[これはオーレリアも手を焼くものだ。決めポーズを取るイルマを前に>>297思わず真顔になってしまう。夜の血に己も誇りを持ってはいるが、一体彼女は、何処でこの作法を覚えてきたのだろう…?これも昨今の流行りなのだろうか?いやしかし、彼女より若い吸血鬼はこの様な真似はしないな?彼女が夜に生まれた頃と言えば、自分が眠りに就いていた頃だが、どの時代に一体何が…?そこまで至って、女は考えるのを止めた。]
うむ、主とエリアスを折半するくらいでちょうどよいかもしれんな。どうじゃ、今度お互い血を吸い合ってみれば。
[吸血鬼がお互い血を吸い合ってどうなる羽目になるかわかったものではないが無責任にそう言い。]
よろしきに計らえ。…湯を沸かすものじゃ!
[腹がくちたか部屋に戻ろうとする彼女を見送ると、一頻りケトルを探したが見付からず>>292、茶も飲めぬなら喉が渇いた、と、微かな「餓え」を感じもするが、女は行きずりの狩りは行わない事と決めていた。
代わりに、血を分けたからとて必ずしもその子の様に面倒をみよなどの仕来りはないものの、あの闊達ぶりはどうであろうかと、珍しくオーレリアの部屋を廻ってみることにした。]*
(312) 2016/12/03(Sat) 00時半頃