43 朱隠し
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[勝丸に触れる。
そこにヒトと同じ熱はあったか、あるいは無かったか。
ふ、と笑みを浮かべる]
[同士であると確かめる意味以上に何かに突き動かされた、
触れてみよう、という意識]
[確かめられれば胸に沸く、満足と、空ろな感情]
落胤 明之進は、メモを貼った。
2011/02/12(Sat) 23時頃
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[朝食を終えてから自室へと戻り、文机の前に座る。 連日歩いた事が久しぶりであったせいか、少々足が痛い。 今日は兄様に手紙でも書こうと思い立ち、墨を磨り始めた。]
…………。
[筆を取り、ゆっくり書き始める。 兄様からの手紙を読んで、自分も何か頑張ってみようと考えた事。送って頂いた、ちりめんの端切れがとても役に立った事。 其れで何をこしらえたか、そして其れに対して頂いた言葉がどんなものであったか。 そういった事を書き記し、最後には「お体にお気をつけ下さい」と入れた。]
(46) 2011/02/12(Sat) 23時半頃
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[手紙を折り畳みながら、ふと昨夜の事を思い出す。どこか藤の香り漂う男が言っていた事を。>>48]
自ら望んで……か。
[父から少し話に聞いてはいたものの、当時何があったのか詳しくは知らず。 神隠しとは、「連れて行かれるもの」だと思っていただけに、男からその話を聞いた時は「望んで…?」と首を傾げてしまった。 今更だが、それについてもう少し詳しく尋ねてみても良かったな…と思う。]
(53) 2011/02/13(Sun) 00時半頃
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[神隠しという事以前に。 自ら望んで家を出て行くなど、家に対してそれなりの執着を持っていた自分には思い至らぬ事だった。 同じ母親から生まれた弟が度々拗ねる程度には自分と兄は仲が良かったし、病弱な兄に店は継げぬだろうと父が言っているのを聞けば、妾腹の子ではあるが、いずれは自分が店を継いで兄を一生養ってやるのだと思っていた。
そう、 「身体の弱い可哀想」な兄様を、「自分が養ってやる」という、驕った考えを幼い頃からずっと持っていたのだ。 ……自分は決して、心優しい人間などではない。]
(59) 2011/02/13(Sun) 01時頃
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[──それでも兄の目には、病弱な兄に付き合って家の中で大人しい遊びばかりを一緒にしていた明之進は優しい弟として映っていたらしい。 片輪になった腹違いの弟を兄が今でも気にかけてくれる事が、足を失った明之進にとって心の支えであった。]
父だけでなく……もし兄様にまで見捨てられたら、俺はとても耐えられぬだろうな……。
[そんな事は決して無いと、思いたかったが。**]
(60) 2011/02/13(Sun) 01時頃
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ふぁーあ。
まだ、眠いや。
[寝ぼけてどこか、うっかり人間を通り過ぎてしまわなければ良いのだが**]
落胤 明之進は、メモを貼った。
2011/02/13(Sun) 01時頃
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─ 祭り会場 ─
[手紙を出しに行った帰り。昨日買った犬の面をどこかに忘れてきてしまった事を思い出す。 屋台が並ぶ辺りまで来ると、飴細工を舐めていた際に座っていた辺りの地面にお面が落ちているのを見つけ。 なんとか其れを拾うと、近くにあった横長の椅子に腰掛けてしばしの休憩。犬のお面を頭に付けたりしつつ。]
……あ、猫。
[屋台の食べ物の匂いにつられて来たのか、一匹の白い猫がトテトテ歩いている。 明之進は右手人差し指を差し出すと、チッチッチと音を出して猫を呼び寄せようと試みた。しかし。]
……食べ物が無ければ釣られぬか。
[つんとそっぽを向かれ、歩き去られてしまった。]
やっぱり、猫は好かんな。犬の方が良い。
[呼べば来てくれる動物が、良い。**]
(74) 2011/02/13(Sun) 09時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2011/02/13(Sun) 10時頃
落胤 明之進は、メモを貼った。
2011/02/13(Sun) 12時頃
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[突如現れた気配と鈴の音。そして声をかけられて、肩をビクッと僅かに震わせて振り向いた。]
……あ、はい。
……そうですね、昔は俺もそう思っていましたが……。 今は、追うことが出来ぬので。気まぐれな猫は相性が悪いのです……。
[目を細めて、去っていった猫を見やる。]
(81) 2011/02/13(Sun) 13時頃
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……俺ら?
[先程聞いた中で、少し違和感のあった台詞を呟く。]
(83) 2011/02/13(Sun) 13時頃
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[ぺこりと頭を下げて謝る狐面の男に対し、ゆっくり首を横に振る。]
別に、貴方が謝る事は無いですよ。
……あ、これですか。 昨日、近くの屋台で買い求めたのです。 もしかしたら山の神様は、このようなものを付けて人々の中に混じっておられるのかな、と思いまして……。
[自分で言いながら、まさに狐面で顔を隠している男が目の前にいるな…と思った。 思わずまじまじと狐の面を見つめてしまう。]
…………。
…あ、いえ。「俺ら」と仰ったので…。 猫に似ているのが、貴方だけではないのだな、と思っただけです。
[そう言うと、狐面から少し*視線を逸らした。*]
(86) 2011/02/13(Sun) 13時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2011/02/13(Sun) 13時半頃
そういや――。
春松は兄が急に居なくなったと言っていたけど。
[子供達と別れた後、
アヤカシの里へと続く蝋燭の火が等間隔に並ぶ道を見て。
連れてゆかれたのなら
己が里を離れていた間の出来事だろう。
春松の兄を知る人はいるのだろう、か。]
聞いてみよう、か。
[早い時刻に見た春松の顔と何時かの顔が重なり。
の事をふと思い起こし。]
…………誰か呼んだ?
[何処かで声が聞こえて返事を返す]
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[>>87 狐面の男に問われ。]
えっ……。
[ぎくりとした。具体的に山の神になりたいとまでは思っていなかったが… 自分以外の何者かになりたいと心の奥底で思いながら面を被っていただけに、見透かすような事を言う狐面の男に対し恐怖に似た感情を抱く。]
…そう、なのですか……。
[沢山いるとの話には、それだけしか言葉を返せなくて。
――何だろうこの感覚は。単なる恐れではない。]
(107) 2011/02/13(Sun) 23時半頃
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[りん、りんと鳴る鈴の音が頭の中で奇妙に響く。 狐面の男が近付いて来るのには、息を詰めて微動だにできず。 堪らず視線を逸らせば、その一瞬耳元で囁かれた声に背筋がぞくりとした。]
――っ!
[鈴の音が鳴ると同時にバッと耳を押さえてそちらを見ると、狐面の男の姿はもう何処にも居ない。]
(108) 2011/02/13(Sun) 23時半頃
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あ……。
[今の者は、まさか。いや、恐らく間違いなく――。]
……っ!!
[震える手で杖を取り、何処へとも考えず歩き出す。 多少混乱しながら歩を進めているので、誰かにぶつかるかもしれない。]
(109) 2011/02/13(Sun) 23時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2011/02/13(Sun) 23時半頃
落胤 明之進は、メモを貼った。
2011/02/13(Sun) 23時半頃
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あっ……申し訳ありませ…… 一平太さん…!
[誰かにぶつかり身体を支えられ、慌てて顔を上げれば見知った顔で。 幾らか安心すれば表情が歪み、一瞬、泣き出しそうな顔をした。]
あ……有り難うございます。
[体勢を立て直すと、胸に手を当て「はあー」と大きく息を吐き、心を落ち着けようとする。]
(115) 2011/02/14(Mon) 00時頃
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はい……。
[>>117 一平太の言葉に頷き、後について行こう。飴屋…もしや先日、飴細工を買った所かなとぼんやり考える。]
(120) 2011/02/14(Mon) 00時半頃
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[案の定、自分が思い浮かべた飴屋と一平太が言った店は同一だったらしい。飴師からかけられた声にハッと振り向き、軽く会釈したが。]
え……そんな、悪いですよ。自分で払います。
[一平太が言った言葉に財布を袂から取り出そうとするが、もたもたしている内に代金を払われてしまって困ったような顔をする。]
(125) 2011/02/14(Mon) 01時頃
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[屋根に腰掛けながめるなかに、アヤカシと彼を探していたひとが話すのを見つけた]
会えたのか、良かったな。
……あの様子では……連れていくのだろうな。あちらに。
[予感を口にし、頬杖をつく。
以前に彼の誘ったひとのこは、その後どうしていたのだったか。
手元にはおいてはいなかったな、と、ぼうやりと思う]
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はい。祖母が、こちらの飴細工がとても好きだそうで…。 俺も頂きましたが、食べてしまうのが勿体なかった。
[綺麗な飴細工が並んでいるのを見ながら、少しだけ柔らかな表情になり。]
いえ、財布はあるのです……。有り難うございます。頂きます…。
[屋台の側の横長の椅子に座ってから、一平太と飴師の両方に頭を下げつつ飴湯を受け取り。]
……猫……。
[眺めていた飴細工から少し離れた隅に、足の欠けた猫の飴細工を見つけて顔を曇らせ呟く。]
(129) 2011/02/14(Mon) 01時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2011/02/14(Mon) 01時半頃
[くつくつと朧には見えぬように肩を揺らす。
このアヤカシは本当に悪趣味で、意地の悪い性格だ。
何人も人間を攫っては泣かせ、途中で飽きて放り投げるばかり。
今度の相手はそうならないと良いなと願いつつキセルを吹かす**]
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ええ、そのようで。…はい、伝えておきます。
[婆様によろしくと言われれば頷き、話を聞いていたが。]
……え。あ。
[飴師の決まり悪そうな様子と視線に気付くと、違うのだと伝えたくて首を振る。]
……いや、あの……足を気にした訳では無いので……。 すみません。
[気を遣わせて。]
…先程……自分達は気ままな猫に似ていると言う……山の神様に、お逢いした、のです。 それをつい連想して…。
[目を少し伏せながら口にした。]
(136) 2011/02/14(Mon) 01時半頃
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[どの道、空気の明るくなる話題ではないので二人に申し訳なく感じつつ。]
(137) 2011/02/14(Mon) 02時頃
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[ひとによく似たアヤカシである男は、藤之助に捨てられた人の子を助けたこともあっただろうか]
――… 今度は。
[どうなるだろうか、
その答えは誰に問うわけでなく、風に流れていく]
落胤 明之進は、メモを貼った。
2011/02/14(Mon) 02時頃
[「アヤカシに会った」という明之進の言葉は、定吉の心をざわつかせるのに充分だった。
りん……とどこかで、鈴の音が鳴った気すらする。
…心の中のざわめきを、無理矢理に押さえつけて]
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[尋ねられ、頷く。]
歩く毎に鈴の音を響かせる、狐の面を付けた御方が……望むなら、お前も俺と共に来るか、と……。
…気づいた時には、姿が消えていて。
あれは……山の神様だと……。上手く言い表せぬのですが、あの時受けた不可思議な感覚は……
人ならざる者だと。俺は感じました。
[口に出してみれば幾分か落ち着いたらしく、はっきりそう答えた。]
(145) 2011/02/14(Mon) 02時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2011/02/14(Mon) 02時半頃
落胤 明之進は、メモを貼った。
2011/02/14(Mon) 02時半頃
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手妻師……?
[そう言われると自信が無いが。]
で、でも、やはり……。 証明は出来ませぬが、逢えば…解ります。恐らく。
[実際は個人の感じ方次第だろうが。明之進自身は、そう思っていた。]
(147) 2011/02/14(Mon) 02時半頃
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定吉…さんも、お逢いしたことがあるのですか!
[目上の人だから様付けで呼ぼうかと思ったが、彼の気さくな雰囲気に止めた。 そして一平太の言葉には]
俺も、そう思っていました……。
[言いながら頷き。]
(154) 2011/02/14(Mon) 03時頃
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明之進は、忠告してくれる定吉に、黙って頷いた。
2011/02/14(Mon) 03時頃
落胤 明之進は、メモを貼った。
2011/02/14(Mon) 03時頃
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妖術みたい…か。成る程……。
[屋台に並ぶ飴細工を見やり呟いていたが、定吉が「がーっ」「ばばーっ」と擬音を交えて語るのに思わずくすっと笑いが漏れる。]
あ……すみません。 俺は、加賀屋明之進と申します。
[名乗り、軽く頭を下げた。]
(160) 2011/02/14(Mon) 03時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2011/02/14(Mon) 03時半頃
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[一平太の問いには、目を瞬かせ。]
……ま、さか。 望んでなど……いません。
[どこか迷いを含んだ声で答えた。]
(166) 2011/02/14(Mon) 04時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2011/02/14(Mon) 04時頃
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