うむ、御苦労であったなヤスヒロ。中々に悪くない弾奏であったぞ
後で、ゆっくりとその音色に浸りたいものだ……こちらを覗く、邪な観客のおらぬところでな
[ 『王の砲』が橙熊の存在骨子を、跡形もなく木っ端微塵に吹き飛ばした、丁度その頃。>>37相方の放つ細やかな音の調べが、無数の音弾となって白狼を打ち崩していた。
これで、例の死神>>@16が放った獣は無へと還り、チケットも無しに王の演武とヤスヒロの演奏を観戦していたもの>>@11も去っていった。こうして、ショッピングセンターモルコへ急ぎ足の静寂が戻ってくる。
人に不快感を齎す、そんな静けさだ。
これだけ暴れたところで街ゆく人々は何一つ感知しない。音も、光も、衝撃も、何もかもが無機質なカーテンに覆われて遮られてしまっていた。
相方であるヤスヒロが王へと声をかける、そろそろ『南のモノノフ』を目指そうと言っていた。]
そう、であるな。一旦、この遊戯に区切りをつけるとしよう
(59) 2015/03/06(Fri) 22時頃