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メモを貼った。
メモを貼った。
メモを貼った。
ちくしょー、てめーオレサマに何しやがるんだこの獅子舞野郎!!
[あまりにも、無力すぎる。カミジャーへの遺恨を口にする事で意識が戻る。]
メモを貼った。
――――…
[彼女は無言でヤニクの元へと消えたバケモノを見送った。]
あー、畜生……
[青年の顔に浮かぶ、涙。]
ゲームで泣くなんて、馬鹿じゃねーの、オレ……
[こぼれる涙の理由。
それは、少しでも長くあの姿と『同調』したかったから。]
すげー、惨めじゃんよぉ……オレサマ、すげー惨め。
[青年は自らの部屋にごろりと、転がる。
『アイリス』といて、徐々に変わっていった部屋。我ながら、オンナに感化されやすいなぁ、と思い返してはまた少し泣けてくる。]
ふざ……けんなよ馬鹿野郎……
少し寝る……
[青年は自分の部屋のベッドへうつ伏せになって倒れこむ。
時折、部屋に嗚咽が聞こえるのは、きっと気のせい*ではなく*]
家には、戻れなく―――…なっちゃったんだなぁ…。
[自宅を探してみるけれど、見当たらない事に気付いた。
水族館も、当然ながら見当たらない。
嗚呼、この世界から私の魂のかけらは、みんな無くなっちゃったのかな―――…。
もう、私の魂の事は、あれ以上思い出してあげられないのかな?
もう、本当に目覚める事がなかったら、私の魂は死んじゃって、私はヨーランダとしてこの世界に居続けるしかないのかな―――…。
ぼんやりと考え、ふと自宅から持ち出したものがあった事を思い出した。
ジャケットの中に手を入れる。
取り出される、一本の篠笛。]
― ドコカノ・メインストリート ―
[彼女がふわり、と降り立ったのは夜のメインストリートで一番高さのあるビルの屋上。
彼女は夜風にその銀を靡かせながら、一番見える遠いところ迄このドコカノ町を見渡す。
ビルや街頭の明かり、車のヘッドライトなどが美しく夜の街を彩り、きらきらと瞬く。
そういえば、雨降り池以外で雨は見てないな。
彼女はふと思い出し、夜空を見上げる。
街の明かりの所為で十分とは言えないが、それでも空は雲ひとつなく、沢山の星と大きな満月が静かに輝いている。]
【人】 さすらい人 ヤニク―床彼大学第二学生会館ラウンジ ― (24) 2011/02/22(Tue) 15時頃 |
[彼女は篠笛を口にあてると、静かに、しかし力強く其れに息を吹き込んだ。
遠くで獣が悲しげに鳴いているような、そんなゆっくりと長い低音から徐々に空をゆく鳥が鳴くような、澄んだ高音へと。
彼女は目を閉じる。
霞みに包まれた様な二つの影が見える。
其の霞が徐々に晴れてゆくと、そこには彼女と同じ様に篠笛を吹く父の姿があった。
其の前に立つ、一人の幼い少女。
彼女もまた、篠笛を吹いている。]
あぁ、これは私だ。
[自分の意識の中で、彼女は呟いた。
少しずつ、少しずつ、少女は変わってゆく。
背が伸び、髪が伸び、顔つきは徐々に幼女のものから少女のものへと。
父もまた、少しずつ皺が増え、白髪も増え。
小学生、中学生、高校生―――…
あぁ、父が浮気して離婚したのは高校生の頃だったか。
では、私の記憶もここまでか。
高校の制服を着ている自分を見ると、それでもまだ、少しずつ自分は変わっていく。]
どうして――…?
[そのうち、自分は私服で現れるようになった。
大学生。
彼女の笛はひどく悲しげな音色をしている。
その笛を吹く表情は、苦痛に歪んでいる。
父親が、何か自分に怒鳴った。
自分は其れに酷く怒ったようで、父親に何事か言い返すと、笛を床に叩きつけてその場を去った。]
あぁ、そうか―――…
[彼女は思い出す。
妻の他に女をつくり、結果的に家から母と娘を追い出した父親。
彼は古くから伝わる篠笛の流派の師範であり、一人娘であった彼女は、幼い頃より、次の師範になるべく篠笛を教えられてきた。
彼女も笛を吹くのが楽しかったし、父から褒められると嬉しかった。
大会などで、たくさん賞も貰った。
母が嬉しそうに笑っている顔を見るのが好きだった。
父に頭を撫でられるのが好きだった。
しかし、そんな生活は父の浮気によって崩れ去った。
離婚した当時高校生だった自分は、多感な年ごろで、母の他に女性関係を持った父親にひどい嫌悪感を感じた。
父は離婚した上でも私を師範にしようと、笛を吹く事を強要した。
父の姿は見たくはなかったが、家庭環境の都合上、父親から金銭的な支援を受けなくては生活していけなかったため、仕方がなく父の元に通った。
其処には、再婚した父の新しい妻の姿もあり―――…。]
[彼女は目を開いた。
すっと一筋、温かいものが頬を伝った。
父親が大好きだったのに、篠笛が好きだったのに、家族が大好きだったのに、どうしてこうなってしまったのだろう。
家族3人でよく出掛けた、あの水族館は無くなってしまった。
もう、あの場所は見れないのか。
其の水族館でとった写真が飾ってあった部屋も、無くなってしまった。
もう、朧気な記憶の中でしか、父と母の顔を見られないのか。]
【人】 ようせい ポプラ―床彼庭園― (26) 2011/02/22(Tue) 15時半頃 |
【人】 聖歌隊員 レティーシャ──ゲームセンター・ドコキャノン── (27) 2011/02/22(Tue) 15時半頃 |
【人】 ようせい ポプラ
(29) 2011/02/22(Tue) 15時半頃 |
[夜風に舞うは、少し癖のある栗色の髪。
和服に映えないという父親を無理に押し切って染めた髪。
風が収まれば、その髪は橙色の着物の襟へとかかる。
街を歩く誰かが、微かに聞こえる笛の音に上を見上げれば、大きな牡丹が袖や足の裾に施された着物を着た小柄な少女が篠笛を吹く姿が見えたかもしれない。
彼女が笛を吹くのを止めれば、すぐにヨーランダの姿に戻ってしまうのだけれど。]
メモを貼った。
メモを貼った。
【人】 聖歌隊員 レティーシャ[言葉と同時、跳んだ。機動力勝負では不安がある、ショコラフォンデュはこの前あしらわれた……だから不意打ち、先手一発勝負。飛びつき、押し倒し、首を絞めた。] (31) 2011/02/22(Tue) 16時頃 |
【人】 聖歌隊員 レティーシャ……あ。 (32) 2011/02/22(Tue) 16時頃 |
【人】 ようせい ポプラ―庭園― (33) 2011/02/22(Tue) 16時頃 |
【業務連絡】
更新時間の件ですが、
我らがせしるんが連日頑張りで、ちょっと辛いっぽいみたいなので今日は48hにさせてもらえるとありがたいです。
いかがでしょうか?
(#2) 2011/02/22(Tue) 16時頃
メモを貼った。
【業務連絡続き】
ええと、せしるんは体調的な問題ではなく、やりくり的な関係で、少し時間がほしいっぽいので、
次回更新を24日0時(23日24時)にお願いできれば…。
ご迷惑かけますが、よろしくお願いします。
(#3) 2011/02/22(Tue) 16時頃
― メインストリート・カフェテラス ―
[そこにまた向かった時、セシルはいただろうか。
いればもちろん、いなくてもその姿を探す。]
――……セシル!
その文様、何かいってくれ。
オレの偽者とか、お前、出したのか?
そうじゃないなら、
このセカイ、は、お前だけのセカイじゃないぞ!?
[ずばずばとそう、述べるはず。]
――…。
[何処からか聞こえてきたナユタの声
其の髪は栗色から月の光を受けて輝く銀へと。
少し重みを感じていた腕も橙から黒を纏い、重さを手放す。
姿が変わっていた事自体、彼女は認識してはいないのだけれど―――…。]
セシルが偽物を出した……?
[思い出されるは先程自分の姿に化けた一つ目のバケモノ。
アイツは言っていなかったか。
『あら、その子は駄目だわ。
だって、一番可愛い子だもの。』
―――…明らかに、あのバケモノがセシルを手の上に置いているような言葉だ。
彼女は篠笛を仕舞うと、ビルの屋上からゆるりと飛び降りた。]
【見】 奏者 セシル―メインストリート・カフェテラス― (@23) 2011/02/22(Tue) 18時頃 |
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