人狼議事


153 unblest blood

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【人】 薬屋 サイラス

―過去―

 父さん、母さんは死んだんだよ。

 崖から足を滑らせて、
 頭はぐちゃ……顔はもう、母さんとはわからなかったけど。


[本当は、殺すつもりだった。
初めての衝動は、母に向いたのだ。

胃液がせり上がってくるように胸が熱くなり、
少年だった男は半ば自我を失いながら、
母を追って森の中を駆け抜けていた。

気狂いしたような笑い声をあげるでもなく、
暴言を吐くでもなく。

まるで追いかけっこを愉しむように、頬を上気させながら、
微笑みを湛えて……。]

(50) 2013/12/07(Sat) 03時頃

【人】 薬屋 サイラス



 (母さんは父さんに知られないまま、
      人間として死にたかったんだろう?
   
        ――本当はもう死んでいた癖に。)

 (なんて、狡い。
     だからいつまでも父さんは、
            母さんの思い出に取り憑かれたまま。)


 (可哀想だから、同じところに送ってあげただけさ。
  
    それに、

           ちょうど、喉が渇いていたから――。)

.

(51) 2013/12/07(Sat) 03時頃

【人】 薬屋 サイラス

[まだ少年の時分に両親を喪い、
男は父の知人の元に住み込み、働きながら手に職を得た。


この渇きを癒す行為が異常なものというのは理解していたから、
その間も夜な夜な徘徊しては、闇に紛れて「人」の血を吸った。


自身が起こした変死事件はすべて、吸血鬼の仕業と噂され、

幸か不幸か、男が青年となるまで吸血鬼と遭遇することはなく、
ダンピールとしての本能が暴れ出すこともなかった。]

(52) 2013/12/07(Sat) 03時頃

【人】 薬屋 サイラス

[彼にとって「人」は渇きを癒す存在であり、

どんなに美しい美女であっても、
その身体に流れる血にしか関心は持てないまま。


身体の加齢が遅く、「人」の時間とは異なる時間を生きる男に、
時計は時の流れを意識させるのに必需品となった。

今も時計を持ち歩いているのは、その頃の名残。]

(53) 2013/12/07(Sat) 03時頃

【人】 薬屋 サイラス

[独り立ちをした後も、
時計の存在に拠って「人」の世界に馴染み、
孤独を紛らわせた。


男としては穏やかな日々を送っていた中――

いつものように森で渇きを癒そうと思っていたところ、
それに出会った。

――女吸血鬼だ。

彼女を一目見て、恋に落ちたのだった。

「人」の首筋に歯を立て、艶やかな表情で吸血する様に、
男の、吸血衝動でも、……狩りの衝動でもない熱が下腹部を襲った。]

(54) 2013/12/07(Sat) 03時頃

【人】 薬屋 サイラス

[ダンピール全てがそういう傾向があるかはわからない。


二十年後のこの島で出会うまで、
同じダンピールに遭遇したことはなかったので。

「オナカマ」がそういった熱を持たないならば、
男の個人的な性癖というヤツなのだろう。


実年齢としては青年だった男は、
吸血鬼の振りをして女吸血鬼に近付いた。

親しい仲となり、恋仲となり、……身体を重ねた。

けれど、狩りの衝動はやがて抑えきれぬものとなり、
男は女吸血鬼へと呪詛をかけた。]

(55) 2013/12/07(Sat) 03時頃

【人】 薬屋 サイラス

[女吸血鬼は灰化し、

  男は微笑み、……そして涙を流した。]

(56) 2013/12/07(Sat) 03時頃

【人】 薬屋 サイラス

[喪失感を憶えても、男は同じ過ちを重ねた。


男の吸血鬼に性的衝動を持つことはなかったが、
興味を惹き、

特別友人として行為を寄せるのもまた、吸血鬼であった。


同じ吸血衝動を持つが、
彼らと違って男は、ゆっくりではあるが加齢する。

知られれば恐れられ距離を置かれ、或いは詰られ……、
遅かれ早かれ、終にはダンピール特有の衝動が首をもたげた。]

(57) 2013/12/07(Sat) 03時半頃

【人】 薬屋 サイラス

[ダンピールの存在は稀少で、

少なくとも男にダンピールの知人はおらず、
「人」からも「吸血鬼」からも隔絶された存在と感じるようになる。


けれど、惹かれてしまうのだ。]


 (屍人の血が、屍人に惹かれちまうのか。)


[いつしか、男はそんな風に考えるようになっていた。
それを憎んではみても、抗えはできないままに。]

(58) 2013/12/07(Sat) 03時半頃

【人】 薬屋 サイラス

[ある女吸血鬼は、子を持ちたがっていた。
けれど、屍人である女と、半屍人である男には子は出来なかった。]


 こどもなんかいらねぇ。不幸になるだけだ。


[思い悩む女に、男は真実を告げた。
その折に、母の最期も語って聞かせたなら、]


 「お母さんは、貴方に親殺しをさせたくなかったのね……。」


[「分かる気がするわ」と、

女は男の目の前で、
二階から飛び降り、鉄柵に心臓を貫かれて絶命した。]

(59) 2013/12/07(Sat) 03時半頃

【赤】 薬屋 サイラス

 あぁ、……そうか。 皆、死にてぇんだろう。

 芳しい香をプンプンさせて、俺を惹き寄せて――、
 長すぎる生を、終わらせたいんだろう?


 (脅える友人に、終焉を。
     愛する人に、 ――解放を。)


[衝動が抑えきれなくなる時はいつも
        ダンピールの血が、そう男を唆す。

思い込み。エゴ。

自身を説得出来たなら、
理性で抗えるものであったなら、


             ――どんなに良かっただろう。]

(*0) 2013/12/07(Sat) 03時半頃

【人】 薬屋 サイラス

―現在/リビング―


 マドカ、俺が……楽にしてやるからな。


[何人もの「人」を失血死させた。
何人もの吸血鬼を灰へと返した。

そんなことの繰り返しの毎日が、
永遠の時間の中、通り過ぎる人々の死を見続けることが

二度目の生が、悦びに満ちているとは思えなかった。]


 そんなのぁ、……生き地獄だろ。それこそ終わらねぇ、永遠の。

.

(60) 2013/12/07(Sat) 03時半頃

【人】 薬屋 サイラス

[床に押し倒し、マドカの上に乗って見下ろした。

その表情は恐怖に歪んだだろうか。
泣いていただろうか。
怒りに震えていただろうか。


最早、マドカの声は、……心は男には届かない。


「嫌だ」「生きたい」「死にたくない」

それらの言葉は、死に対する恐怖。
それすら、男の頭の中では助けを乞う声に変換された。


歪みきった男の正義が、吸血鬼を灰と返す時が来た。
穏やかな笑みを向けながら、男は強く願う。]

(64) 2013/12/07(Sat) 03時半頃

【人】 薬屋 サイラス

   これで終わりだ。

(65) 2013/12/07(Sat) 03時半頃

【赤】 薬屋 サイラス

         どうか、幸せに……。

(*1) 2013/12/07(Sat) 03時半頃

【人】 薬屋 サイラス

[口を吸った後、何事か唱えた瞬間――。

マドカの顔が、崩れ始めた。


さらさらと灰に戻っていく様を、
     ――旅立ちを、微笑みながら見送る。


そうして全てが返ってしまったなら、
マドカの頬があったであろう場所、

そこに積もった灰に、ポタリと雫が落ち――、

                   灰の色を変えながら染み込んだ。**]

(66) 2013/12/07(Sat) 03時半頃

【赤】 薬屋 サイラス

[マドカへ「店でもやればいい」と言った時、
自身の店に甲斐甲斐しさがあったならと考えた時、

過去の経験から、有り得ないと知っていながらも、


 ――自身の店へと足を運んだ複数組の客を相手に、

      くるくると走り回り、
              接客するマドカの姿を思い浮かべてしまった。



勝手な妄想。

けれどそれを思い浮かべてしまった時、
                    「悪くないな」と。


ひとりよがりな、一晩も経たずに消え去った夢物語。]

(*2) 2013/12/07(Sat) 04時頃

【人】 薬屋 サイラス

[雫が落ちた辺り、
積もった灰が崩れ切らない程度に撫でていると、

もう聞くことのない、あの騒々しい声が聴こえた気がした。]


 ……スコーン、 アレももう食えねぇのな……。


[当たり前のことを呟いた直後、

今まで、距離はあれど微かに感じていた「オナカマ」の気配が、
完全に消えていることに気付いた。]


 もっと、話しときゃよかったな……。


[この世に生まれ落ちて49年。
初めて出会った仲間、であったのに――。]

(67) 2013/12/07(Sat) 04時頃

【赤】 薬屋 サイラス

 誰が、殺したんだろうな。


[ダンピールの最期はどんなものなのだろうか。
「人」や吸血鬼と同じところへ行けるのだろうか。

死んでもなお隔絶されていないことを、ただただ祈る。
何れ男もそこへと行くのだろうし。

死んでまで孤独を感じたくはない。]


 あぁ、お前がいるか。


[ぽつり、零れた声は苦笑を伴った安堵の色。]

(*3) 2013/12/07(Sat) 04時半頃

【独】 薬屋 サイラス

/* きゃー シーシャが飴くれてたありがとう!!もぐもぐもぐ。

(-25) 2013/12/07(Sat) 04時半頃

サイラスは、その場を動けずに、ぼんやりと、灰となったマドカを眺めている。**

2013/12/07(Sat) 04時半頃


薬屋 サイラスは、メモを貼った。

2013/12/07(Sat) 04時半頃


薬屋 サイラスは、メモを貼った。

2013/12/07(Sat) 22時頃


【人】 薬屋 サイラス

―リビング―

[新たに消えた気配二つ。

グロリアの消失よりも、
それは男の胸に重かった。

フィリップとマドカの旅路は、
再び交わることはあるのだろうか。


考えてみるのは、自身の死後のこと。]

(92) 2013/12/07(Sat) 22時半頃

【人】 薬屋 サイラス

[フィリップとマドカのそれが交わるなら、
自身も――

いや、交わらない方がいいだろう。
合わせる顔など、無いのだから。


「救い」と強引な言い訳をつけているだけで、
結局は本能に抗えない化物。

もっと言えば歪んだ振りをし、本能に負ける理由付けをし、
抗えないことに傷付いた振りをし……。

男の本質は、母を追い詰めていた時の化物そのもの。
人格など飾り。


勢いづく化物の狩り衝動は、
まだ同じ邸内にある、複数の獲物の匂いに敏感に捉え続けている。]

(95) 2013/12/07(Sat) 22時半頃

【人】 薬屋 サイラス

[扉が開き、
シーシャが入ってくるのが見えた>>71

惚けて宙に浮いていた意識を引き寄せると、
服の袖でぐい、と顔を拭う。

シーシャにマドカのことを訊ねられたなら、]


 ――殺された。
    マドカは、殺されちまったんだ。


[呪詛を施したのは自身だというのに、
それを「突然の悲劇だ」とでも訴えるかのように。]

(96) 2013/12/07(Sat) 23時頃

【独】 薬屋 サイラス

/* 
吊り…… だれだろう。私ですかね。
あとはジリヤの可能性?

ジリヤの人はなんかこう、
怪しまれるように動いてくれている気がして本当にありがたい。

おばかな赤で申し訳ねぇ><


襲撃はシーシャとクラリッサが理由付けできそうな気がします、ね。

(-53) 2013/12/07(Sat) 23時頃

【独】 薬屋 サイラス

/* シーシャの反応次第で決めよう(

(-54) 2013/12/07(Sat) 23時頃

【人】 薬屋 サイラス


 誰に、 ……そんなの、わからねぇよ。
  ダンピールに、としか……。


[こちらに向く柘榴>>100
気が立っている素振りでそれを半ば睨みながら、
けれど声は低く、途切れ途切れに返した。

シーシャの口から「セオリーでは疑うべきか」と聞けば、]


 そうだな。   ――それが「人」による殺人、であるなら。


[人が人を殺すことが前提のミステリーとは違う。
ダンピールは離れていても、
相手に呪詛を施すことができるのだから。

そう言外に主張した。]

(104) 2013/12/07(Sat) 23時頃

【赤】 薬屋 サイラス

 大根役者――。


[「人」の振り。
吸血鬼の振り。

驚いた振り、傷付いた振り――。


本能のまま狩りに興じる時以外に、
素の男で過ごしたのは、49年間のうちどれだけの時間だっただろう。

本当はどんな男であるのか、
どうありたかったのか。

本能のせいで吸血鬼に惹かれたのか、
狩る為だけに近付いたのか。

全てが偽りではなかったのに、
全てが偽りであったと思う方が、楽で――]

(*4) 2013/12/07(Sat) 23時半頃

【人】 薬屋 サイラス


 疑わしい者……?
 俺とマドカ以外はここにいなかった。俺にはそれしかわからねぇ。

 マドカが狙われた理由だって、とんと見当がつかねぇ。
 グロリアの件に関して誰かと言い合ったりしたなら、別だがよ。


[「疑わしい者」なんて自身以外思いつくものか。

グロリアの部屋で、どのような経緯でフィリップが殺されたのかも、
その経緯の中で、誰かと誰かが疑いあったかも知らないのだから。]


 犯人が現場に戻、る……?
            シーシャ、……まさか、お前が?


[俯いてシーシャの言葉をなぞり>>107、考え込んで。
少し間を開けてから、ガバッと顔を上げた。]

(115) 2013/12/08(Sun) 00時頃

【人】 薬屋 サイラス

[何事か紡いだ後、シーシャははっきりと言った>>109
「お前を疑っている」と。]


 そうか、……俺を、殺すか。


[顕になった刃物。

それを目の当たりにした男の口元は引き上げられ、]


 わかったよ。


[低く、呟いた。]

(118) 2013/12/08(Sun) 00時頃

【人】 薬屋 サイラス

[「面白い発想」と言われれば>>119]


 第一発見者が犯人ってーのと同じさ。
 犯人はそんなバカなこたぁ言わねぇ……、
 誰もが思う。

  そういうこと。


[にやと笑ったのは、「疑っている」とはっきり言われる前のこと。]

(123) 2013/12/08(Sun) 00時頃

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