[それから、大層苦悩しながらも戦勝祈願を依頼してきた大鷲>>95>>96にぱちぱちと細い目を瞬いて、ふうむと少し考える素振りを見せ。]
それは違います、太陽の子。
価値とは受け取る者によって大きく変わるもの。
わたくしにとってその極彩色は賛美するべきものですが、派手なものを好まない方には無用のものでございましょう。
そして、何事にも時期というものがございます。
わたくしには"今"、この極彩色が必要なのでございます。
[狐は、立て板に水を流すが如く滑らかにそう語った。]
勿論、想いの結晶が尊いものであることには変わりませぬ。わたくしにもその価値は理解の及ぶところ。祈祷の効果もより一層高まるやもしれませんな。
[締めくくりにそんなことを付け加えつつ。
狐は、とれそうだと踏んだ相手からはとことん毟り取っていくタイプだった。
しかし、今回は虹色顔料で概ね満足しているのか、匂わす程度にとどめたつもりである。]
(109) 2019/10/09(Wed) 21時半頃