─ 休み時間 / 2年教室 ─
[止めに入り、逃げろと言ってくれる不良っぽい生徒>>4:326にじとりと半眼を向けた。]
ぼくはセクハラ先輩じゃない。
許宮ニコラス瑛二だ。
[そう訂正を入れてから、今や台風の目みたいになっている歌の中心に向き直る。薙ぎ倒される生徒達や机に目もくれず、荒れ狂う衝撃波にふらつきながらも、足を踏ん張って桐野を睨みつけた。ダメージを受けながらも立っていられたのは悪運か、もしかしたら不良の彼の対抗歌>>4:328>>4:329が威力を相殺してくれたのかもしれない。
普段なら、彼の言葉通りさっさとヨーランダを連れて安全な場所に避難しようとしていただろう。ニコラスは無駄な争いを好まない。それが矜持に関わるものでない限り。
そして今、その目に宿るぎらついた光は。修道士というより信仰を汚された狂信者のそれだった。]
ぼくが狙われてる? 上等だ。
売られた喧嘩は買う方なんだ、ぼくは。
[つまり、逃げる気も隠れる気もない。
これまでの歌でお察し頂けていることと思うがこの男、上品で紳士なのは外面だけである。]
(27) 2020/01/14(Tue) 20時頃