[あくどい客は更なる奉仕を命じる。
場末で厠代わりとは一体何を意味するのか。
あまりよくないことであろうという想像しか働かぬが、言われるがままに彼の膝に手をつく。
傲岸不遜に言いつけられた命令が彼の逸物への口淫だと理解すると、これが屈従するということかとぞくりと寒気のようなものが身体を走る。
いや、これは寒気ではない。悦だ。
大きな彼のものが映り込む僕の瞳には、恐怖の色などなかったろう。そこにあるのはただ期待。]
んっ…
[後ろに触れる感覚がして、丁助が言われた通り自分の入り口を解そうとしているのだと分かった。
口淫の経験など勿論無いし、どうすればいいかは分からない。けれどもぼさっとしていたらあくどいお客様は機嫌を損ねてしまうだろう。
僕は口を開けて舌を突き出すと、震えながら彼自身を口に含んだ。鈴口の形が舌に触れて確かに自分がそれを口にしているのだという実感が湧いた。]
(92) 2014/09/20(Sat) 20時頃