どうも、ええと……不動産屋さんの前で、あいました……よね。
[近づいてきたお兄さんへと一度頭を下げてそれから声を掛けた]
ここってどこだかわかりません、よね。
私も良くわからなくて。この子に、連れてこられたから。
[右手には、誰かがつかんでるような手の跡。小さな手の形だ。
きゅ、と話さないように握られていて、その子の影はお兄さんから隠れるように私の後ろにあった]
あの、私真嶋日菜子っていいます。
気づいたら新宿にいて、この子に連れられてここまで来たんですけど、ちゃんと知ってる新宿の駅だったのに、途中から知らないところに来たみたいで。
電車には乗ってないのに。
[お兄さんを見上げて、それから後ろに隠れていくその子を見た。
又一瞬だけ、その子の表情が見える。
怖がっていると言うよりも、なんていうんだろう、きゅっと握る手の強さを考えたら、恥ずかしがっているのかもしれない*]
(+18) 2016/10/04(Tue) 03時半頃