[身を引かれて、見えた表情と真っ向から落とさられた言葉には片眉を寄せて見せた。
可愛いなんて言葉は不本意だ。むっとして、掴んだ腕を胸元まで掴み引いて睨みつける。悪意はない。]
僕じゃない。朝顔だ。
…花を育てたいと言ったのは。
[最後の付けたしの言葉は、段々と小さくなる。それに加担している自分が馬鹿らしく思えて顔を逸らした。朝顔を馬鹿にしたい訳じゃないけれど、どうにも柄じゃない。
ーーふと、伏せていた顔を上げて。
そうだ、聞きたいことがあった。と言っても、まるでたった今思い付いたというように。
オスカーは病気が治って変われるなら、自分が変わるなら、色々は事をしたいと望んでいた。この白い空間から解放されて色々なモノに触れてみたいと、口には出さないけれど。]
花が咲いたら見に行けるかな
[外へ出る許可は、白衣を着た医者であれば答えを貰えると思って、その黒色の瞳を覗き込んだ。なんとも、悪くないんだよなぁ。]
(47) 鹿さん 2014/07/07(Mon) 19時半頃