295 突然キャラソンを歌い出す村3
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― 夜/神森学園シャワールーム ─
[シャワーを浴びながら、口の中に手を突っ込み、吐き出せるようにしていた針や、腕に埋め込んでいた金属線などを指で皮膚を裂いて取り出した。血は出るが、銀はいれていないのですぐに治った。
排水溝に血が吸い込まれていき、赤色が見えなくなる。 シャワーが降り注いでいる。
『期待なんてない方が苦しくない』というのは本当で、死にたくないとは思わないのに、戸高達ともうバスケが出来ないだろうことも……宇津木をはじめ友達とまた笑い合えるかどうかも……卒業までだとしても、遠くからだとしても、この身を灼くとしても、金城の歌をもう聞くことも――……]
(207) 2019/05/03(Fri) 14時頃
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[……サァァァァァァァ……
雨のように体を濡らす暖かい水。 壁に額を寄せ、うつむいた。
暗いメロディが水音に混じり出した。 水が流れ出るようにキャラソンが流れ出す。
――……♪]
(208) 2019/05/03(Fri) 14時頃
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もう誰にも触れられない 二度とぬくもり感じられない両手は いつかキミを壊してしまう つめたい月暈 夜の泡沫 俺は俺を失くしてしまった
伸びるあたたかな指先 もう一度 もしかして なんて今更 舞い戻った希望 溺れて息もできず 滴る雫 細く白い蜘蛛の糸
[シャワーの水音に「諦めてたはずなのに」という声がかき消される……己の愚かしさに拳が壁を叩く。 加減をしなければ壁すらも壊してしまいそうだ。]
(209) 2019/05/03(Fri) 14時頃
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今日俺が消えるとしても
存在証明 ひとつ扉閉じて 二度と陽だまりで眠れぬ俺の 存在証明 ふたつ扉閉じて もう俺はどこにもいない
歌って 内からこの身灼くとしても もう少しだけ 陽だまり感じさせて 赦されるなら
存在証明 ひとつ道が閉じて 灰になったとしても 存在証明 ふたつ道が閉じて 最後にもういちどだけ
歌って 鼓膜燃え尽きたとしても あと少しだけ 陽だまり感じさせて 赦されるなら
(210) 2019/05/03(Fri) 14時頃
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[……サァァァァァァァ…… ……]
(211) 2019/05/03(Fri) 14時頃
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[ヤマモトに衣服は預けているので、攻芸はバスケ部の白いユニフォームに着替え、体育館に向かった。**]
(212) 2019/05/03(Fri) 14時頃
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/* これをやるために村に入ったもののこれをやるために待たせる所業あまりにはりのむしろだし俺はMPを使い果たしもうなにも考えられない
(-142) 2019/05/03(Fri) 14時頃
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/* wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
Even if limbs are crushed (その手足が潰れようとも)
wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww wwwwwwwwwwwwwwwwwww
wwwwwwwwwwwwwwwwwww
もう二度目はありませんように 願いでもなく刻み付けて
wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
あいつ必ず車のるとなんでうたうんだよ 理由つきだったわ
(-153) 2019/05/03(Fri) 16時頃
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/* おい!?!?!?!?!?!?!? <墓<うたった
wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
はやくおちてえ〜!!!!!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
(-155) 2019/05/03(Fri) 16時頃
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/* ヤマモトwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww もう思想が最高に乙女ゲーっぽい(しらんが)感じほんとに出来がいいwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
(-156) 2019/05/03(Fri) 16時半頃
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─ 回想:車中 ─ >>214>>224
[納得できないと、宇津木が言った。しかし攻芸には納得させてやれるほどの材料が手元にない。 どんなものを使おうとしているのかは、ヤマモトしか知らず、ヤマモトですらも、実験台が足りずどうなるか分からないと言っていた。 ヤマモトの説明に、頭いいなとつぶやいた。]
……俺は……吸血鬼として生きる気がない。 俺の家はみんな、俺と同じで、吸血鬼を狩る。
自分の家から出た吸血鬼なんて 生かしておかんはずだし、俺も俺を生かしておけん。
[それから迷いながら次の言葉を探しては]
九生屋にもああした。 俺だけ例外だとは、俺すら思わん。
[たどたどしく自分について話すが、納得させてやるための返事にも、優しい気休めにもならなかった。 宇津木の不機嫌を治す手立てが攻芸には見当たらず、前を向いた。]
(228) 2019/05/03(Fri) 17時頃
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……吸血鬼でなくなるかもしれない方法を、 ほかに知らない。
[ヤマモトの説明で、恐らくは使ったところで死ぬかもしれない可能性は高いと分かっていた。ただ一瞬で死ぬよりも、余計に苦しむ羽目になるのかもしれない。]
ヤマモトさんがいなかったら、 俺が生きていられる可能性は無い。
[言い切って、窓の外へ目を向けた。**]
(229) 2019/05/03(Fri) 17時頃
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/* 雪女もいるのキャラソニア????????????? どうしてwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 何おきてんだよ
(-166) 2019/05/03(Fri) 17時半頃
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― 夜/神森学園廊下 ─
[全ての武器を体から追い出した攻芸は、ヤマモトの言う通りにやりたい事をしてみた。>>226 可愛げの有無がヤマモトにとって重要かは知れないが、己のせいで深夜まで働かされている者だ。やれと言われたことくらいは聞こうと思った。
体育館に向かいがてらスマホをチェックした。 思わず、足をとめていた。
そこにならんでいたメッセージは、心配している内容のものだったの。戸高の、しつこいくらいの言葉の数々。 送信された時刻。気遣いや怒り。>>2:250>>2:313]
(232) 2019/05/03(Fri) 18時半頃
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[戸高の言った『みんな心配していたんだぞ、返事くらいしろ、バカ野郎』>>97 という言葉は、攻芸が思っていたよりも、ずっと長い時間をかけらけれていたらしい。
攻芸はずっと戸高が探してくれていたのだと、ここで漸く知ることとなった。
『生きててよかったよ』>>98 なんて、どんなつもりで言った言葉かわからずにいた。
本当に戸高は攻芸の身を案じ、市内を駆けずり回り、夜まで探してくれていたらしい。]
(233) 2019/05/03(Fri) 18時半頃
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[どうしよう、と真っ先に思った。
もうこの身は生きるも死ぬもわからない。 ヤマモトの持つ銃弾の効果は誰にも試せていない。
攻芸は、戸高とバスケをするのが好きだった。 >>230 >>231
攻芸がバスケを始めた理由は、『吸血鬼の首を股の間にスリーポイントシュートできるようになりたかったから』というちょっと(だいぶ)変わった理由である。 何気ない(何気ある)理由で始めたバスケが、初めてみれば実に面白い。攻芸は傍目にどう見えるかはさておいて、実に人が好きだった。
高校に進学して、三年生からのあたりが強くなった。 攻芸はそれをやっかみだと判断できるほど人の観察が得意でなく、悪意に鈍かったが。ともかく、その状況をどうにか変えて、チームの皆と結んでくれたのは、戸高だ。>>231 人の生に固執したくなったその居場所を構築する手助けを、恩も着せず、自分がそうしたいからというあまりにもサッパリとした理由で作り上げてくれたのは戸高なのである。
怒るはずだと、攻芸は思った。 思ったからこそ――こんな時に、こんなにも。 生きていたいと思わせられるとは、考えてもなかった。]
(234) 2019/05/03(Fri) 18時半頃
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[途端。 ヤマモトの撃つ弾の結果が。 確率が。副作用が。 全てに期待してしまうからこそ、恐ろしくなった。
攻芸は、この期待できない数パーセントの可能性に期待しなければならなくなってしまった。
してはいけない。期待などできない。 それが攻芸の絶望にセーブをかけていたのだが…… 攻芸は立ちすくんで、目の前が狭くなるような、暗くなるような不思議な感覚に見舞われながら、スマホの画面を見つめていた。**]
(235) 2019/05/03(Fri) 18時半頃
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/*
そこにならんでいたメッセージは、心配している内容のものだったの
だったのて wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 消し方ダメすぎでしょ
(-168) 2019/05/03(Fri) 18時半頃
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/* ウツギからもいい球きた!!!!!!!!!! wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwそれはそれとして wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
歌うというよりは、ラジオか有線BGMのように、歌が流れていく――]
wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
わかりしかない
(-174) 2019/05/03(Fri) 19時頃
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/* パイセンの過去回想めっちゃたすかったあああああああ ありがとうスッキ…… ておもってたら
wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
邪道院は今、その美しい青春のBGMになる。
片手だけのリフ。同じフレーズの繰り返し。 戸高の思い出語りは、ピアノの澄んだ音に乗っている…
wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww うちの会長バカだな?
(-180) 2019/05/03(Fri) 19時半頃
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/* ほんとにヤカモト、キャラソンの煮凝りのような男で俺はもうwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwログをみるたびwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
(-184) 2019/05/03(Fri) 19時半頃
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― 夜/神森学園廊下 ─
[戸高のSHINEに書かれたメッセージで暗くなりそうな目の前。追い打ちのように眠る前の宇津木と交わした思い(うた)を思い出す。>>236>>237>>238>>239>>240
・ ・ ・
『死ぬ気だった?』 >>237
車中でされたその質問に、攻芸はなんだか怒られそうな予感だけまずは感じてアホなりに言葉を選ぼうとしたが、無駄だと判断した。言い訳も思いつかない。死ぬ気だった。最初は死ぬ気"のみ"だった。真っ先に死のうと思ったほどだ。
宇津木に顔を向けないまま、頷いた。
深い深いため息が、後ろから聞こえて、攻芸はまたおずおずと後ろを振り返ろうとした。]
(247) 2019/05/03(Fri) 20時頃
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[宇津木は納得をした、と言ってくれた。 でも後でビンタなのだそうだ。
『アナタの事情に、 アタシは関係ないとか、思ってなかった?』
ラジオか有線BGMのように、その空間に満ちるようにして交わされた刹那の思い。たったの数十秒か数分。ブレスも歌声も、届いていた。考えないようにしていただけだ。 関係ないと思っていた。思いたかった。
――だって、わかってしまったら、こんなにも苦しい。
『キミの隣に いられなきゃダメみたい』 なんて、きいていたはずなのに。>>1:458
攻芸は自分の一生が、嫌いではなかった。 それを作ってくれたのは、九生屋や、戸高や、宇津木や、ヤマモトや、邪道院をはじめとした、いろんな人だ。]
(248) 2019/05/03(Fri) 20時頃
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[『人生から欠けたら穴が空くよな』 その言葉に攻芸は理解ができた。
今夜感じたばかりの思い。 穴がふさがっているはずもない。 九生屋に攻芸は、『寂しい』と伝えた。
……吸血鬼が神にいのるなんて。]
(249) 2019/05/03(Fri) 20時頃
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[>>1:*104 九生屋なら、ジョークと笑うだろうな。]
(*23) 2019/05/03(Fri) 20時頃
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― 夜/神森学園第一体育館 ―
[ユニフォームを着て攻芸は体育館にたどり着いた。 眩しい照明。 窓ガラスの向こうは夜の色をしている。真っ暗だ。
独特の人工照明がうみだす濃いコントラストのなか、戸高の姿を見つけた。
見慣れた姿。 攻芸が尊敬する先輩は、ボールを持ってそこに居た。
攻芸の姿はワックスのかかった床にも映りはしない。]
(250) 2019/05/03(Fri) 20時頃
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/* 百人一首wwwwwwwwwwwwwwww 気がきくツッコミ
(-188) 2019/05/03(Fri) 20時半頃
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/* あらあああああ ユニフォームの色いいですね オレンジ白か ていうか戸高オレンジ似合うな・・・
(-189) 2019/05/03(Fri) 20時半頃
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[戸高が着ていたユニフォームは色違いのオレンジの方だった。攻芸は彼の笑みにつられて笑っていた。]
……ほんとだ。
[なんとなく、戸高も白だと思ったのだが。 人の思いはこんなも簡単に予想を日々裏切る。 それでいて、共に仲間としてあそびあえる。
攻芸は、戸高ほど"自分と"バスケをすることを好きな人をしらない。
攻芸の強さを知り、いまだに張り合うのは彼だけだ。 アホの攻芸だが、それだけはわかった。自分とするバスケが好きなのだろうということが、わかっていた。 若しかしたら自惚れかもしれないとも思った。 勘違いでもよかった。 攻芸にはとにかく『バスケしよーぜ』なんて声をかけて貰えることが嬉しい。
彼がバスケを好きかどうかは攻芸には判別がつかぬ。 さぼるし。シュートを打って外してもおどけるだけ。]
(253) 2019/05/03(Fri) 20時半頃
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……………、はい。
[攻芸は、戸高の誘いに、泣きそうな気持で頷いた。]
(254) 2019/05/03(Fri) 20時半頃
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