[ステージの裏は、幕が光を遮り、暗かったのだ。
スージーはごくりとつばを飲む。
陰気な話し声が、脳裏に蘇る……。
『お前ら、この学園にまつわる噂話を知ってるか?』
『この学校の卒業生に討たれた人狼の怨念が集まって
生徒を狙ってる──ってやつだよ 』
『なんでも、そいつは夕闇と共に、生徒にとりついて、
本人にも無自覚のうちに……』
スージーは、ぱっとロビンを振り返る。
すると今度は、大きなお屋敷である自宅のトイレに行くまでが怖くて怖くて仕方がなかったとき、ロビンにこっそりついてきてと頼んだ事を思い出してしまい、さっと頬に朱がさして]
は、早く行きますわよっ!
ほらっ、はやく行ってったらっ!
[意味もなくツンツンとした言い方をしてしまいつつ、ロビンの後ろにまわって、背を押して、無理やりにでも先に進ませようとした。]
(23) 2014/03/06(Thu) 21時頃