[そうして、暫く。
煙草が少し縮んだ頃合いに、響いて来る>>202のは、]
……うるせェ。
[どうやらストリートライブというわけでもなさそうである。
あー、でもまあ、ミッション中は自分もバンバン騒音を響かせまくっているわけで。
つまり、これは、まあ、誰かが遭遇したかも、と解釈するには充分で。]
……おいガキ、動くぞ。
[動けるか、ではない。そろそろ出勤のお時間である。
煙草の長さを確認する。どうせもう燃え尽きるだけなら、残り少ない時間でも移動手段にしたって勿体無くはあるまい。
首や手足を軽く伸ばし、ポン、と煙草を触って――今度はご立派にサイドカーを付けてやったのは、充分な気遣いだと褒めてもらいたいくらいだ。
……決して、サイドカーに大型犬を乗せて郊外を行く、とか、そういうのに憧れていたから、という訳ではない。決して。
路地裏を選ばなければこれでも充分動けるはずだ。乗れよ、と暗に促し。]
(207) 2015/03/11(Wed) 23時頃