――……ご馳走様ですわ!
素敵なひと時をありがとうですの。
[空のティーカップをカウンターに置くと、水筒を下げる。
再び重くなった水筒、その熱を肌に感じる。
店主に軽く会釈をすると、ポケットから重量感のある袋を取り出して、金貨をひとつ、ティーカップソーサーに挟み込む。
もし足りないと言われるようならば、さらに金貨を追加するだろう。
(尤も、足りないどころか、紅茶代としては破格の値段である事はお嬢様は気付いていない。)]
メーはちょっと……、また冒険に出かけますわ!
[店主とのそんなやり取りもそこそこに、ぱたぱたと、忙しなく店の入口に向かう。急に慌ただしくなったお嬢様の様子を見て、ソフィアはどんな表情をするだろうか。
その理由を尋ねられれば、素直に返事はしなくとも、何かしらの面白いリアクションは返ってくるだろうか。]
ソフィア!
――…春になったら素敵な紅茶を飲ませなさい!
[ドアを開ければ、風の勢いは増してきて、思わず目を瞑るけれど。構わない。]
(47) 2013/11/23(Sat) 02時半頃