[人の時と眸の色だけは変わらない。冬芽色の眼差しをケイイチに向け、頭を撫でられればくすぐったそうに眸を閉じた。]
クゥゥ・・・
《ミツボシちゃんが?え、えぇ…。》
[冬芽色の眸を開けて、ケイイチに本気で言ってるのという目を向ける。否定する訳ではなく、発想に驚いている様子だろう。]
クー・・・ゥン?
《吸血鬼ってこう牙がグワーって出て、眼も赤くて、
肌も血を喪ってますみたいに蒼白いんじゃ、…ミツボシちゃんのまま、味方してるってこと?》
[上位の吸血鬼の特徴を知らないイワンは囁きに呟きを落とした。それでも、向かう事を今更止める素振りは無い。]
ウー・・・、ォン
《う、ううーん。今の僕は狼なだけで、…君の異能を使わず、僕が風下から向かえば、ミツボシちゃんも気付かないんじゃないかなあ。》
[ケイイチを振り仰ぎ、困ったように首を傾げる。そんな難しいこと分かりませんと言いたげだ。くいっと服の裾を軽く噛み、教会の外に出るよう促す。扉の開け閉めはケイイチに任せて、乗るのは教会の外での意だろう。]
(106) 2015/01/17(Sat) 21時半頃