43 朱隠し
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[ウトにアヤカシの里への扉を開いて貰う、本当は自分でも出来るのだが何故か無性に甘えたくなってしまった。
ありがとう、小さく呟いて歩き出す]
これを潜り抜けたら、アヤカシの里に続く道。
あちら側と人間の世界の最後の境界。
[嘗てもウトに頼んでこの道を通った、手を引いて貰ったのだったか……興奮で余り覚えていなかったけれどとても嬉しくて。
今もまた、嬉しくて嬉しくて駆け出して行きたい気持ちを抑え説明を始めた**]
[藤之助の傍らに立ち、扉の向こうの世界を見つめる。
踏み出せば、もう後戻りはきかない。
いや、もし出来たとしても、する気はない]
………今更。
今更、帰れなどとは、言わぬだろう?
[ゆるりと、藤之助に片手を伸ばし]
さあ、連れて行ってくれ。
私はいつまでも、お前とともに在りたい……。
無論、浚うと決めたのは俺だ。今更止める筈もなし。
[差し出された手を取り、軽く引いて歩き始める]
鳥籠は無いと言ったが……当分は離せそうに無いな。
里の案内は後にしよう、皆に見せて回るより俺が眺めたい。
[そうして住んでいる民家に到着したら、まずは思い切り抱き締めたいと思う]
[家の中はごちゃごちゃと寂しさを紛らす為に集めたものに溢れ、余りマメに片付けをする方では無いため有り体に言えば散らかって酷い有り様だ。
比較的物の少ない寝室も敷かれたままの布団がさも起きたばかりのように抜け殻となったまま]
やっぱり暖かい方が良いな。
冬は眠くて詰まらん。
[春の如く麗らかな日差しが庭に降り注ぎ、ぽかぽかと常春な気候も眠気を誘うものではある]
茶でも淹れるか……
[触れた手は、もうすり抜けることもなく。
仄かな熱を指先と掌に感じつつ、ヒトとアヤカシの境界線を越える]
……そうだな。
私も、できることなら藤之助と2人きりの時を過ごしたい。
[民家に着き、抱きしめられたなら。
こちらからも、もうすり抜けぬ事を確かめるかのように腕を回し]
藤之助……。
[それにしても……。
家の中は、なかなかにひどい有様だ]
まるで……玩具箱のような家だ。
[室内を見回し、落ち着いたら大片付けをしなくては……と、心に決める]
あぁ、確かに随分と暖かだ。
[やわらかな日差しが、室内にも差し込んでくる。
茶でも淹れるかという藤之助に、一言「頼む」と返し、どこか腰を掛けられそうな場所を探すが、どこも今ひとつ落ち着かず、迷った挙げ句、縁側に出て腰を下ろした]
……どうした?
[しかし、先程から、藤之助がソワソワと落ち着きがない。
一体、どうしたというのだろう]
[朧をぎゅうと抱きしめる、力を込めてもすり抜けないばかりか抱き返してくる力が心地よくてしばらくはそのまま]
……なんだ、そんな所で。
[茶を淹れて戻ると部屋に朧の姿は無く、そよぐ風に誘われて庭の方を見ると縁側に背中を見る]
良い庭だろう、そこでする昼寝も極上だ。
[座布団を引っ張ってくると隣に並び一服。
日差しは暖かいが、何となく暖かい茶が好きでいつもこればかり飲む]
[落ち着かない理由を問われると、茶を啜りながら答える]
この家に誰か居るのが久しぶりで、嬉しいなと。
それだけだ。
[ちらりと室内へ視線を向け]
いや、あれでは……な。
それに、日差しが心地よい。
[茶を受け取ると、改めて庭を見渡し]
うむ、佳い庭だ。
昼寝をすれば、よい夢が見られそうだな。
……そうか。
[驚くほど素直に返された言葉に、少し驚きながらも、此方も嬉しそうに目を細め]
これからは、独りになることなどない。
私も……な。
[日が暮れるまでは、こうして、縁側でゆっくりと時を過ごそうか]
ふー。
[暖かい日差しと隣に居る存在に自然と気が緩む]
…………ねむ、い。
[緩みすぎて本当に眠くなってきた]
[うとうとする様子に、笑みを浮かべ]
ならば、少し眠るか?
………ほら。
[膝の上に置いていた手を退ける]
んん。
[むにゃむにゃと睡魔に負け、湯飲みを脇に置いてそのまま膝の上に頭を預ける。
ついでに腰に手を回しぎゅっと抱きついて抱き枕にしてしまう。離されなければそのまましばし寝てしまおう]
あ、こら……!
[膝を貸すだけのつもりが、しっかり抱きつかれてしまった。
一瞬、振り払おうともしたが、すぐに思いとどまって]
まったく。
これでは、身動きがとれんではないか。
[ぶつぶつと零しながら、眠る藤之助の髪を指で梳き]
………。
[気が付けば、自分もウトウトと]
―数時間後?―
[朧の膝枕で寝込んでしまったようで、すっかり日が傾いている]
!
[起きた。
朧も寝ているようなら、寝なおそうと引きっぱなしの布団へ移動しようか]
[微睡みの中、藤の花に包まれて、空に浮かぶ夢を見た。
そしていつしか、やわらかな雲のようなものに包み込まれていた。
あぁ……そういえば、此処はアヤカシの里なのだな……]
………ン……。
…………?
[気が付けば、そこは布団の中で。
傍らには、藤之助が横たわっていた]
[髪を撫でながら朧の寝顔を眺めていると、目を覚ましたようだ]
おはよう。よく寝ていたのでこっちに運んでしまったよ。
[ごろごろできる、この時間は幸せだ]
………おは、よう……?
早い、のか……?
[まだ少し、頭がぼんやりしている。
それにしても、こんなにも寝入ってしまうとは。
祭りの最中、余程気が張り詰めていたということだろうか]
お前が運んだのか……?
[思ったよりも力があるのだな……と、頬に手を伸ばし、撫で]
冬の村から春の里に来れば陽気に負けて眠くなるのは当然だろう。
俺はいつでも眠いぞ。
[甘える猫の様に頬を手に寄せる。
本当に猫ならば喉も鳴っていただろう]
そりゃあ、俺は鬼なので。
角もちゃんとある、触ってみるといい。
[手を掴んでひきあげ、耳の上の方へ]
鬼?
[手を引かれるままに、触れる。
今まで、髪に隠れていて気付かなかったが、そこにはたしかに角があった。
だが不思議と、怖いなどとは思わず]
そうか……。
[角をやさしく撫で、そのまま髪を梳く]
[角に触れられ、目を閉じる
……ふと思いついて朧の額に手を伸ばし触れてみる]
朧は何に転じたのだろう?
何か感じるか?
[自分がアヤカシになった時は変化が小さすぎてしばらく気づかなかったものだ]
[触れた指先がくすぐったくて、ピクリと肩を震わせ]
そういえば、どうなのだろうな。
[まだ、アヤカシになったという実感はない。
しかしどうやら、藤之助とはまた違うものらしい]
まあ、そのうち分かるだろう。
何処かに兆候はないものか。
[人事ながら気になるものは気になる、姿を変える動物になるのかはたまた何か特別な力がつくのか]
……そうだ、一寸脱いでみろ?
[翼や尻尾でも生えていればわかりやすいものだ、思いついた名案にニヤリと笑みを浮かべ襟に手を伸ばす。
その顔は、好奇心丸出しな悪戯っ子のそれ]
ぇ……?
[一瞬ピクリと動きが止まる。
だがしかし言われてみれば、確かにそれが一番手っ取り早い]
ぅ、うむ……。
[半身を起こし、躊躇いがちに袖を抜き、肩をはだける。
長い髪に隠れて、よくは見えないかもしれないが、肩胛骨の下あたりに、褐色の痣のようなものが、まるで鳥の羽か何かのように伸びているのが分かるかもしれない]
[わくわくと見ている。
胸には特になにもなし、背中には何か痣のようなもの]
ふむ…………これは、元からあったか?
羽のような、刺青のような。
[背中に手を這わす、さらりと流れる髪をどけてそっと触れて見ると反応があるだろうか]
羽?
刺青……?
いや、背中には何も……っ!
[指先が背に僅かに触れただけで、一瞬、胸が高鳴った]
じゃあこれが、朧のアヤカシの部分なのだろうな。
[そのまま“印”に唇を寄せて、触れる]
なあ、このまま抱くぞ。
[不意に、空気ががらりと変わる]
そう、なのだろうか……。
………ッ!?
[唇が触れる。
それだけで、ひどく鼓動が高鳴り]
ふ、じ、の……すけ……?
なに、を……。
[だが、まるで、藤の蔓に絡め取られたかのように、身体が動かない]
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