ぽん、と手を打ち、
何やら輪のようなものを見せてから、開いて自身の首に嵌める。
それが何であるか説明すると、エメラルドの瞳は見開かれ。――とてもキリシマに必要なものとは思えなかったのだろう――2度、3度と念を押して確認されたうえ、熱はないか、などと額に手を宛てられたり、頭を掴んで揺すられたりした。
おかしいところがあったとすれば、それはお前が殴ったせいだ、
などと思っても伝えようがない。
輪の先から伸びる配線を頸椎の辺りに繋ぐよう指示すると、
こんなことしている暇があったら、いい加減にマイコフ団長の艇を診に行きなさい、
なんて一発殴られたものの、素直に応じてくれただろう。
手を合わせ感謝の意を示しながらも、
あんなおっかないおっさんのところへは行きたくない、
だとか、キリシマは考え巡らせていた。
(395) 2011/03/22(Tue) 23時半頃