162 絶望と後悔と懺悔と
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― ベッドのある部屋 ―
アヤ! 涼にーさん!
[僕はそこにいる家族の名前を呼んでしばらく黙り込む。
外をきゅうけつきが囲んでいることなんて知らないけれど、 それがなくたってここはもう火に囲まれている。
逃げられない。 にげられない]
もうだめ、かもしれない。
[違う、こんなことを言うつもりじゃない。 まだ小さいけど、僕だって家族を守りたいんじゃなかったっけ?]
(5) 2014/02/08(Sat) 00時頃
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/* 祝、議事初赤窓 ただし使うのはまだ先っ
(-2) 2014/02/08(Sat) 00時頃
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[どうしよう。 どうしよう。
――声が聞こえるんだ。 外は叫び声とかで騒がしいはずなのにそっちは全然耳に入ってこなくて。
ほら、こっちにおいでって僕を呼んでる。懐かしい家族の声]
……。
[僕は立ち上がったアヤに何を言うつもりだったんだろう。 とにかく今は]
――…っ、うん!
[アヤに手を取られた瞬間、ぶるっと震えがきて、昔の家族の声以外の音が全部聞こえるようになって、 僕はアヤに頷いたんだ。>>16]
(23) 2014/02/08(Sat) 00時半頃
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/* たぶん僕とアヤ逃げる相手がずれてる気がする でも気にしてる場合じゃぬぇ
手が離れるフラグすぎてつらい
(-6) 2014/02/08(Sat) 00時半頃
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アヤも僕も、涼にーさんも明にーさんも、みんなも、絶対だいじょうぶ。
[だから僕らも大丈夫でいないと。絶対に。 僕はアヤと繋いだ手にしっかりと力をこめた。 それから廊下に出る。先に行った涼にーさんの姿を見失わないようにしないと]
外にはアンゴにーさんや、にーさんみたいな人、いるから。 そこまで行けば……。
[きっとにーさんが守ってくれる。 だからそこに着くまでは僕が守らないと。だって]
(41) 2014/02/08(Sat) 00時半頃
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え……
[目の前に明にーさんの背中が見える。>>39 それと明にーさんの背中越しに、馬鹿でかくてとんがった手を振り下ろそうとするナニモノカの姿も。
僕は動けない。目の前で何が起ころうとも]
(49) 2014/02/08(Sat) 01時頃
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明にーさん、やだ……っ、
[僕は倒れた明にーさんの肩を揺さぶる。手にぬるりとした感触があってもやめない]
明にーさん、僕らを守って――、……ぁ
[その時だった。 ぶつんってあっけなくアヤと繋いでいた手が離されて、僕は目の前が真っ白になりかける。
アヤを連れてこうとするのは誰!?
僕はナニモノカに背を向けてアヤの姿を探す。
そんな僕の後ろでそいつが、 明にーさんから流れる赤よりも真っ赤な目で僕を見下ろして、 いましがた明にーさんを裂いてやっぱり赤い手を振り下ろしてくるなんて知らないで]
(70) 2014/02/08(Sat) 01時半頃
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/* これで! だいじょうぶなのか! あばばば
(-22) 2014/02/08(Sat) 01時半頃
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/* 当時3歳のマドカまで書道やってるだと……すげぇ英才教育(違)だ
(-27) 2014/02/08(Sat) 02時頃
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…! アヤ――!
[僕はアンゴにーさんみたいな人――白いロングコートを着た人がアヤを抱え込んでいるのを見つけた。>>79
よかった。 アヤの無事を確認できただけで僕はもう膝から崩れそうだった。 でも、でも、僕もそっちに行かないと。
その時、目の端で白が赤に塗り替わる。>>79 アヤに、明にーさんに、涼にーさんが何か言ってるのに気付いた時にはもう遅い]
(91) 2014/02/08(Sat) 02時半頃
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え、 ………あッ!
[僕はとんがった手に肩を切り裂かれて前のめりに倒れる。 そのまま足で踏みつけられてもう、動けない]
はなして、…………やだぁ、 いたい、おねがい、 アヤは、アヤのことはいじめないで……!
[次はアヤの番だと思ったから必死になって僕は求める。 そもそも言葉が通じるのか考えるより先にそうして、何度も「おねがい」とか「こないで」とかそんな言葉を眠くなるまで繰り返していた]
(92) 2014/02/08(Sat) 02時半頃
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[痛い。痛くて眠れないんだ。 撫でてくれないと、眠れそうにない。
そんな、痛くて赤くしかないまどろみの時間がふいに終わりを迎えた後。 僕の世界は再び滅んでしまった**]
(94) 2014/02/08(Sat) 02時半頃
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/* もうト書きが一人称の皮をかぶったいつも通りすぎて/(^o^)\
希望を託すルートは潰えたけどまあこれはこれでいいかなー
(-36) 2014/02/08(Sat) 02時半頃
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/* アマネにーさん→街の子やっつけてくれた。ひっそり矢印強め…にしたい キャロライナにーさん→最後の方でぎゅーって 涼にーさん→なでもふしてくれた サミュエルにーさん→なんというか普通のにーさんポジ アヤ→言語化できないくらいに大事。現時点でどうにかするなら“一番の希望の象徴” マドカ→かわいい妹
結局プロで家族全員とは絡めたっていうか発言内(ト書き含む)に名前は出せたか……ふいー
(-42) 2014/02/08(Sat) 15時半頃
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/* 僕の涙腺がやばい
囁き組とはこれからがあるし言語化しにくい人もいるのでそぉい リーにーさんとはナカノヒトはとにかく好きなのに きゅうけつきに魅入られてしまうん?
今日のBGM→http://www.youtube.com... 始祖様の片腕も人間サイドからすればある意味闇の遺産……いや始祖様死んでぬぇし
(-43) 2014/02/08(Sat) 15時半頃
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/* ひとつ楽しみかつやや怖くもあるのが 直にーさんみたいなキャラが来るのを想定してなかったんだよなあ僕 ある意味いいキャラしてるんだけど、 ほらそこそこ“いい子”の方が死んだ時の絶望度も高まるじゃないかー
(-44) 2014/02/08(Sat) 15時半頃
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/* しゅーてぃんぐげーむ的たとえをするなら今回は8面までかな
(-46) 2014/02/08(Sat) 16時頃
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― 回想 ―
…雨だ。降ってきたよレイにーさん。
[僕は窓辺に立って降る雨をじっと見つめたまま、同じ部屋にいたレイにーさんの名前を呼ぶ。
にーさんに「零」という漢字の意味を教えてもらってから、>>76 雨が降るたびにちょっぴり、わくわくするようになった。前は好きじゃなかったのに]
(151) 2014/02/08(Sat) 17時半頃
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ね、“きぼう”…って、どう書くの?
[広々とした勉強机の上には紙が広がってるし字を書くための準備も済ませてある。 教えてもらったらすぐに書いてみるんだ。ずっと前から気になってたことをようやく訊けたんだし。
それからはしばらくずっとその漢字ばっかり練習していたんだ。 難しい。難しかった。でも書けるようになった。
みんなに見せて回った。アンゴにーさんにも。 レイにーさんに教えてもらったんだって、内緒にする気なんかないまま付け足して]
(152) 2014/02/08(Sat) 17時半頃
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[きぼう――“希望”。
その言葉を僕は孤児院に来る前から知っていた。 僕と一緒に死のうとして、僕より先に死んじゃった母親が言ってたからだと思うんだけど……。 どうして親の顔より先にその言葉が浮かんでくるのかまでは、分からない。
分からないままなのはいい気分じゃない。 けど、嫌いなオレンジのあいつや緑のあいつをつい残してしまうように、その謎は僕の中にずっと残されたまんま。
――そもそも僕は、最初の世界のことを何も知らなかった。 僕らの家が色町の辺りにあったことも、母親が男の人と“仲良くして”お金を稼いでいたことも、 家族が怖い人からお金を借りていて、返せないと家族をバラバラにするって言われてたことも、何も*]
(154) 2014/02/08(Sat) 17時半頃
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/* まぁ順当に三人家族かなー 稼ぎ頭の母とのんだくれの父
(-56) 2014/02/08(Sat) 17時半頃
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/* わーい赤い人がいっぱいいるー
(-59) 2014/02/08(Sat) 18時頃
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/* この直にーさんwktkする
こんなキャラができる飛び入りの人に思い当たる節のある僕
(-61) 2014/02/08(Sat) 18時頃
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/* あっれでもその人NGなかったですよにぇ
よしこの系統の話はこれくらいにしよう(二回目)
(-62) 2014/02/08(Sat) 18時頃
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― 始祖の城 ―
……ぁ、…おはよ――、
[僕は目を開けて最初に見えた誰かに挨拶をする。 だって起きたんだから挨拶しないと。おはようって。
――あれ、そもそも僕、いつ眠ったんだっけ。 眠ったならみんなにおやすみって挨拶したしされたはずなのに、 誰かの泣き叫んでるみたいな声だけがかすかに耳に残っていて>>104]
(*68) 2014/02/08(Sat) 19時半頃
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あ、………っ!
[慌ててぎゅっと目を閉じて手で目隠しまでしたのに、 目の前に次々と怖かった光景が映し出される。
皆と一緒に逃げるつもりだったのに、逃げられなかった僕が味わった光景。
あれは遊びなんかじゃなかった。遊びなんかじゃ…… 涼にーさんにも明にーさんにも、アヤにも。
遊びじゃなくって本気でああ言われるなんて思いもしなかったのに]
(*69) 2014/02/08(Sat) 19時半頃
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― むかしのはなし ―
……逃げろー!
[勝った! 次の鬼はアヤだ!>>166 僕は自分から身体を動かす遊びはあんまりしない。その時だって、最初は漢字を書いていたいと首を横に振りかけたんだけど、 アヤとマドカの眼差しに負けて鬼ごっこの仲間に加わったんだ]
捕まるかっ! 孤児院の庭は僕の庭!
[なんて言ってみてもたいてい最初に捕まるのは僕だ。その時だってそう、だと思ってたんだけど]
(190) 2014/02/08(Sat) 19時半頃
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マドカ…、はしゃぐのはいいけど、外はだめ。
[いつの間にかアヤはマドカを追いかけないで呼びかけてた。戻っておいでって。 見ればマドカの姿があるのは門の向こう]
……。
[これはアヤとふたりで門の外のマドカを捕まえるっていう、いつもと違う遊び……とか考えてる場合じゃない! アヤに「だいじょうぶ?」って訊いてから、えいっと二人で門の向こうに足を進めたんだ]
(191) 2014/02/08(Sat) 19時半頃
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[結局、いつもと違う遊びで済まないことが起きた。>>145
僕らは街の子達に囲まれて絡まれたところを助けてもらった]
なんで…?
[お礼を言わないといけないのに。でも、不思議だった。 人を殴ることは怖い人達のすることだと思ってたのに、さっき街の子達を殴ったこのにーさんは、ちっとも怖い人に見えないんだ。
アヤもきっと同じ気持ちなのかな。帰りにはすっかり懐いてるみたいだった。>>168]
よろしく、アマネにーさん。僕、……リカルダ。
[僕は歩きながらその人に右手を差し出した*]
(192) 2014/02/08(Sat) 19時半頃
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…………明にーさん?
[とっても知ってる声が聞こえたけど、僕はまだ目を開けられないでいる。>>*71 僕が思い浮かべた光景の中には明にーさんが僕らを庇って切り裂かれたところも含まれてる。 もし明にーさんがあの時のまま、赤いままだったら……?]
(*76) 2014/02/08(Sat) 20時半頃
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僕たち……、生きてる? 生きて、 〜〜〜っ。
[僕は近くまでやってきた明にーさんに手を伸ばそうとする。痛くなって途中で止まるまで。>>*78 手さぐりするように手の指だけ動かしたら何かに触れたかな]
明にーさん、良かった……。生きてて、よかった。
[僕のふたつの眼には明にーさんの顔がしっかりと映ってる。泣いて視界がぐしゃぐしゃになっても、にーさんをちゃんと見たって事実はかわらない。 よかった]
僕は、だいじょうぶ。それよりにーさん、起きてて……いいの? みんなは、………アヤは!?
[せめて涙拭いてから訊いた方がよかったかな。でももう遅い]
(*83) 2014/02/08(Sat) 21時頃
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/* ・僕の過去を話してもいい→アマネにーさん、(レイにーさん)
(-81) 2014/02/08(Sat) 22時頃
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/* アマネにーさんの漢字書いたところを見せてかーらーのー……?
(-82) 2014/02/08(Sat) 22時頃
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………いいよ。行って来て。 僕はここで……、
[リーにーさんが何かに怯えている声がする。>>*82 気になる。けれど僕の全身は力が抜けたように動かなくて、 明にーさんと絡めた指はわずかに震えている。>>*86
だってさっき、アヤも生きてるって明にーさんははっきり答えてくれなかった。>>*85 白いコートの人に抱えられてそれから……?]
我慢してる、から。
[痛いんだ。心が。 でもそれはきっとみんな同じだから、僕ひとりがワガママを言ってるわけにはいかない]
(*94) 2014/02/08(Sat) 22時頃
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――――……ッ!
[だけど、部屋に金髪の知らない人達が入ってきた時、 僕は我慢できなくなって声にならない悲鳴をあげたんだ]
(*95) 2014/02/08(Sat) 22時頃
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/* ぶわっ(;ω;) >>221
ああああああ
(-89) 2014/02/08(Sat) 22時半頃
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/* どーしよっかなー 今の僕ならアヤに対してががっと病める けどにーさんの誰かに特別めいた思いを抱いてもおいしいし あ、サミュエルにーさんは遠くでによっておきます
(-91) 2014/02/08(Sat) 22時半頃
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吸血鬼……。明にーさんを傷つけたバケモノ、も? どうして? ねえ……。
[僕はベッドに横たわったまま知らない大人に問いかける。 金髪の人が吸血鬼の頂点ってことは、明にーさんが今こんなことになってるのはつまりこの人のせいってことなんだよね?
まだ握り合ったままの明にーさんの手は、熱出して寝込んでいた時みたい。 顔は苦しんでいるように見えなくてもきっと……。
それだけじゃない。今僕がここにいるのも逃げられなかったのもアヤやみんなと離れ離れになったのも元をたどればこの人が悪いんだ。
―――許さない]
(*110) 2014/02/08(Sat) 23時頃
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― むかしのはなし:hands ―
…リッキィって呼んでる子の方が多いかも。
[愛称のことを伝え忘れるところだった。それはさておき。>>199 僕はアマネにーさんと手を繋ぐつもりでいたんだ。裾はもうアヤが握っているし。 片方だけならマドカが繋ぐ余地もきっとあった]
……。
[アマネにーさんは手を繋ぐのが嫌なのかな。 僕もまじまじとにーさんの手を眺めてしまう。さっき街の子を殴った手。 どうしてかな。 僕はにーさんの手を包み込んであげたくなったから、やがて手を取られた時に迷わずそうしたんだ]
(239) 2014/02/08(Sat) 23時半頃
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[この不思議な感じについて答えが出たのはそれからしばらく後のこと。
物語の本を読んでたら女の子が主人公に言ってたんだ。「殴った方の手も痛いんだよ」って。 その本は好きで何回も読み返してたから、あの時このセリフを思い出してたんだね。なるほど。
それからというもの、アマネにーさんが怪我して帰ってくるたびに、 僕は何も言わずににーさんの誰かを殴った方の手を握るようになっていた。時には他の酷い傷もそっちのけで。
その時僕は、誰かと手を繋いでいる時とは違った気分を味わっていたんだ*]
(240) 2014/02/08(Sat) 23時半頃
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/* hands編ジャスト50×2=100ptだった めずらしい
(-104) 2014/02/09(Sun) 00時頃
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どう、いうこと…?
[僕らもバケモノになるんだって、そう言った時もうレイにーさんのまえにそいつはいた。 そいつの口から生える牙を目の当たりにして僕はまた目を閉じてしまう。>>*115
レイにーさんの悲鳴がやむまでそうしていた。 震える僕を包むベッドの感触は僕がいた世界では味わったことがなくて、ただうっとうしいだけ]
(*131) 2014/02/09(Sun) 00時半頃
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―――…レイにーさん、明にーさんっ
[僕はベッドから降りて二人の近くまで向かう。 急いで駆け寄ろうとしても身体が言うことを聞いてくれない。ぺたりとしゃがみこむ。 その時ふと後ろを振り返って、真っ直ぐ歩けてなかったことに気付く]
(*134) 2014/02/09(Sun) 00時半頃
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/* 直にーさんがんばーれー >>244 あと赤でも!
(-112) 2014/02/09(Sun) 00時半頃
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/* って頑張ってるように見えたのはそういう理由かー! >>*136 なんたる切実
(-113) 2014/02/09(Sun) 00時半頃
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/* よし分かった僕は過去を話す >>248
(-115) 2014/02/09(Sun) 00時半頃
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……っ、ぅ。
[僕のいる場所からではレイにーさんの眼の色が変わっているのを見て取れない。 でもにーさんは「生きてる」って言った。>>*129 だいじょうぶ? 僕は「よかった」って言っていいの?
僕は何が起こっているのか理解が追い付かない。 だからにーさんやねーさんに助けを求める。 リーにーさん。マユミねーさん。それから直にーさんと順々に。 直にーさんはさっきから金髪のあいつと難しい話をしているけどもしかして……]
めっそうも、…?
[やっぱりなんのことか分からない。>>*146 地面に手をついてるにしては声の調子は元気そうだし]
(*149) 2014/02/09(Sun) 01時頃
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/* 撃剣ってなんだっけブランディッシュ……いやそれ撃剣士や確か >>256
アマネにーさん(この辺にことばにならないごろごろ)
(-122) 2014/02/09(Sun) 01時半頃
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なにするつもり…?
[黒い髪したあいつの仲間(だろう)が直にーさんに危害を加えようとしている……? 慌てても何しても大声なんて出なくて、僕の声は僕自身でも分かるくらいに薄っぺらで頼りない]
マユミねーさん、僕たち……、どうなっちゃうの…
[僕はマユミねーさんにぐったりと寄りかかる。
少なくとも死ぬことはないって、それだけはわかってた。 だけど死ななくても何か大事なものを失えばもう駄目になるって、 その時の僕は分かってなかったんだろうね。
死にたくないという“願い”にすがるだけじゃ、僕はみんなの“希望”にはなれなかったってことを]
(*160) 2014/02/09(Sun) 02時頃
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―――… 僕だって、…死にたくない。
[僕はただ生きることを望んだ。 それが、生かされることを望む返事と同じ意味になるなんて考えもしないで**]
(*161) 2014/02/09(Sun) 02時頃
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― 孤児院のある日:雨 ―
[僕は嫌な顔ひとつしないで頷く。>>207 手伝いながら雨の音を存分に聞くんだ……。ここで窓を開けっぱなすわけにはいかないし]
僕のお願い事はね、………ぇと、
[外は雨のせいで青く霞んだように見えてて、 僕らがいる中では『希望』の文字が、黒いインクみたいなので雨の音よりも静かに書かれていった。 ふたつの漢字が書き終わる頃に口を開いて]
アヤと一緒に遊びに行くの。…外で。
…………僕だけじゃ足りないってこと?
(281) 2014/02/09(Sun) 02時半頃
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[鬼ごっこの時以来、アヤはいっそう外に出たがらなくなったから。 僕が願うだけじゃずっと叶わないのかな。 アヤとふたりでならどこにでも行ける気がするのに。
涙をこぼしたみたいに雨の雫が落ちた紙を持って、書く順番を覚えるまでもう一回、もう一回、って。
そのたびに『希望』って書かれた紙が増えていった**]
(282) 2014/02/09(Sun) 02時半頃
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/* ほんともうこれほとんど一人称の皮をかぶった三人称(というかいつもの文体)やでぇ……
賞金稼コンビにすげぇにやにやする そしてまさかの僕ラストオオオオオオ
(-130) 2014/02/09(Sun) 02時半頃
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/* あとやっぱちょいちょい言葉選び間違ってるっていう
>>*69 「皆と一緒に逃げるつもりだったのに」→「皆と一緒に逃げようとして」
(-134) 2014/02/09(Sun) 02時半頃
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/* これで、これでおそろいだねアヤああああああああああ >>297
キャロライナにーさんもさりげなく俺になってたし
(-157) 2014/02/09(Sun) 10時半頃
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/* 僕ラストじゃなかった なんという早とちり
トルドヴィン→レイにーさん、マユミねーさん、リーにーさん(ただしホリーの下) ホリー→直にーさん、明にーさん、僕
(-170) 2014/02/09(Sun) 14時半頃
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― むかしのはなし:hands ―
……?
[僕はアマネにーさんの手を握ったまま首を傾げる。>>248 物好きってことは僕がやってることは変なのかな。怪我したところに「いたいのいたいのとんでいけー」って言うかわりみたいなものだって思ってたのに。 僕はただ、僕らのために身体を張るアマネにーさんに何かをしてあげたくて――]
……じゃあ、アマネにーさんはさびしい時誰とこうしてるの。
そんなこと言うなら、……行っちゃえばいいんだ。その人のところに。
[僕はアマネにーさんに勝手なことを言ってしまったと気付けない。 くるりと後ろを向いて、駆け込むのはいつも寝ているベッドのある部屋*]
(345) 2014/02/09(Sun) 15時半頃
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/* ごめんね、ごめんね、穏便に解決しようかと思ったけどなんか煮詰まって駄目だった
(-171) 2014/02/09(Sun) 15時半頃
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―――やっ、 はなしてぇ、
[マユミねーさんの手が僕から離れて金髪のあいつが目の前に姿を現す。>>*166 ――マユミねーさんを離して!]
…………、 ぁ
[僕は今度こそ悪夢のような光景を最初から見つめることになる。 ただの人間がバケモノに代わってしまう――]
(*209) 2014/02/09(Sun) 16時半頃
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[僕の言葉は聞いてもらえなかったんだね。
じゃあ、アヤのことはいじめないでって何度も、何度も言ったのも全部、ムダだった? こいつらには最初から聞く気なんてなくって、アヤは今頃もう――
「なら、死んだ方がいい」 そう言われていれば僕はその通りにできたのかな。きっと無理だ。 アヤは助かったって信じたくて。きゅうけつきが怖いのとおんなじくらいにアンゴにーさんとその仲間を信じていて。 ごめんねにーさん、必ず戻るって言ったのにこんなところに来ちゃって。>>273 今頃アヤも他のみんなも助けてくれてるよね……?]
(*210) 2014/02/09(Sun) 16時半頃
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たす、ける……?
[そいつの笑みを見てると寒気がする。僕がきゅうけつきになるのを選んだ後も変わらずに。>>*190 なのにその一言が僕の心をとらえて離さない]
……。
[金髪は僕から離れて黒髪が近付いてくる。>>*198 迫りくる牙と痛みに、僕は声を殺して耐えた。たった一つの願いでもって。
―――待ってて。今度は、僕がみんなを助けてあげる*]
(*211) 2014/02/09(Sun) 16時半頃
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/* にやにや。
にやにやにやにや いいなこのリッキィのモチベーション
(-173) 2014/02/09(Sun) 16時半頃
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― それから ―
[金髪と黒髪によって僕らは新しい世界に迎え入れられたけど、 新しい世界の全てが僕らを歓迎したわけじゃなかった。
なんでこの人たちは怖い目で僕を見てくるの?]
……っ
[彼らは街の子達のように僕をからかう真似はしない。そっちの方がわかりやすいのに。
でも、彼らの中には僕が訊いたら答えてくれた人もいた。 僕らは“始祖様のお気に入り”だって。“選ばれた”んだって]
そんなの、どうでもいいじゃん……。
[僕はそう言った途端余計怖い顔で睨まれた。だから部屋に逃げ帰って泣いた]
(*228) 2014/02/09(Sun) 19時頃
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[僕はただひとつのことを僕自身に化していた。
――決して誰かに助けを求めてはならない。
肌触りのいいベッドの中で泣くことはあっても、ここにいない誰かに助けてって言うのだけは我慢した。 ここに連れられてきゅうけつきになったにーさんやねーさんにも弱さは見せられなくって、 そういうのをずっと抱えたまま、僕は時を刻んでいった]
(*229) 2014/02/09(Sun) 19時頃
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/* にやにや。
にやにやにやにや >>392
[どうせログ書きで煮詰まる前に全力でにやにやしておこうという計画]
(-181) 2014/02/09(Sun) 19時頃
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/* マドカそれはきっと僕の幻影だー >>396
ゆめならー さめないでー
(-182) 2014/02/09(Sun) 19時半頃
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[最初に僕が手にかけたのは小さな子供だった。
僕は喉が渇いていたから、ぶつかっちゃった子にほんのちょっぴり血を分けてもらおうととした。はいどうぞってされるはずなかったのにね。
僕は背を向けて逃げた子を追いかけて――そこから先は覚えていない]
ごめん、ごめんね
[僕は“食事”を終えた後その子の亡骸に向かって何かを謝り続けた。
それから僕は背後から一瞬で音もなく忍び寄るやり方にこだわりだした。 せめて痛いって思うことのないように、断末魔の悲鳴をあげることのないように……]
(*233) 2014/02/09(Sun) 20時半頃
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[新しい世界は鳥かごの中みたいだ。エサは自分で取ってるけどそれだって籠の外から運ばれてきたんだし。
僕は彼らを本気でエサだなんて思ってない。絶対に。 だけど僕自身がどうしようもなく怖くなる時はあるんだ。
床に広がった血だまりに映る僕の顔が、笑みを浮かべているように見える時*]
(*234) 2014/02/09(Sun) 20時半頃
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― むかしのはなし:背中越しの声 ―
[待てと言われて待つ人がいるかー! >>390 僕は部屋に駆け込むとベッドにうつぶせになって悔し紛れに枕を叩く。ノックの音がするまで何度かそうしてた]
……。いいよ。
[別に泣いちゃってひどい顔になってるわけでもないし。>>391 だけど気まずくて、アマネにーさんに返事をするためだけにあげていた顔を、 ドアの開く音が聞こえた途端にまた枕に押しつけて。
そのままアマネにーさんの話を聞く。 背中の上から声が降ってくるみたい。 僕はちゃんと聞いていたから話の合間にうなずくことができた。 今すぐじゃなくていいって言ってくれたから、僕は落ち着けたんだよ]
(419) 2014/02/09(Sun) 21時半頃
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それ、と…?
[声の向きが変わった。出て行くのかな]
…、……!? あ、アマネにーさんっ、
[僕は背中を向けてたアマネにーさんを呼び止める。>>292 我ながらいつ飛び起きたんだろうって思う。とにかくアマネにーさんをちゃんと見て]
ぼ、僕みたいな物好きで、いいならいつでも…、いる、よ。
[変なことじゃなくて特別なことって言われたみたいで、嬉しかったんだ]
(420) 2014/02/09(Sun) 21時半頃
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[陽が沈みまた昇り、落ち着いた頃に僕はまたアマネにーさんのところに来た。
アマネにーさんだけが痛いのは嫌。 にーさんは自分で思ってるほどここで嫌われてないと思う。 だからあんまり無理しないで。
つっかえつっかえ主張したのはそんなこと。二つ目はアヤとマドカを見て思ったことだから現実と違うかもしれない。 僕が部屋に駆け込んじゃった理由はその中にはなかったんだけど、 責める気のなかった僕は何も言わなかったんだ**]
(421) 2014/02/09(Sun) 21時半頃
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……うん。遊びに行く。 眠れない時、でもいい?
[きゅうけつきになってから、たくさん眠らなくてもよくなっていた。>>*241 本を読んでいる途中にあくびが出ることもなくなったし]
ねぇ、…手、握ってもいい?
[明にーさんは伸ばせば振れる距離にいるのに、僕はいちいち訊かなきゃ手も握れなくなってる。 きゅうけつきになってばかりの頃はずっとそうだった。
僕の笑う数は、確実に増えていると思う。 ふとした時に部屋で鏡を見つめると、赤い目をした僕はいつも意味ありげに笑っているんだ。 それが怖くてすぐに表情を消す。
“家族”と一緒にいる時、僕はふつーに笑えてるのかな]
(*260) 2014/02/09(Sun) 23時頃
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/* その発想はなかtt >>436 そうだね帰る家、大事
わーい希望って言ってもらっちゃったー >>437
(-207) 2014/02/09(Sun) 23時頃
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/* 人間達の知恵なめんなって言いたいなー(人外好きだが魂は人間寄りなナカノヒト)
(-208) 2014/02/09(Sun) 23時頃
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― 初陣の前 ―
…外、ですか。
[外の光を浴びなくなってもうどのくらいになるのかな。……五年?>>*263 日にちを数えるのはとっくにやめていた。
僕はにーさんやねーさん達より小さいままで、相変わらず長袖の服しか着なくて、 もう意味ありげな笑い顔が顔中に貼りついちゃったに違いないんだけど、 鏡を見なくなってやっぱり長いから実際のところはわかんない。
でも今は表情を消して頭を垂れている。 だってここは“始祖様”や“お姉様”の前]
(*270) 2014/02/09(Sun) 23時半頃
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/* なんか武器被りは不可避だなー やっぱこう見た目と名前と使い方で差異をば
(-212) 2014/02/09(Sun) 23時半頃
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[顔を上げる。“始祖様”の合図は済んだ。
左の腰に下げた東洋と西洋の剣が触れ合ってかちゃりと鳴る]
…呼んだ?
[真弓ねーさんだ。先に歩き出したかと思ってたけど。>>*282
何も言わないで隣に立つ。どんな顔したかな。
僕はふと昔のことを思い出す。部屋に入る前に慌てて踏みそうになった折り紙のうさぎ。 僕、まだあれを取ってあるんだよ]
……行こう。
[笑う赤の眼を隠すように、男の子っぽい帽子を深くかぶった*]
(*288) 2014/02/10(Mon) 00時頃
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