ちょ…っ、…ああ、もう!
一体何だっていうんだよ…!
[近付くうちにも蹴り飛ばされたオスカー>>68が弟を壁に叩きつけるのが見えて、廊下に響く音の上から声を上げた。
足を早めて壁際のふたりに近付くと、弟の肩を押し付けるオスカーの手を掴む。
彼が強い抵抗を示さなければ、腕を引いて降ろさせようとするだろう。]
…なんだよは此方の台詞です。
とりあえず、離れてください。
怪我でもしたらどうするつもりですか。
[此方を睨み付ける赤色に目を眇めてから、薄らと香る麦酒独特の匂いに顔を顰めた。本当に、何をしてたっていうんだ、この人は。
今日はまだ凶器を持ち出していないだけマシかと思い直すと、弟に視線を移して、それから彼の背後の扉も眺める。壊れていなければいいけれど、なんて薄情な心配をして。
彼等が大人しく離れるようなら、改めて事情を聞こうとは思うけれど――はたしてどうだろうか。]
(72) 2014/06/25(Wed) 09時頃