― 回想・男子部屋 ―
……せいじくん?大丈夫?
[ >>6 浮かない様子の彼に声をかけてみる。
海沿いで休んでたっぷり磯臭い空気を吸って、山と海の緑や青を見て……自分の気持ちには、どうにか整理がつく気がした。
たくさん泣いて、膿も流れ出た気がする。……好きな女の子に情けないところは見せてしまったが……。
ビックリさせたことは後でしっかり謝っておこう、と、心に決める。 ]
……せいじくんって、綺麗な目をしてるよね。
[ うまい慰めが思いつかなくて、いつものように主題を外した褒め言葉になってしまう。……簡単に変われるほど、人は単純にできていないらしい。 ]
綺麗なもの、見つけるの得意だから。
[ こんなことを言って、本当に元気なんて出るだろうか……と、不安には思う。
けれど、本音でもある。現に、手のひらで輝くビー玉の光は見蕩れるほど碧く、穏やかだ。 **]
(11) 2018/11/24(Sat) 02時頃