―自室―
[部屋の中で、真墨は考える。
今までこんな感情を覚えたことはなかった。
そもそも、これほどまでに感情の高鳴りを覚えることも無かった。]
(どうしてだろう…?
カミサマさんは、『楽しい』と表現した。これは『楽しい』感情なんだろうか。
今まで体験したことがないだけで、これは『楽しい』なのか。)
[だが、その変化は何が原因なのか。
それは、彼女が自分と共に過ごしてくれると約束してくれたから?
それは、自分なんかと一緒にいてくれる存在が居ると分かったから?
それは、彼女と話したことで自分が救われたような―――気がしたから。]
聞いたら…分かるかな…?
[思い出したのは、年の近い、伝言を頼もうとした少女のことで。
思い描いた人物を探す為に、自室を出てリビングへと足を踏み入れる。
その時にはすでに彼女がこの空間を去った後だったかもしれないけれど。]
(30) 2014/03/26(Wed) 23時半頃