…な、シャルルさん!?
[病室の扉を開こうとする3人に向けて歩を進める途中、視線の先で揺らいだ女性>>158に瞑目する。
慌てて足を早めて掛け寄れば、ぞんざいに叩きつけられたばかりの身体がぎしりと痛んで、眉を寄せた。]
シャルルさん、どうしましたか。
…聞こえますか?
[倒れ込む身体が固い床にぶつかる前に、その細い肩を掴む。出来る限り動かさないように揺れる肩を支えて、なるべく響かないようにと、抑えた声で呼びかけた。
そうして、近くに立つネルには、遅れて気付いて顔を上げて。]
……ああ、容態は如何ですか。
サフィールさんは落ち着いたので、ひとまずは大丈夫かと思います。
なるべく激しい運動はさせないように、それから中庭には――、
……理解ってますよね?
[今ならば、彼が診察室を飛び出した理由も、何となく察しはつく。
問診、というよりは、とりあえずの挨拶といった体で、そんな質問を投げかけて。続いて口をついて出た小言は、結局途中で飲み込んだ。皆まで言わずとも伝わるだろう、そう考えて。
(162) 2014/06/26(Thu) 12時半頃