[>>59兄の仕入れてきた食材たちは、店で出す料理に姿を変える。
少女も幾つかの料理を担当していた。]
うーん、毎日見るから馴染みはあるけど、昔話でって感じかな。
100年も昔っていったら、私のひいひいおばあちゃんも生まれていないし。
[20歳にも満たぬ少女にとっては大昔である。
100年昔であったなら沢山の人が出入りしていたのだろうか。
豪奢な景観にかつての面影は残っているが、茨が人の侵入を拒み、城の奥へは寄せ付けない。]
100年は寝過ぎだよ。
根っこが生えちゃう。
それにずっと寝ているのは勿体ないよ。
私だったら寝ているよりも家のお手伝いしてる方がいいなぁ。
[100年の眠りに関して感じる事は違うようだ。
若さの所為か、性質故か。その何方もか。
隠し財宝と聞けば、面白そうに目を輝かせていただろうが、
あるかも分からぬ財宝に胸を馳せるよりは店で稼ぐ事の方が確実だという考えだ。]
(63) 2018/08/04(Sat) 22時半頃