[ヒュウヒュウと啼く風の声に反応がないと分かれば即座に筆談に切り替えようと、喋る意思のあるらしい三日月と人形に掌を向ける。
が、急に三日月に向けた傷だらけの掌が動かなくなり、重くなる]
(なに、どういう事?!)
[三日月の妖精が砂袋の口をこちらに向けていた、その砂が傷口に入り腕が石の様になったのだと顔を歪める。
人形に向けていた腕は砂の被害を受けずに済んだが、こちらも人形が鋭い切っ先をこちらに向けているので下手に動く事が出来ない]
(なんでこいつらこんなに好戦的なのよ!)
[内心舌打ちをするが、それすらも彼らには届く事はないだろう。
狐も脚が動かないというだけでこちらへの敵意はひしひしと感じられる。
一先ずは人形になんとかメッセージを伝えられればと掌を向けたまま短い単語のみを人形に向けた]
『待って!』
[その一言に人形達はどんな反応を示すだろうか]
(139) 2011/10/22(Sat) 01時頃