[しかし、空を飛ぶと言っても地上に残っている自分の血液が足枷の様になり高く飛べない、小鬼達の攻撃は届かなくなった様に見えた、が。
彼らは石を投げつけたり、足元に落ちている仲間の死骸から武器を奪い取るとそれを投擲し始めた]
(えええ、ちょ、ちょっと。)
(なんで高く飛べないのよ!?)
[地面から伸びる血液が掌に戻っていくために、傍目には血の鎖に繋がれているようにも見えるだろう。
本人には自分を吊るしてくれる見えないワイヤーがガクンと急に止まった感覚だ。
小鬼達の攻撃をその状態で避けるのもかなり難しい、時間が経てば血液は戻るのだが、時間が稼げない]
(ど、どうしたらいいの……。)
[彼らの狙いも良く分からない、元はと言えば地上に降りた時から回りを囲まれてしまったのだから当然だが。
ギリ、と歯を噛み鳴らすと再び手に武器を持った小鬼が襲いかかってくる]
(195) 2011/10/20(Thu) 22時頃