[演技か、と。>>168笑みと共に吐かれた言葉には、ほんの僅かに顔を顰め。けれど一つため息を吐き出すだけで、続けられる紳士の言葉に聞き入っただろう。
自身に向けられる視線に、ジャニスは漸く満足そうに微笑む。けれど唇に乗る感触を堪能していれば、そも目は伏せられてしまって。その惜しさに眉を下げはしたけれど、穏やかなその表情を見れば、文句なんて言える筈も無い]
――アナタがその手で羽根を捥いでくれるのなら。
蝶だって何だって、演じてあげるわ。
[軽口>>169に対するというのに、至極真面目に返してみせて。微笑む様に口元を緩ませる。
受け入れられた唇と、紳士の落とした"軽口"と。それをみれば、自分の言葉は、正しく彼に届いたのだろうと安堵する。
返されるそれが軽口であっても、それでも。彼の手で囚えてくれるというのなら、それ以上の望みなんて無い]
(207) 2014/10/05(Sun) 23時半頃