人狼議事


35 WWV 感染拡大

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メモを貼った。


[ヨーランダ達から離れる。すぐに、ふらふらとホリーが後ろを歩き始めたか。
その気配に振り向けば、何かを探すように下を見ている。
そういえばこの少女を探しに来ていたと思い出し、足を止めた。]

 何を探しているのかしらね?

[笑みを浮かべたまま、その隣を歩く。]


[探し物を見つけた様子のホリー。手にするは銀色のメス。]

 Twinkle, twinkle, little star...

[来た道を戻る少女を、歌を口ずさみながら追う。]

  How I wonder what you are...

[首筋に手をあて、小さく声を上げたホリーがヨーランダに飛び掛る。]

   Up above the world so high...

[そして。]



   Like a diamond in the sky...

[ホリーの手の動きに合わせるようにヨーランダの体がはねる。赤く染まる二人の少女。]

  Twinkle, twinkle, little star...

[頚椎を削る鈍い音と共に廊下に響く、自身の歌声。]

 How I wonder what you are...

[ヨーランダが動かなくなったのは、歌が何度繰り返された時か。]


メモを貼った。


[やがてヴェスパタインが来るのを見れば、常の笑みを向けた。]

 お気に入りの子がこんな目にあって、お怒りなのかしらね。

[珍しく不機嫌そうな彼の様子に、そんな事を呟く。]



 おめでとう。ヨーランダ。

 だって、貴女は望み通りに殺してもらえたんですもの。
 望みが叶うなんて、ここにいて滅多に無いことよね。

 だから、おめでとう。

[未だホリーが彼女の遺体を弄っていたか。
静かに微笑みながら、その場からそっと移動した。]


メモを貼った。


 ―廊下―

 本当? 助けてくれるの?

[縋るような口調でユリシーズに答えた。
 一度その場を離れたホリーが戻って来たのは、その時だったか。
 ユリシーズが彼女に向かって掛けた言葉に、思わず身を捩るようにしてそちらを向く。
 長い髪が揺れて、一瞬首筋が露わになった]

 ――あれ? ホリー?

[そこに居た、と思ったはずの少女がいない。
 そして、衝撃は、背後から来た。
 体を貫く痛みと共に]

 なっ……ホリー……
 なんで……っ


[脇腹から溢れ出す鮮血。
 理解が追い付かないまま、少女の細腕に押し倒される。
 傷口が押し広げられ、苦痛に呻いた]

 一体……どうしたって言うのよ……

[突然の凶行。あれほどまで願っていた死に着実に近付いているのに、体は混乱し床を掻いてもがいている。
 しかしついぞ逃げ出す事は叶わず。
 ずるりと脇腹から抜かれた刃が振り上げられ]

 ぐげっ

[首の神経を狙う一撃に、喉は押し潰れたような声を押し出し。
 意識は少女の痩せこけた体から、完全に切り離された]


[――どこからか、懐かしいメロディが聞こえる。
 少女の姿をした被検体が、何度も繰り返し歌っていた曲。
 そして意識は、少しずつ形を取り戻していく]


 あれ……?

[びくん、びくんと跳ねる体――
 気が付けば、それを少し離れた所から見下ろしていた。
 自分の意思から離れた所で、奇妙に跳ねまわる肉体は、見ていて気分のいいものではない]

 うえっ……何これ、滅茶苦茶じゃない。
 真っ当な殺され方されるとは思ってなかったけど――
 まさか、この子が、ねぇ。

[頚椎を弄くり回すホリーを見詰める。
 その時、傍らに血に塗れた白衣の男が立った]

 ヴェスパタイン……?

[死体を引き取りに来たのだろうか。
 担当研究員としての義務を果たしに来たにしては、随分と不機嫌そうに見えた]


―研究室へ戻る途中―
なっ…!?

[突然、後ろからの衝撃を受け床に倒れる。]

っあ、あんた、ゾー、イ…か…
ごちゃごちゃ煩いんだよ!
あんたは、サイモン博士の被検体だ!
それ以外の事なんて知らないよ。
っ…ぁ・・・!?

[一つ一つ続く質問に大声で返す。逃れようともがくが、見た目によらぬ強力な力で頭を締め上げられると、抵抗も出来ず顔を歪める]


っあ、あああああああああああ!?
[カアン]
[音が響く。衝撃と共にコレまで以上の痛みが襲い、飛びかけた意識を無理矢理繋ぎ止めた]

ぐあああ、誰、が…あんた、なんかに……

[乾いた音が響く。衝撃が走るたびに激痛が走り、やがて、意識はそれでも目覚めぬ闇の中へ]


[掛けられた声に、ゆっくりとそちらを振り返る]

 ……レティーシャ?

[おめでとう、と言う言葉。
 微笑みを返せばいいのだろうか――迷ったような、曖昧な表情を浮かべる]

 ああ……そうよね。
 これ、死んだって事よね。やっぱり。

[意識とは離れた場所にある、壊れた体を見て呟く。
 意のままにならぬ肉体の重みも、いつまでも付き纏う痛みも、すっかり消え失せていた]

 望み通り……か。確かにもう、苦しくはないんだけど。
 そう、随分と――軽くてちっぽけになった気分。
 これは、あたし自身を喪ったってことなのかな……。

[質量のない足が、触れる事の出来ない床に降り立った]


―自研究室―
…っ!?
……
[...気が付くと自分の研究室の中にいて]

……夢…?

[今しがたまで見ていたおぞましい状況を思い出すと身震いをしたような気がした。]

ああ、きっと疲れて寝てたんだね。
ごめんよ。すぐに出してあげるからね…

[装置に近づくと、何時ものように触れようとして]

――っ!?

[掌が装置を通り抜ける。それとほぼ同時に部屋のドアが蹴り開けられると、...の体を抱えるゾーイを見て]

なっ、そいつは……


[目的は特に無い。背後から聞こえてきた己の呼称に振り返る。]

 あら。貴女、私が見えるのね。
 当たり前、かしら。貴女も死んだんですものね。

[笑みを浮かべ、彼女の傍へと近づく。]

 痛みはもうないのね。
 ちっぽけ。
 ……それって、本当は貴女は生きたかったんじゃないのかしらね。

[見上げるように、ヨーランダの顔を見た。]


何をするつもりだい…

[...の体を子供の前に掲げるゾーイに声を掛けるが、もちろん反応は無く]

まさ、か…やめ――!

[静止の声を掛けようとしたのとほぼ同時にゾーイが装置へと突撃し、装置に浮んでいた子供がこぼれ出る]

ああああ、ああああぁあぁぁああああああぁあぁ!?

大丈夫かい!大丈夫かい!?すぐに新しい装置に…!

[...の体の事などまるで無視して、子供の傍に走り寄る。
]

ああああ、ああぁあぁぁあああぁぁああぁあああ

[その後もただ呻き声を上げ、只管に子供を持ち上げようと、何度も、何度も同じ動きを繰り返し続ける]


[レティーシャに言われて瞬く]

 そういえば、そうね。
 あなたはもう死んでいるのに……。

[視線の先のレティーシャは、はっきりと実体を持って見えた]

 生きたかった? あたしが?

[見上げられて、戸惑いの表情]

 そんなことは……ないわ。
 たとえ生きていても、ここから外に出られた訳でもなし。
 希望なんてないんだもの。

[ふっと視線を外し、床を見詰めた]


[床を見つめるヨーランダの手にそっと触れる。]

 そうかしら?
 私には、貴女が生きたがっていたようにも見えていたけど。
 痛みってね。生きたいと思うから感じるんだと思うわ。

[ヴェスパタインが、ヨーランダの遺体の両手を組ませている。]

 貴女、幸せ?

[同じ問いを彼女に。]


 そうなのかな?

[レティーシャの手を、そっと握る。
 体温は感じられなかったが、触れ合っているという実感はあった]

 生きたいと思うから……か。
 そうね。眠るような死だったら……ただ、受け入れるだけだろうから。

[痛みは、抗おうとした証だったのだろうか。
 空いた手でそっと腹部に触れ。
 幸せかと問う言葉に、薄く微笑む]

 苦しくはない。辛くもない。
 でも……何にも、ないわ。


 痛みの無い生はないのよ。きっと。

[触れていた手が握られる。優しい笑みを向けた。]

 何もない、なんて死ぬまで分からなかったことよね。
 ここを、生きて出られたとしても……同じだったかもしれないわ。

[《外》に出たことのない自分は、この研究所が世界だった。]

 それでもね。私は、貴女たちは生きて出て欲しいと思ってたの。
 せめて、生きたいと願う貴女たちだけは。

[無理だとは分かっていた。それでも。]


 痛みのない生……。

[記憶にある限り、自分の居場所は病院の中だけで、常に何らかの病と闘いながら生きていた。
 自分の境遇を呪い、普通の生とは、こんなにも苦しくはないのだろうと夢見ていた。
 けれど――それは間違いだったのだろうか]

 レティーシャ、……あなた。

[彼女の願いを聞いて、瞳を見開く]

 そう、だったの……?
 あなた、あたしたちの事を、思って。

[肩が震える。
 レティーシャの自分より小さな体を抱き締めた]

 ごめんなさい。
 あたし……あなたの事、見下してた。
 あたしなんか、自分の事しか考えていなかったのに。


[自分よりも年下の少女に抱きしめられる。
笑みを浮かべたまま、その背に手を回した。]

 謝らないで良いのよ。
 本当はね、言う心算なかったの。
 皆、自分の事だけ考えているの。それで良いのよ。

 ただ、私は貴女たちよりも年上だから。
 年上ぶりたい時もあるのよ。それだけよ。

[ヨーランダが落ち着くまで、何度もその背を優しく撫ぜた。]


 ……でも、
 こんなくだらなくて、つまらない人生だったけど、
 誰かのために生きられたら、何か変わっていたのかなって……思って……

[自分の背を撫でる優しい手の感触。
 肩に顔を埋めるようにして、瞳から溢れる感情を零し続ける。
 そうしながら、ああ涙を流すなんて随分と久しぶりだと、心の何処かで考えていた**]


メモを貼った。


[肩が濡れるような感触。]

 その言葉、もっと早く聞きたかったわ。
 貴女が生きている時に。

[そうしたら、きっと貴女の世界も変わっていたかもしれないのに。
口には出さずに。慈しむような笑みで。]

 貴女のこと思っていてくれた人……いたのにね……きっと。

[背を撫ぜながら、小さく呟いた。**]


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