43 朱隠し
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俺はああいう捨てられた子犬のようなものに弱いのだ。
……それに藤のしりぬぐいは俺の役目だろう?
俺は藤の親みたいなものだからな。
俺も、子犬のように拾われたのか?
[くすぐったそうに返事をする、あれから随分時は過ぎたかもしれないが今でもまだ子供のまま]
親、の……そうだな。俺もウトは親だと思っているよ。
そのウトへ、もう一つ頼みたい。
俺はどうしても朧を気に入ってしまったから
“一緒に里に行きたい”んだ。
[擽ったそうな声に、ふ…と笑う。
傍に居れば、その頭を撫でていただろうか]
……頼み?
[告げられた言葉に、訝しげに次の言葉を待って]
――それが藤の望みなら。
今宵の門は、お前と其の人の子のために開こう。
[拾われた子犬は懐いて喉を鳴らし、擦り寄るだろう]
ありがとう、ウト。
俺が人間を攫うために祭りに降りるのはこれで最後になるだろう。
[不思議と確信する、胸に手を当て誓うようにそう告げる]
――見つけたのだな。
永遠の小鳥。隙間を埋める存在を。
[面の下に浮かぶは、寂しげな笑み。
だけど、それは声には出さず、然も祝福するように呟いて]
大事にしてやれ。
/*
中発言失礼。
一応、▼藤▲朧で合わせているが構わぬか?
メモで伝えた方が良いだろうか。
/*
▼藤▲朧でお願いする。
一応、メモに転載も……自分で言うと恥ずか死しそうだ。
あ、でもじじから飴を受け取らないとな。
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