151 雪に沈む村
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『お嬢様は夢を見ていました。 有る時は遠い過去の夢を、有る時は未来の夢――…それが現実になれば人は”正夢”と呼ぶのでしょう。或いは叶わなかった願いは”逆夢”と呼ばれるのでしょう。 時には、お嬢様では無い誰かの夢も見ました……。
眠りへ誘うと言われている、羊の獣人だからでしょうか――…お嬢様は永い眠りのなかで、夢の中を彷徨い歩いていました。 これもまた、そんな夢のなかの、ひとつ。』
(+0) 2013/11/24(Sun) 04時頃
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-10年前-
『またこの季節がやってきました。 いつもは穏やかな秋の陽光も暗雲に包まれ。 光は地上まで届かなくなり、雨は雪へと変わります。 煉瓦の道は、薄らと雪化粧に白く染められていました。
その上を、奥様はベビーカーを押して歩いていました。 車輪の跡を雪化粧の上につけて、ガラガラと。 時折、咳き込んで道端に蹲れば、爺は背中を擦って奥様の体調が戻られるまで声を掛け続けました。
……変わりましょうか? ベビーカーの引手を変わる事を申し出ましたけれども。 奥様は頑として聞き入れませんでした。 大丈夫よ、そう言う奥様の声は凄く小さかったけれど……お元気だった頃のように、ツンとした凛々しい口調でした。』
(+1) 2013/11/24(Sun) 04時頃
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『そして、教会に来ました。 >>2:91 前回の冬の事を思い出しているのでしょうか。 すっかり薄くなってしまった羊毛を、細かく動かして。 奥様は自らの腕で、教会の豪奢な扉を開けました。』
――……チャールズ。
『きっと、”次回の”冬の挨拶は出来ない事を感じ取っていたのでしょうか。 細く、それでいて少し切迫した様子で彼の名を呼びました。 けれども、あまりにも小さかった声は、反響しやすい此処ですら、それほど響きませんでした。』
(+2) 2013/11/24(Sun) 04時頃
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-4年前-
……そう?
[>>3:99 すんすん、とお嬢様は小生意気そうな少年の傍に近づくと軽く匂いを嗅ぐ。落ち葉と土の匂いがした。 ぱしっと、軽く金髪の少年の髪をはたいて土と一緒に枝葉を落としてやる。 一緒に小さな蜘蛛まで落ちてきたので、『ぎぇっ』とお嬢様は小さく悲鳴をあげた。
そして二人の子供を改めて見やる。自分とそう大して変わらない年齢なのだろう。同じ位の背丈、変声期前の幼い声。]
なんだか仲良さそうねっ。 ――……一般市民の子供同士、せいぜい仲良くじゃれ合っていれば良いのよっ。
『そう言うお嬢様の声は、いつにも増して尖っているように聞こえました。 爺は苦笑して、 ……そうそう。夕飯の支度がまだでした。いそいそ。 そんな大きな独り言を呟いて、屋敷へと戻っていったのでした。』
(+3) 2013/11/24(Sun) 04時半頃
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ふん……、仕方ないわね。 メーが貴方達のお相手をしてあげるわ。感謝しなさいッ!
『そう言ってお嬢様は、手元の小枝を拾ってぶんぶんと戦闘態勢に入りました。さて、ここからどんなお遊びをしたのでしょうか。 チャンバラで彼等と叩き合いをしたかもしれませんし、鬼ごっこの鬼になれば小さな蹄を駆使して庭を駆けていったでしょうし。
いずれにせよ、男の子だからと言って手加減する事もなく……いえ、むしろ男の子だからこそ、全力でお嬢様は立ち向かっていったでしょう。日が暮れて爺の怒鳴り声が響くまで、子供達の戦いは続いたのでした。**』
(+4) 2013/11/24(Sun) 04時半頃
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-春-
『お嬢様は雪解けの季節を歩いていました。 それは現実の事かもしれませんし。夢かもしれませんし。 夢か現か、定かになるのはもう少し先の話です。』
『お嬢様は時計塔の傍に来ていました。 溶けかけの泥まみれの雪を踏みつぶすと、その高い尖塔の先の緑色の屋根を眩しそうに見上げました。 春の太陽が穏やかに、地上を温めていました。 小さな土筆が、溶けかけの雪の合間を割って顔を覗かせていました。
今日はお嬢様一人でしたが、きちんと爺とお館様にご挨拶をしてから出かけておりました。 お館様は、あのとんでもない脱走劇を後で聞かされて、酷く夢見の悪そうな顔をされました。 けれども、お嬢様に大きなげんこつを一つ作ったあと、黙って抱き締めただけで、特に小言を言う事はありませんでした。お館様としても、少し思うところがあったのかもしれません。』
(+5) 2013/11/24(Sun) 12時半頃
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――…サイラスは来るかしら。
『柔らかな水色の空を眺めながら、お嬢様は一つ呟きました。 >>2:155 今日はきちんとズロースを履いてきておりました。準備万端です。すん、と鼻をひくつかせると、菜の花のツーンとした花粉の匂いがしてムズムズしました。 また少しだけ成長したお嬢様を見て、サイラスはどんな表情をするのでしょうか?なんて期待をしながら。』
(+6) 2013/11/24(Sun) 12時半頃
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-春-
『お嬢様は、再び雪解けの季節を歩いていました。 それは現実の事かもしれませんし。夢かもしれませんし。 夢か現か、定かになるのはもう少し先の話です。 安らかに眠るお嬢様の口から、僅かに涎が零れておりました。』
――…それで、このお店のキノコのスープはまるでカプチーノのようにふわふわと美味しかったのですわ。 今は……そうね、春ですから茸よりかは…薺や芹の方が美味しいかもしれませんね。
『お嬢様は再びピエールの店に訪れていました。 けれども、今度はお嬢様一人ではありません。 >>1:6 一年前の約束通り、お館様と爺を連れて。 会わなかったこの一年の間に、料理人はまだ一段と腕を磨いたでしょうか。 あの時の、スープの味やドーナツの味を思い出せば、お嬢様のお腹はまた寂しそうな声をあげるのでした。 冬眠から目が覚めたばかりで、お腹ぺこぺこです。 お嬢様の首には、水筒がぶら下げられておりました。 1年間も借りっぱなしでした。 あの淡いピンク色の肌をした料理人の店は、本日は開いているのでしょうか。』
(+7) 2013/11/24(Sun) 14時頃
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……良かった、いらっしゃったのね。 爺、……ちょっと。
『>>+8 優雅に笑うと、奥様は爺に軽くそう合図を送りました。 言われるまでもなく、爺は一礼をして教会を出て、その入り口に静かに立ちました。 奥様は、軽く咳き込みつつも、ベビーカーを押して神父の前に立ちました。』
……お久しぶりですね、チャールズ。 冬の祈りに来ましたよ。良いかしら?
[10年前と変わらない笑顔に負けないように、此方も溌剌とした笑顔を向けたかったけれども。痩せこけた頬は、どうにも隠せませんでした。 どんな風に映っているのだろうか。……今の自分は、醜くて。 咳き込むのを誤魔化すかのように、ハンカチを取りだして、口元に当てました。]
(+9) 2013/11/24(Sun) 21時頃
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………ふにゃぁ?………zzzz
[>>17 何処からか聞き覚えのある単語を聞けば。 むにむに、と耳が動くのでした。]
(+10) 2013/11/24(Sun) 22時半頃
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ふふ……私に似て可愛いでしょう? もう3歳なのに…まだベビーカー離れしないのよ……。
[>>+3 そう言ってツンツンと子供の頬をつつくと、『メー』と子羊の鳴き声が聞こえる。もこもこし過ぎて本当に、ぬいぐるみのようだ。 娘を眺めていると、穏やかな声とともに、指が近づく。 雪が払われて、教会の床の上に、はらり。すぐに溶けて水になっていく。 見上げれば、心配そうな彼の顔が。自分はそんなにも酷い顔をしているのか。 無理矢理にでも笑顔を作る。]
――…ありがとう。 相変わらず、優しいのね。 ……ダージリン、下さる?
[そう言って、椅子に断りもなく座る。 ふ、と彼に気付かれないように小さく吐息をついた。 みっともないところは見せたくなかった。]
(+12) 2013/11/25(Mon) 00時半頃
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……ありがとう、頂くわ。
[>>+13 骨ばった手で受け取ると、紅茶を啜る。芳醇な香りが喉元を通って、胃へ落ちる。 急に飲み物を口に含んだので、少しむせてしまいそうになるが、ぐっと堪えて飲み込む。 ……温かい。…ダージリンも。チャールズも。 ずっと、ずっと、変わらぬまま。]
――……私が村を出た時の事、覚えているかしら?
[乾いた唇で呟く。まだ18歳の頃だ。 『トップレディになってやるわ!そして華々しく帰ってきてみせます。あまりもの美しさに、ビックリしないで下さいね!!』 そう言って、自慢の美貌だけを頼りに上京したのだ。 ……思えばあの頃が一番美しかったし、楽しかった。
確かに名誉も裕福な暮らしも手にして、可愛い子供も授かって。……夢は十二分に叶えられた。 けれども、一番欲しかったものは手に入らなかった。自ら逃げてしまったのだ。]
……惨めなものね。
[自虐的に微笑んだ。昔の彼女では決して見せないような、歪んだ笑顔。]
(+14) 2013/11/25(Mon) 03時頃
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ふふ。そうだったかしら?
[とぼけた口調だけれども。その薄い唇は嘘を付く事はなく。口角の片端を上げて。過去の栄光を懐かしむ。
『……どうして?』
>>+15 村を出た時と同じように尋ねられる声と問い。 瑠璃色の瞳でちらりと、隣の男を見やる。ロマンスグレーの髪、全てを許してくれそうな瞳。 変わらぬ容姿に思わず、前回の冬の思い出を重ねてしまう。 初めて、彼の手を握ったあの冬。]
――……私は、貴方を…、
[………。 一度言いかけた言葉は、ダージリンと一緒に喉の奥へと流し込んだ。 遅過ぎたのだ。]
………。 貴方は、何故この道を? ……何故、人でありながら悠久の時を歩む事を選んだの?
(+18) 2013/11/25(Mon) 20時頃
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………、そう。
[>>+20 もはやお伽噺の国のように、埃被った歴史を語られれば。 じっと、冷えたダージリンを見つめる。 透き通った褐色の湖が、自分を映している。 こんなにも皺だらけだっただろうか。 彼は、皺を増やす事もなく、同じ姿をし続けて。 ずっと。ずっと。その国を。記憶する為に生きているのだろうか。 もはや――…歴史上からも消えかけているその国を。]
(+23) 2013/11/25(Mon) 23時半頃
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……チャールズ。
[発した声は、褐色の湖を小さく動かした。 許されるならば、隣の人の手を握りたかった。 けれども、……枯れ木のような手では。 なので、代わりに。呼びかける。]
私……死にたくないわ。
[愛おしむように見つめられる視線。 あと少し若くて美しければ、この胸が高鳴っただろうか。 けれども、今は……恥ずかしかった。 痩せ衰えた頬、枝毛だらけの羊毛、骨ばった鎖骨…… 再び咳き込む…フリをして口元を隠した。]
(+24) 2013/11/25(Mon) 23時半頃
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