『ギィェエエエエジャァアアウウウウウ!!!!!』
[この叫びが最期に聞こえた音。
衝撃波が自分の聴覚器官を完全に破壊をし、静寂の世界に突き落とされる。
もう何も聞こえない。どんな音が上がろうとも、二度とその音は聞けないだろう。
怒涛の衝撃波は天井や壁、床までも――聞こえない。
そして完全に事切れた女妖精の姿が段々人間の姿に戻ってくるのを目にすると、自分の体が動かない。
よく見ると足から段々石の様になっていっている。もう既に腰の辺りまで来ている――動かしてみるが動かない]
そうデスカ。私も彼女をエスコートをしなければならない様デスネ。
[腹まで石と化した体は呼吸が上手くいかない。
されど、まだ動く腕を手を使って、先程殺めた女性の乱れた髪を整え、口から溢れた血を拭ってみる]
貴女を殺メタ、私をお供にあの世に逝くなんて不本意デショウ。
ですが、安らげる世界ヘ連れて逝ってあげたい……デス。
[それを呟き終わる頃には、全身が石化し――サイラスの意識はここで完全に途絶えた]
(+5) 2011/10/25(Tue) 13時頃