由などない。伸びた指は奥に向かう。
引き起こされた嘔吐。>>159 先程飲み込んだものがこみ上がってきた。
――返して!
誰かに喉を締められるような感覚がした。琥珀色が何を言っているのか、聴こえなかった。]
(238) 2014/11/23(Sun) 00時頃
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(―― ああ、 ざわざわ、する)
(-67) 2014/11/23(Sun) 00時頃
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(―― ……こんなときに。)
(-68) 2014/11/23(Sun) 00時頃
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[>>+36声が聞こえる。 ディーンは数度瞬いて、視線をゆっくりと声の方向へと向けた。 血が滲む程噛み締めた唇は、しかし傷ついた様子すらない。]
――…………君は、良いな。 愛されている。 君は、まとも だから。
[声は淡々と、平坦に響く。 ディーンの口角はほんの僅かに持ち上がった。 自嘲だ。彼を羨ましいと思う自分に対する。]
(+37) 2014/11/23(Sun) 00時頃
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[撫でられるたびに しゃくりあげる 一度暖かさに溶けて 堰を切った それは とても止まらなくて 額を胸につけて 声を殺し 震え続ける
こんな風に 誰かに縋って 泣いたことはなくて 縋りなれない身体は 握りしめたてと 額と 回された腕の 背中に温度を感じ ]
(239) 2014/11/23(Sun) 00時頃
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[耐えきれず、ノックスは顔を横にして胃の中のものを吐き出した。
胃液に混じった赤、アカ、あか。 ラルフの身に流れていた、もの。
ノックスが好きになった、もの。 ノックスが壊した、もの。
背は、黄色い液以外吐き出すものがなくなっても震え。
空っぽの胃の中に、ぽたぼたと落ちていくニコラの言葉に、不思議と満たされていった。*]
(240) 2014/11/23(Sun) 00時頃
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[>>222トレイルはなにを言ってるんだろう。 きょとんと首を傾いで、瞬きをする。 声が聞こえないんじゃなくて、意味がわからなかった。
ノックスはいなくなってなんかないのに。 ああ。でも、そう言うのも仕方ないのかな。 トレイルの世界は、とっても綺麗だから。 綺麗じゃなければ、トレイルは許せないから。 きっと、拗ねちゃったんだ。
思ってから。 ふ、と口元に笑みが浮かぶ。
いま、彼の世界には自分だけなんだって。 そう思って]
(241) 2014/11/23(Sun) 00時頃
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/* ……ラルフを獣にしてしまった罪に苛まれる、感じにすれば良かったのかとか、色々想像してしまう。
うぅ。
そういやお兄ちゃん、何処に行って良いのかな……
(-69) 2014/11/23(Sun) 00時頃
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ーーーーーー……………っ
ラルフ……ホレーショーっ [ぽつり 聞こえた声 二人は死に際 何を思っていただろうか? わからない わからないけれど]
(*43) 2014/11/23(Sun) 00時頃
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焼くとこ……ペチカ?
[じゃあ、うん。わかった]
ねえ、トレイル。
[可愛い僕の弟]
僕だけが。 僕だけは、なにがあってもトレイルの味方だからね。
[行こ、と手を引いた]
(242) 2014/11/23(Sun) 00時頃
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/*
ノックスに吸収する前に吐き出させるとは、ニコラこわい(褒め言葉
(-70) 2014/11/23(Sun) 00時頃
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/* ニコラ!ニコラ! もぅ!君って子は!
(-71) 2014/11/23(Sun) 00時頃
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[声が届く様子に、彼は食べられてしまっているのだと思った。
ディーン>>+37の様子に首をかしげ。 羨ましがられている理由に軽く瞬いた]
……ディーンさんだって、 フランシスと仲良さそうだったし、シメオンとも……
[愛されていることは否定しない。 みんなの愛を、実感したばかりだから。
今も、嘆いているフィリップが見えるのだから]
まともだとか、そういうのは愛される理由になるのかな……
(+38) 2014/11/23(Sun) 00時頃
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[しゃくりあげるを宥めるように 手はフィリップの背を撫でる。]
――…今は何も我慢しなくていい。 俺が受け止めてやっから心配すんな。
フィリップ。
[額宛がう彼の顔、その頬に口許撫でた手が宛がい 指の腹は流れる涙拭うように動いて]
(243) 2014/11/23(Sun) 00時頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/11/23(Sun) 00時半頃
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……フィリップ。
[呼びかける答える声は届かない。 ただ、案じている]
(-72) 2014/11/23(Sun) 00時半頃
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[顔に触れるては 見知らぬ感触 なのに 優しく拭ってくれて ああ けれど]
ラルフ……に会いたいーーーー
[言葉に甘えた もう一度 あの 優しい琥珀色と
目線を合わせて笑いたい 同じような気持ちを 共有したい いっしょに ぎゅっとしあって眠りたい 5人で 旅ができたら と 未来を考えて 互いの嬉しさを感じたい]
[ドナルドに それを言っても 困らせるのはわかっていた 短い けれど大切な時間を思い出して]
(244) 2014/11/23(Sun) 00時半頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2014/11/23(Sun) 00時半頃
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[誰も居ない廊下で。
ノックスの乾いた唇が、小さな音を紡ぐ。]
……小さな頃の君を、思い出していたんだ。 トレイル。
君は同族に食われて、死にかけていた。
弱っていた体は、成長してもあまり大きくならなくて。 ニコラとはどんどん身長差がついて。
(=2) 2014/11/23(Sun) 00時半頃
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(―― 殺して なにがかわるものか)
(――― 嗚呼、でも)
(-73) 2014/11/23(Sun) 00時半頃
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うん……そうだね。
[ここにいるけれど、フィリップには見えない。
そのことが哀しい。
フィリップの涙が止まるように願いながら、ドナルドが慰めてくれていることにほっとしている]
(+39) 2014/11/23(Sun) 00時半頃
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ーーーもう一度 名前を呼んで……ラルフ
[もう届かない 声]
(*44) 2014/11/23(Sun) 00時半頃
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[フィリップの声>>244に ドナルドの身体が微か震える。 吐息零して隻眼をやや伏せて]
――…会いたいな。
[会えないと分かっているから余計に胸が痛む。]
(245) 2014/11/23(Sun) 00時半頃
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結構焦っていたんだよ、なぁ。
君は人参が嫌いだというし、なかなか食べてくれない、し。あぁ、だから、君が頑張って食べてくれたときは、本当に嬉しかった……。
(=3) 2014/11/23(Sun) 00時半頃
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―居間―
……
[慟哭が突き刺さるようだ。 自身の身体を抱くように、己の腕を掴み、視線を斜めに伏せて、 密やかに眉を寄せた。
――様々に、よどむこころ。唇を噛む 嫌な予感。ざわつく。ぎちりと痛む。
泣きじゃくるフィリップへ 受け止めるというドナルドへ、 思わしげな視線を、向ける。]
(246) 2014/11/23(Sun) 00時半頃
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[会いたい。 ――唇を引き結ぶ。]
(247) 2014/11/23(Sun) 00時半頃
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……ねぇ、トレイル。
僕は、もう要らないの、かな。
どうすれば許して貰える?
―――どうすれば、また君は僕を見てくれる?
(=4) 2014/11/23(Sun) 00時半頃
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(ラルフ。――ほんとうに もう 届かない)
(-74) 2014/11/23(Sun) 00時半頃
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[ドナルドも 同じように会いたいのだと 思えば こくりと しゃくりあげながら頷く
そこからは 人の心なのに 人の言葉紡げなかった ただ 同じように ラルフを失って 悲しむドナルドにすがって声をあげて泣き続ける]
(248) 2014/11/23(Sun) 00時半頃
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