─ 宿屋/広間入口 ─
ふ、え? あれぇ、えっと。えーっと?
[眠っていたのか、仮想現実なのにうたた寝からいきなり目覚めた様な、強烈な感覚に身体がガクリと震えた。
よろけながら周囲を見回して、宿屋と思しき背景に女はきょろきょろと周囲を見回す]
いや、だって僕、アイテム整理とか装備選びとかしてた筈で!
[農場を出て辿りついたアイテム保管所。何だかアイテム保管数が増えた気がして首を傾げながら、たまにここで会うチアキが喜びそうだとかぼんやり思いながら、宵闇海底に向けた装備選びをしていた。
その筈なのに──……]
何で僕お宿にいるんですかぁ? 夢遊病にでもなったかな。
[なんて呟いたのと同時、新着クエストの通知音>>#0。
それに気づいたのと同時、今までのスキルがなくなっていた事にも気がつき。女は悲愴な呟きを落とした]
ちょ、あれがなきゃ僕……[この世界でも、不要扱いされませんかと。
皆まで落とすと現実になりそうで、先の言葉は飲み込んだ]
(30) 2014/06/01(Sun) 22時頃