―異世界・自宅―
[それにしても本当に、誰にも会いません。
お医者さんと、そのお友達?の姿を見たほかは誰も見ないまま、おじちゃんは家に着いてしまいました。
家の中もからっぽです。
おじちゃんは眉を顰めた後、一番最初に風船を娘さんの部屋に持って行きました。部屋は綺麗に片付いています。娘さんが自分で掃除が出来ないので、時々おじちゃんが片付けているみたいです。
小さな机―学習机にも満たない、ほんとうに小さな机―に添えられた、小さな椅子に風船を括り付けて、リビングに戻りました。リビングといっても、狭いです。おじちゃんの寝室兼用です。
コートをベッドに投げ捨て、そのまま服を脱ぎ捨て、ざっぱーん、お風呂にダイブ!
…したいところでしたが、お湯をためていませんでした。残念ですが、シャワーを浴びながらお風呂にお湯が溜まるのを待ちます。がっくり。]
[身体を洗い流して、余計な汗も汚れも流して、ふいーっと一息。
お湯に方まで沈めると、やっと頭が働いてきたみたいです。
浴槽の縁に両手をかけて、長い脚を投げ出しながら、ラクーな姿勢でぼんやりと考えます。]
(207) 2011/10/20(Thu) 00時頃