――初めてだけど、…何。
キミだって…ほうら、肩を揺らしてるくせに。
[くつくつと、咽喉から漏れた笑声は、彼の口から流れる勝気な詩>>105に負けじと口惜しさを、自尊心を滲ませたものであっただろうか。
そうして着物を脱いだ事により、先より緩く外気に曝された柔肌には息を呑み、ぱちりと瞼を瞬かせた後には目を細めちいさく舌舐めずりを。
「もうちょっとなのに」なんて、その長襦袢の裾を片指先で引っ張って。
シーツに散らばる紐には目もくれず、舌を隠したならば、夜に揺蕩う花を安心させる様に淡麗に微笑んでみせる]
…なら、教えてよ、
[一拍。
闇の中近付いて来た影に、下りて来た銀月には少しだけ首を傾げ。耳を吐息が掠めたならば、その擽ったさに思わず身動ぎ位はしただろうか。
じとり。間近の澄んだ瞳を横目に睨み、軈ては肩の力を抜いての”一拍”
口端を上げ寸分犬歯を見せたならば、ゆるりと言葉を紡ぎ始めた――]
(125) 2014/09/15(Mon) 21時頃