[道化の表情が変わった。
にこりと唇の吊り上がった様子には、ぱくりと食べられてしまいそうな錯覚を起こしてしまう。
いや、実際にそうされてもおかしくはないのだ。
このお化けと1対1で対峙して、勝ちおおせる自信は沸いて来ない。
人形さんというアドバンテージはあるが、それでも地力は埋められないのだろう。
そんな事を考えてた矢先、道化はまたも唐突に思える話を繰り出す。
確かに、あの女性にお菓子を集めろと言われた気はするけれど、話のつながりが見えない]
……シンデ――…
(…死んでないから出てこない?)
[その言い方だと、死んだらお菓子が出てくるみたいだ。
首を傾げようとしたが、彼の口からだらりと零れ落ちる黄緑の液体に、びくりとする。
今の会話のせいか、捕食する前のよだれのようにも見えて。
しかし、どうやら彼なりに恩義を感じてるような台詞を聞くと、いささか安心を覚え。
去ってゆく姿に何かをする事はなく、ただ緊張を途切れさせないまま見送り]
(7) 2011/10/25(Tue) 01時半頃