有り難うございます。助かりました…とても。
村にお住まいの方…ですか? 俺は、加賀屋 明之進と申す者です。
[石段の上に辿り着けば、片目を隠した彼に礼を言って話しかけつつ、山の神への供物が置かれている場所まで移動する。]
これを、供えに来たのです。満足に祭りに参加できる身でもないので、せめて供え物くらいはと。
[背負っていた風呂敷包みを台の上に置き、ほどいて開く。その中にころころと入っていたのは、ちりめんで出来た十二支の動物達。]
ここの山の神様は、寂しがりと聞いているので。
……慰めになると良いのですが。
[簡単な着物を着た動物達は、どれもこれも手の平に乗る程小さい。それらを供えた少年は、もうこれで今日の用は済んだと話す。
さて、すぐに帰るか、もうしばらく祭りの場に居るか。少し迷いながら*風呂敷を畳む。*]
(41) 2011/02/10(Thu) 03時頃