17 吸血鬼の城
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記者 イアンは、メモを貼った。
2010/06/22(Tue) 23時頃
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/* 常識通じないとか城主強すぎるとか表で言ってますが、中の人はただただラ神様の最強っぷりに平伏するのみでございます。ラ神様には誰も勝てないんや!(赤眼発症)
(-5) 2010/06/22(Tue) 23時頃
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これから……? そう、だな。これから――
[言い淀むが、既にその先は決まっていた。 自分には、吸血鬼を殺す事は出来ない。そう思わされてしまった]
伝説を、暴くよ。 ……と言うか。この城で俺が見た事を、全部書き記したい。 この城が、俺達の住んでいた街や世界と同じ大地の上に建っているのなら、俺は還らずとも、いつか……いつか城が打ち捨てられた時に、誰かが見つけてくれるかもしれないだろ。 俺達は『消えた』のではなく、吸血鬼の手にかかって『死んだ』って、事実をさ。
[すまない、と付け加えて小さく笑う。 そして、問い返した]
お前こそ、これからどうするつもりだよ。
(10) 2010/06/22(Tue) 23時半頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2010/06/22(Tue) 23時半頃
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>>20
お前だけでも……って、お前な――
[気がついたら頭に拳骨の感触があった。 思わず破顔するが、その言葉に対して頷く事は出来なかった。 生き残る?どうやって? それに、自分一人生き残った所で――]
秘密って言われると、ものすごく心配になるんだが。
[協力を申し出る友人。素直に、有難いと思った。だが――その思いが無残に打ち砕かれるかもしれないと、どうしても考えてしまう。 曖昧に頷いて視線を移すと、その先に二つの人影があった]
ベネット、メアリーさん。
[走ってくるベネットに、怪訝な表情を]
(25) 2010/06/23(Wed) 00時頃
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バイルシュミット?
[首を傾げて傍らの男を見やる。 ――それ以上問いかける事はしなかった。別の意味で頭が痛くなりそうだった]
>>30 あ……すみません。どうもなんというか……癖みたいなもので。
[彼女の笑いに、胸をなでおろす。 無事で、との言葉には、そうですねと頷いて]
あなたこそ、無事でよかった。 サイモンさんの事は、本当に申し訳ありませんでした。何かあったら力になりますとと言っておいて、こんな……
(39) 2010/06/23(Wed) 00時頃
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記者 イアンは、良家の娘 グロリアの問いかけに、少し驚きつつ頷き。
2010/06/23(Wed) 00時頃
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また、誰か? ……、…………そうか。
[段々、感じる衝撃が弱まっている気がする。 それもそうだ。立て続けに人の死体を三つ見たのだから]
あんまり嗅ぐもんじゃないな。確かに酷い匂いだ。
[悲痛な表情を浮かべる彼。 小さく笑い、声をかける。そして――行かなければ、と思った]
近く、だな。
[自分が歩いてきた方角の先だろう。 思ったよりもしっかりした足取りで、その場を離れようと]
(54) 2010/06/23(Wed) 00時半頃
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>>46 手で分かるんですか?凄いな! ……こんな場所でなければ、詳しく色々とお話を聞きたい所ですけれど……
ええ。記者をやってます。 街の新聞社で……余計なヤマに首を突っ込んで、こんな事になっちゃいましたけどね。
[苦笑しながら、軽く肩を竦めて女の笑みに答えた]
(57) 2010/06/23(Wed) 00時半頃
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サイモンさんの、望んだ事…… 望んだ死なら、まだ――良かったのでしょうか。
[安易に言ってはならない言葉だ。 死は、死だ。死んだ先には――少なくともこの世においては、何も無くなってしまう。 だけれど、それしか言えなくなってしまって]
……ありがとうございます、メアリー。
[一度頭を下げる。 どうしようもないのは相変わらずだが――それでも、どこか少しだけ救わていたいと思った]
それじゃ、失礼します。
[その場に居る面々に軽く声をかけて、凄惨な殺人の現場へ]
(66) 2010/06/23(Wed) 00時半頃
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記者 イアンは、本屋 ベネットには、曖昧ながらも頷いた。
2010/06/23(Wed) 00時半頃
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―部屋前―
[血の匂いは、確かにはっきりしていた。 はっきりしているな――としか思えなくなっている。感覚の麻痺。街に居た頃、殺人事件の取材は、実は苦手だったのだ。どうしても血の匂いに慣れなかったから。
戸口の傍らに立って、そっと中を覗く。 傍らの手帳を取り出し、部屋の中の様子を写し始めた。
さらさら、音が鳴る。
城主が居る事も、薔薇の従者が居る事も、少女が居る事も――今は、彼等は全部、記録の『対象』でしかない。
感傷を抱くのは、あとでいい]
(73) 2010/06/23(Wed) 00時半頃
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記者 イアンは、執事見習い ロビンの語る言葉に、もっと部屋の中を見ようと戸口から身を乗り出す。
2010/06/23(Wed) 01時頃
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ええ、お邪魔してます。
[取材への対応を――黒薔薇の従者には、いいですよと口元に笑みをよぎらせて答える。少女の身体から紋様じみたものが浮かび上がったのを、はっきりと目にした]
そちらもお忙しいでしょう。 俺はただ、俺の見た事を記録しているだけですから。どうぞお気になさらず。
[従者の腕に、黒い薔薇の刺青を見る。 ――薔薇の刺青? 話は聞いた事がある――かもしれない。だが、青年にとって彼はあくまでも一人の従者だった。僅かに首を傾げるにとどめ、ただその状況を見守り続けている]
(90) 2010/06/23(Wed) 01時頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2010/06/23(Wed) 01時頃
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>>92 居ないものとして扱ってくれれば結構ですよ? それとも、第三者に何かを勝手に記されるのはご不快でしょうか? どうせ何を書いた所で、俺はこの城から出られない。どうせ誰にも伝えられない――そうでしょう。ならば何か、お気になさる事でも?
それに、城主様は霧になってどこへでも行く事が出来るようだ。 ご不快なら、立ち去って下さればいい。ただ俺はその事実を記すだけです。『その時、城主は私の目の前から霧になって消え去ったのだ』と。
[当り前の事を確認するように。 城主と従者には、そう言葉を返す。手元のペンの動きは、一度止めていた]
>>94 そのままの事実を、そのままに記録し、そのままに残す。 俺のする事は、それだけですよ。従者さん。
信じられるとか、受け入れられるかとか、そういう事は――考えていません。ここから出られないんだったら、外の人間に受け入れられるも何もないですしね。
(98) 2010/06/23(Wed) 01時半頃
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あ、ええ。構いません。 俺が辿りついた時には、もう惨劇は終わっていたんです。俺が書くのは、俺の見た事です。全てを知ろうなんて事は思いません。
[城主の問いかけ>>104には頷いて。 彼の笑い声は、こちらまで届くだろうか。とにかく、肩を竦めた]
俺も、あなた方『吸血鬼』を理解することはできませんし――したいとも思いませんが。 そういう種族なのだろうなとは、思うようには、しました。
(111) 2010/06/23(Wed) 01時半頃
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>>105 届かなくとも、残ればいいんです。
[ドナルドに、もう一度心の中で謝罪して告げた。 自分が生き残れるとは――到底思えなかったから]
はい。 まあ、人間の常識における『失礼』の範疇には触れないようにしますよ。俺は人間ですので、吸血鬼の流儀に関しては全くの無知ですからね。
(113) 2010/06/23(Wed) 01時半頃
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>>119
ああ、あなたは吸血鬼ではなかったのですね?
[これまた確認を取るために聞き返した。 『黒薔薇の従者は人間である』。手帳にそう走り書きし、その下に二重線を引いた。 ――人間か、そうか]
……俺と、同じ人間。 分かりました。覚えておきますよ。
[そしてまた、静かに従者の動向を見守るだろう。 感傷は、いらない]
(127) 2010/06/23(Wed) 02時頃
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>>121 生きる術って。 どうせ近いうちに死ぬ人間に、何をおっしゃるんです。
[視線を受け止める。 魅入られていたとしてもかまわない。後で思い返した時に、そうであったと記録するだけなのだから。
――だが、続いた城主の言葉には流石に心が揺れた]
…… …………、そう、ですか。
[感傷は要らない。自分にできる事は、ただ記す事だけなのだから]
ええ――そうですね。城主様の言葉として、記しておきます。
[言い聞かせなければ駄目だ。ペンを折りそうになる。 指先が細かく震え出すのを感じ、浅く息を吐いた]
(130) 2010/06/23(Wed) 02時頃
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記者 イアンは、靴磨き トニーには、心配そうな視線を時折投げかけ。
2010/06/23(Wed) 02時頃
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>>133
あなたの過去に、興味が無いと言えば嘘になります。――あなたが語って下されば、記そうとは、思いますけど。 ですけど、俺は、俺の見た事聞いた事を残したい。与えられた事実を残したいんです。自分から得るのではなく、与えられたものを、ただ――
[肩を竦め、音を立てて手帳を閉じた]
まあ、こんな記者もいるんだと思って下されば。 所詮、俺だけの記録ですし。ね。
(137) 2010/06/23(Wed) 02時半頃
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>>139 ……知人が全員死んだ後に、一人生き残るのはどうなんでしょうね。 ともあれ、俺の命は城主様次第ですから。生を与えられるのなら、それはその時でしょう。
[逃げられないのならば同じ事だ。 心の中で、そう付けたす]
俺としては、堕ちているつもりだったんですけど。 何かを与えて下さるなら、何度でもその手を取りますよ。取った先に見えたものを記すために。
[堕ちてこい。 その言葉に、唇の両端が自然とつり上がった。 城主の瞳をこちらから見つめ、記者は血の匂い溢れる部屋の戸口に立っている**]
(144) 2010/06/23(Wed) 02時半頃
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記者 イアンは、執事見習い ロビンの黒く染まった皮膚に、一瞬だけ厳しい眼差しを注いだ。**
2010/06/23(Wed) 02時半頃
記者 イアンは、メモを貼った。
2010/06/23(Wed) 02時半頃
記者 イアンは、メモを貼った。
2010/06/23(Wed) 19時半頃
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―自室―
[城主に引かれるがまま連れて行かれたのは自身の部屋であった。 名簿を仕舞いこんだ文机をちらと見る。どうせ所在などばれているだろうに]
人の身で居させていただけるなら、有難い――
[そんなものだ、と思ってしまえば、案外力なんてあっさりと抜けてしまうものだ。 どんな恐怖が与えられようと、 どんな悦楽が与えられようと、 それが極限にまで死に近いものだったとしても、
ただ、受け入れるだけ。
己の命の所有権すら、既に青年のものではないのだから]
(240) 2010/06/23(Wed) 20時頃
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[悦楽が終わる。 どっと力が抜ける心地がして――実際抜けていた。意識まで溶けだしてしまうかと思ったが、物足りなさも相まってか、それはただの錯覚だったらしい]
永い間生きていらっしゃると聞きましたから。 すっかり、そんな――執着心なんてものとは、無縁のお方だと思っていましたよ。
[酩酊から抜け切れてはいないものの。 そんな風に言葉を紡いで、笑う。――嗚呼、笑えるとは]
懐かせるのではなく、懐くのですか?あなたが……俺に?
[胸元のボタンを留めながら、ゆっくりと首を傾げた]
(247) 2010/06/23(Wed) 21時頃
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羨ましい。 人は手に入れられないから、執着すると言うのに。
[僅かな嫌悪が、声には含まれていたかもしれない。 手を押さえられて、人ならざる者の身体がまた、触れる]
別に――どうでしょう。 懐かれる分には……だって、人が吸血鬼を懐かせるって、結構凄い芸当じゃないですか?
[冗談じみた声音を喉の奥から絞り出した]
(257) 2010/06/23(Wed) 21時半頃
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記者 イアンは、小悪党 ドナルドは今頃何をしているだろうと唐突に思った。
2010/06/23(Wed) 21時半頃
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手に入らないものなどないのに、あなたは孤独を語るんですね。
[笑い声。 髪の揺れる音。 耳元に落とされた言葉に、その双眸を見開いた]
残念ですが。 俺には、あなたを愛する事が出来ない。
[ふざけるな。 以前の自身なら、一喝していたに違いない。何が愛だ。奪ったのはお前だ。かつての己の友を消し去り、今の己の友を恐怖に陥れているのは、他ならぬお前じゃないか。 身の内に生まれた憎悪は――しかし、僅かな嘲笑として吐きだされるに留まった]
(266) 2010/06/23(Wed) 21時半頃
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愛――
[笑いと共に返された問い。 説く、なんて。 息を詰めて、城主の目を見返した]
執着では、あるのでしょうけれど。 ただ、その執着は……時に何かを失ってでも得たいという、執着だと思います。 その何かが――時に、『自分』であることも、ある、と。
得られるものを全て得てきたあなたには、理解できないものかもしれませんが。
[笑みの形に唇を形作ったまま、城主の銀糸をぼんやりと眺める]
(281) 2010/06/23(Wed) 22時頃
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ま、得ようと思って得られるものではないと思いますけどね。 ああいうのは、文字通り『与えられる』ものですから。
[自分だって、得られたのかどうか分からない。 だが、自分が死んでも――知人達は、逃げて欲しいと心のどこかで願っている。
自身も立ち上がって、窓辺へと身を寄せた]
得られるものが無いのは、やはりお悔しい?
(290) 2010/06/23(Wed) 22時半頃
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ええ。 与えさせるって事は、即ち『得る』って事ですからね。 ま、こんなの俺の持論に過ぎないですから。
[ドナルドが、ベネットが。それをどう語るかは分からない。 愛なんて――この世で最も曖昧で、どうしようもないものの一つではないだろうか。 ふとそんな思いが、胸をよぎり笑った]
あれ?要らないんですか? ……欲しいと思って、手に入るものでもないですしね。
[案外ご賢明な判断かもしれませんね、と肩を竦めた。 少しだけ、痛快な気分だった――ひょっとしたら、少し勝ち誇ったような声になってしまったかもしれない]
(299) 2010/06/23(Wed) 22時半頃
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自身が変わることで、得られるものもあるらしいですよ。
[付きつけられた指に、たじろく事はない。 要らぬと、苦い声音。 同情はしない。するものか。
く、と一度喉を鳴らした。絶対的な強者だと思っていたのに――]
俺は恐怖しています。 俺は、絶望しています。
多分、恐怖していない人間なんて、この城には居ない。
では、それでいいじゃないですか。満足して、血でも何でも啜ってしまえばいいのに。
[ほら、と自身の首筋を指差す。唇は吊り上げたままで]
(313) 2010/06/23(Wed) 23時頃
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