―スタッカートの街―
[街に付けば、疲労は色濃く出ていたか。
土ぼこりと鉄さびの匂い、街の空気もあまり良くはない。それに影響されたのかどうにも気分も悪かった。そして宿に着けば、人目につかぬよう、金糸の守り役を自室に引きずり込んで、しばし密談]
俺、今夜ちょっと砂時計の所在、確かめてみる。
あの音なら、多分、俺の耳には聴こえる。
どうやら今の俺は呪詛耐性が恐ろしく低いらしいから、うっかりしたら穢れに近づきすぎて呪いにかかる可能性もあるが……ま、たぶん大丈夫だろ。大丈夫だと思うが、なんかあったらあと頼む。
[上の立つ者の義務として、己の身を危険に曝すつもりはなかった、が。それを行うつもりになったのは、くまの件がどうにも消化しきれなかったからだろうか。
守り役がどう言おうがあとは聞く耳持つ気はなく、眠るべき夜の訪れを待つ**]
(210) 2010/03/24(Wed) 04時頃