3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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―生徒会室―
……っ、…
[振り払われた手、構わない。 その手に触れた闇は共有すべきもの、だから]
[紅玉、彼を貫いたあの軌跡、 憎くないと言えばそれは嘘になる、けれど。
今はただ 彼 が堕ちるのを止めたくて、 だって、彼 の紡ぐ ばか という言葉は、 まだこんなにも優しい響きで。]
殺す なんて言葉、似合わないよ…
[担任教師と生徒、 それは変わらない境界線。 だから、知りえない いたみ があったとしても]
(153) 2010/03/07(Sun) 03時半頃
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――フィリップくん、 お願いだから こわれない で [自分がこわれたい、と言った時、 彼が同じことを言ったのを覚えている。]
(154) 2010/03/07(Sun) 03時半頃
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[そして静謐を湛えて向き直る。
揺らぐ熱気、かすむ空気を凪ぐように、 仄青い燐光が、一瞬だけ 空間をはばたいた。
濃い影と共に、2人の間、焔の前に歩みを進める。]
オスカー君… 君が彼に 送られる のは、いやなの 彼にもう 送って ほしくないの はやく 終わらせたいの 彼が
[ やみ そのものに なって しまう まえに ]
――だから、わたしが、
(155) 2010/03/07(Sun) 03時半頃
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[夕暮れ時、長い影は 形を変えた。 四対の脚の1本がかさり、うごめけば、黒壇の軌跡が走る
まずはその足元を薙ごうと、
鋭い黒曜の爪が、振り下ろされた**]
(156) 2010/03/07(Sun) 04時頃
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セシル君、諦めちゃ駄目。
とどかない……、扉、開かないの? [ あの日、扉が閉じてた視聴覚室 確かめた鍵は ふたつ]
マスターキーは?
[ 小部屋に そんな備えがあるか わからない けど]
(*84) 2010/03/07(Sun) 21時半頃
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―生徒会室―
[先生、呼びかけは痛い。 せめて、あの憎悪に糧にしようとして それはだめ だと振り払う。彼の口をついて出た言葉は、酷く日常めいていて]
――…君、ちょっと考えが古いんじゃないかな?
[名残惜しむよう、わずか笑んだ。 黒い影は、十の眼、オスカーに背にする壁を見据えて、 追い込むかのように、もう一度 大振りな動きで横に薙ぐ]
――……、……ミッシェルさん、
[>>@196 開いた、扉。 影はその行く手を遮る様に、長い脚の1本をまた伸ばした]
あなた、まだ あそび たりないの?
[彼女の瞳は背後の彼を見やるだろう、 青の眼差しをそちらに向けて、呆れたような声]
(208) 2010/03/07(Sun) 22時頃
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[>>205 制止の声は耳にも入っていた。 駆り立てるもの、わからない。
あんなこと、スティーブン先生に言ったのに。 けれど確かに、彼には この子達 を護ってほしかったのだ。 とはいえ、それも、もう今更。 もう自分も 先生 じゃないな、とは思うのだけれど。
けれど、全てを救う御手などないのなら、]
――フィリップ君、きみはもう行きなさい。 あの子、どうにか。
(214) 2010/03/07(Sun) 22時頃
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―生徒会室―
なに、と言われても さあ 君が言ったのよね、これ に何の意味があるのかと。
――わたしが怖い女、ってこと、かしら ね
[壁を背にするオスカーを視れば、 >>@211 椅子が砕ける間もなく、ミッシェルを阻む脚は引いた。
十の眼は狙いを定めて。
女が歩みをすすめれば、4対の脚はじりじりと 壁際の彼を囲みこもうと、這いよる。]
(218) 2010/03/07(Sun) 22時半頃
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―生徒会室―
――…………、 行ってくれなかったもの ね
[>>216殺したりないのだ、とその言葉。 そんな風には言わせたくなかったのに。
どうして と 幾度も問いかけた 自身の こえ が やみ に響いて、
のまれそうになる]
――…… 君って子は もう。
[>>221 向かぬ瞳、囁きは聞こえたので、唇を噛む]
(223) 2010/03/07(Sun) 22時半頃
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――送るのは、わたし よ
[ 硬く 響く こえ ]
(*92) 2010/03/07(Sun) 22時半頃
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フィリップ君にはもう送らせたくないから、
わたしがやるの。
――セシル君、あのこ は …… ?
(*94) 2010/03/07(Sun) 22時半頃
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―生徒会室―
―――…あなた、いたの? 待っていなさい、って言ったのに。
[>>225 揺れる長すぎる 髪 今になって気付いたように、目を向けて。
そして壁際のオスカーを 見た]
……ああ、彼 と一緒に おくって ほしいの ね ?
(230) 2010/03/07(Sun) 23時頃
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[>>226 影は所詮、ただの影。 怯えも 恐れも 痛みも しらない、
熱に触れた脚が焼ききられれば、 ぽとり落ちて 黒は 蟻のように蠢き散った。]
楽しい? 力に 快も不快も ないわね…
[歪む 青 獣にきらめいた 3色の軌跡 思い出して]
君の ソレ は心地いいの?力を奮えることが楽しい? あの時、それを 彼にかざした時、心が震えなかった?
焔は、破壊。 それが君の力の 意味 でしょう?
[脚はまた影より、ぞわり、生えて伸びる]
(232) 2010/03/07(Sun) 23時頃
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―――…… どうして……
きみは そう
[ 揺らぐ 正しい答えなんて もう ]
[ 見つけられそうにないけれど ]
(*98) 2010/03/07(Sun) 23時頃
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―生徒会室―
――楽しいのでしょう、こわす こと
[>>238 こころが抑えようとしていた 闇に 触れていく。 憎悪の種は すでに 芽吹いているから、 その こえ は凛と 低く冷えた]
――まもりたいの? でも、無理だわ
君に出来るのは壊すことだけ。 ほら、彼女にその手で触れたら、傷つける。
[蜘蛛は こころ を咬もうと牙を隠しながら、笑んで。
彼女に駆け寄ろうとする彼のわき腹を、 その影の太い脚が横殴りに襲った]
(244) 2010/03/07(Sun) 23時頃
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[>>240 女は こえ にそちらを向いた]
泣いて叫んでるだけじゃ、 誰も止めてくれないの…
あなた、知らなかった?
わたし、知らなかったのよ。ばかね。 もっと早くこうしていれば――……
[ ふかい やみ が降りてくる ] [ せかいの いろが かわる ]
――…死ななかったのに、あの人も
(249) 2010/03/07(Sun) 23時半頃
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護れなかった、いたみ を…… かれ にも あげたい の ?
[ こころ は こんなにも 冷えてゆく のに、 ]
(*102) 2010/03/07(Sun) 23時半頃
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それを哀しいと思ってしまう かれの こえ がよみがえる から
(-149) 2010/03/07(Sun) 23時半頃
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―小ホール―
――絶対、護る、か。 君の口から その言葉 聞きたくないな。
[冷えた青は薄氷の色、歪めて細められる]
まもれないよ。 きみになんてまもれない。 まもれるはずなんて、ない。
[衝撃を受けた少年の小柄な身体は、跳ねただろう。 少女へと伸ばされた腕は、届くか届かぬか。
どちらにせよ
崩れた体勢を狙って、鎌の爪が振り下ろされるだけ。 蜘蛛ごしにたつ女は、いっそ無防備なほど。 やみ の中、足も動かさずにそれを見つめている]
(257) 2010/03/07(Sun) 23時半頃
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―小ホール―
泣いてる?わたしはもう泣いてないわ。 夢見がちなのも、ほどほどに ね。
[>>256 少女の幼さには構わず、ただ背を向けて、少年に向かう]
そう、でも何度でも言ってあげる。 君には無理よ。絶対に無理、護れない。
[重ねた否定、>>260彼の声も聞こえるか。 紅玉の瞳、顔を上げて睨まれても、女はただ睥睨の眼差しを送るのみ]
そんなものをいくら焼いても、無駄よ。 影は所詮、影だもの。
[振るわれた脚が霧散すれば、また次の脚。 鋭い爪は 首を狙って、床に突き刺さって。そしてまた、]
――逃がさない から
(267) 2010/03/08(Mon) 00時頃
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/* わたしのつもり よ ま、まだだいじょうぶよね、時間とか
(*112) 2010/03/08(Mon) 00時頃
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/* ごめんね!ついS心が…
オスカーくんでもマーゴでも、 とにかくどっちでもいいから、本体攻撃して!
(-164) 2010/03/08(Mon) 00時頃
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―小ホール―
――そんなふらふらになって、何言ってるの? 君はここで送られるんだから、無理なの
[ゆら、と焔がたちあがる、 熱気にゆらぐ空気、真夏の陽炎のよう。 それはふと懐かしい記憶をよぎらせて、笑みが零れた]
大丈夫、優しく咬んであげるわ…
[長く伸びた影の先端から、 蜘蛛もゆるりと立ち上がった。
十の眼の全てが彼に向く。 その肉に牙を沈めようと影は獲物を襲う。
女はただそれを見つめている。 一瞬だけ、遠く夢見るような瞳で――]
(275) 2010/03/08(Mon) 00時半頃
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――…ッ、
[>>278 ただ護られるだけの少女が、 背後に迫っていたなどとは思わなくて。
風と気配、反応は少し遅れる、 それでも反射的に肩越しに、振り返った。]
…あなた、
[目を見張る。 あの焔は 既に 視界の中には いない]
(280) 2010/03/08(Mon) 00時半頃
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……マーゴ さん 、
(*114) 2010/03/08(Mon) 00時半頃
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………ぁ、……
――…え
[ 振り返る ゆらめく焔と 少女のふるえる白銀と、 その身を貫いたのは どちらだった だろう か ]
(286) 2010/03/08(Mon) 01時頃
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――… あ ごめん ね
[見開いた瞳に映るものをみて 零れた 呟き]
(*117) 2010/03/08(Mon) 01時頃
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……ッ……
……ぁ
[ 痛みのない 身体 受けた衝撃に ただ 呻いて ] [ 視界が低くなっていくのを 不思議に感じていた ]
(291) 2010/03/08(Mon) 01時頃
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――…ごめん
フィリップ君、ごめん……
[全てを救う御手などないのなら、 ただ一筋の糸だけでも差し伸べたかった。
―――ふかい やみ の中へ ]
(293) 2010/03/08(Mon) 01時頃
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理事長の孫 グロリアは、飼育委員 フィリップへと くず折れる 手を 差し伸べて (02)
2010/03/08(Mon) 01時頃
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ごめん
(*120) 2010/03/08(Mon) 01時頃
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