[押し退けようと小さな抵抗を示す細い腕>>24には気付いたけれど、離すつもりは毛頭無く。か弱い力が、少女の衰弱を物語っているようで、不安は煽られる。
嘔吐は取り敢えず収まったようだ、とひとまずほっとしたけれど。]
……うん、そっか、ローズマリーのせいじゃないんだね
………デメテルも、悪くない。頑張ったね
[必死に何かを伝えようとするデメテルを落ち着かせるように、頭を撫でる手は止めずに。
やっと自分も落ち着きを取り戻すことは出来たみたいだ。視線だけ動かして辺りを確認すれば、机の上に転がっている紙コップ。中からは元々入っていたであろう飲み物が零れてしまっている。そのままデメテルの視線を追って床を確認する。吐瀉物の中の白い液体を見れば、大体の流れは分かったように思う。
ちがう、ちがう、と必死にローズマリーを弁護する少女を見たら、水分を含もうとしたのは、デメテル自身なのだろう。
それでも、彼女は、自らそれを吐き出した。その事実が、とても嬉しいことに感じて。]
頑張ってくれて、ありがとう、デメテル
[思わず抱き締める力を強めてしまったけれど、苦しくはなかっただろうか。]
(29) 2014/07/04(Fri) 02時半頃