97 せかいがおわるひに。
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悪いな。
[口を出る言葉が悉く過去形>>32になっていくのは、不可抗力か。俯く気配にシルクハットを深く被りなおした。もうどう足掻いても未来はない、それを心底わかっているからこそ、怯えた時間が長いからこそ――]
気に入ってた、ね。 そうだな、1ヶ月位前なら、俺も同じように言えてたんだろうが。
……嫌いだよ。 でも俺にはあの場所しか、ない。
[嫌悪しても、結局はあの場所に向かってしまう。心から天体を研究し、愛していた頃が懐かしい。そんなに昔の話でもないのに、酷く、遠くになった気がする。]
(57) 2012/07/20(Fri) 12時頃
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[セレストの声>>33は耳に届かず、ただ何かの溜息のように男の傍を流れていった。鉄色はそれを問うことはなく、着替えてくると走り去った彼女をまた背中で見送って。]
……ふん、威勢がいいもんだな。
[やがてセレストが戻る頃>>34には、フェンスから身体を離してプールを眺める姿勢に戻っていた。 乗り越えてくるその機敏さに口元を歪めながら、右手はシルクハットの鍔に触れ]
お前、それでも相当な軽装だぞ。 わかっちゃねえな。
[礼の言葉と共に差し出された己が上着にはまるで興味を示さず、闇色の帽子を脱ぐ。太陽と同じ色の金髪が額の前に零れ、微かに鉄色に影を落とす。]
(58) 2012/07/20(Fri) 12時頃
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言葉の礼なんか要らねえよ、
[手を伸ばし、セレストの後ろのフェンスを掴む。彼女の身体をその間に挟むようにして閉じ込めれば、距離はほぼ零となる。
鉄色は閉じることなく、強引にその唇に己が唇を重ねた。 一瞬の熱、それが戯れからくるものでないことを、彼女は感じることができるだろうか。]
(59) 2012/07/20(Fri) 12時頃
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――礼はこれで。
[それだけ囁くと素早く身を離し、やはり上着は受け取らぬままシルクハットを被りなおした。]
じゃあな、セレスト。 食糧探しは、トモダチとでもやれよ。
[ひらと手を振りながらプールから離れていく。 最低な男だと思われるに違いない、けれど男にとってこの行動が、彼女の地雷への答え。]
(60) 2012/07/20(Fri) 12時頃
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コウコウセイに興味なくても 女には興味あるんだっての。
………ガキか、俺は。
[ポケットから煙草を取り出し火をつける。その慣れた一連の行動もやや覚束なかったことは、男以外知る由もなく**]
(61) 2012/07/20(Fri) 12時頃
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[鉄色は何色にも揺らがない。 まるで初めから、死の色に染められたかのように。
足が高校に向いたのも、無意識に彼女に会うためだったのだろうか。 あんな行動を取ったのも、心のどこかでずっとそうしたいと思っていたからだろうか。
それすらもう、よくわからない。 すべてを飲み込み呟く。]
……ああ、早く。
落ちて来い、俺の上に。
[これ以上醜い情景を双眸に映したくない。 これ以上無用な傷を増やしたくない。]
(*6) 2012/07/20(Fri) 12時頃
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[あの少女も、高校の中に居るのだろうか。 フィルムの中限定の果敢無げな、姫。 彼女の上にもまた等しく、隕石は落ちる。
その前に、会うことは叶うだろうか**]
(*7) 2012/07/20(Fri) 12時頃
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/* 頼む死に場所は天文台にさせてくれ…頼む
(-30) 2012/07/20(Fri) 21時頃
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―― 高校構内・校庭 ――
[男が目指す先は正門では無い。適当に外に出て、また天文台へ戻ろうと考えて居た。 食欲は、いつの間にか消えてしまっている。
カチ、と音が鳴る。香るオイル、炎が散る。]
………………。
[先ほど強引にセレストの唇を奪ったそれに、白い煙草を添える。無用な傷、しかも深いものを遺してしまった。罪悪感と、それでいてしてやったりと思う快感と。
アルバイトに来る高校生、明るい笑顔を振りまき接客するその様子。見るつもりはなくても、向こうから視界に飛び込んでくる――セレストはそういう空気を纏っているように感じていた。彼女の姉は確かに美人で、目を引く容姿ではあった。けれどその空気はセレストのそれとは別物であり、劣ることは何も無いように思う。
けれど愛想の悪い男のこと、セレストはどこかいつも一歩引いて接してくる。だから必要以上に近づかず、だがその空気の端っこに触れる程度にしていたはずなのに。]
……中てられたな。
[終焉の煙薫るこの街に。]
(77) 2012/07/20(Fri) 21時頃
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/* 今日はPLが誕生日なんだ。 だからアイスを食べるぜ。
(-31) 2012/07/20(Fri) 21時半頃
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/* スーさんきた!構わん行こう天文台!
(-32) 2012/07/20(Fri) 21時半頃
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―― → 街外れ・天文台前 ――
[上着を羽織らぬ姿は些か珍しく、時折割れた窓ガラスに映る己が姿に驚くこともあった。首元のネクタイを緩ませながら、結局戻ってくる場所は鉄塔の建つ街外れ。 煙を一つ吐き出し、入り口を見上げて。 その鉄色は大きく開かれる。]
……スー。 珍しい、こんなとこで。
[天文台の前に佇む従兄>>79の姿に、ゆるりと片手を挙げて声をかけた。]
(81) 2012/07/20(Fri) 21時半頃
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ルーカスは、セレストの笑みが刹那脳裏を掠めた。
2012/07/20(Fri) 21時半頃
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ま、ここあんま人気ないわけ。最近は特に。
[従兄>>82は相変わらず真面目に生きている。血の繋がりはあるにも関わらず、まるで正反対。けれどそんな彼が嫌いではなかった。]
アレ見に来たって?……物好きだな。 特に面白くもなんともねえけどよ。
[スティーブンの横を通り過ぎ、重たい扉に手をかける。何時もと同じようにそれを引くが、従兄を向かいいれるためにそれは余分に大きく開かれる。]
どうぞ、お客さん。 楽しくない天体ショー、楽しんでくれよ。
[人気の無い展示ホール、シャッタの閉められた売店。 そして立ち入り禁止のスタンションが立つ螺旋階段が見える。]
ドーム入って直接見るか? スーだからな、特別に入れてやる。
(85) 2012/07/20(Fri) 22時頃
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/* >>83 ですよねー
(-33) 2012/07/20(Fri) 22時頃
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ああ、見ず知らずの奴に殺される……ご尤も。
[こつり、こつりと硬質の床に靴音を響かせ、真っ直ぐに螺旋階段へと向かう。立ち入り禁止のスタンションを退かし、道を作った。]
こっちな。 もう一般には公開してねえの、はっきり隕石見えてるからさ。
[先を行き、螺旋階段の行き止まりの扉の鍵を開ける。 とはいえ既に鍵の機能の8割も役に立っていないそれは、かけたところで強引に開けてしまう事もできる。 研究者が男一人になってから、何度も誰かが立ち入った跡があったものの、望遠鏡が動かされたり傷つけられることもなかったこともあり、特に気にはしていなかった。]
(92) 2012/07/20(Fri) 22時頃
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―― 天文台・ドーム ――
これ、覗けば見れる。 真ん中にでかいのがある、それが隕石。
[指先で指し示し、男は望遠鏡から少し離れた灰皿のある定位置に陣取る。 従兄はあの隕石を、どう見るだろうか。 鉄色は少し、楽しそうに。]
(93) 2012/07/20(Fri) 22時頃
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楽しく無いだろう?
[ドームの小さな宇宙に煙を吐きながら、微かに口の端を上げる。]
綺麗だから、逆に困る。 憎くてしょうがないが、……早く堕ちてほしいとも、思う。
[スティーブンに同意するように頷いて、一歩そちらへと踏み出した。こうして穏やかに話している間にも、あの藍色は確実にこちらへと距離を詰めている。]
スー、なんか薬持ってねえ? よく眠れるようなヤツ。
[あくまでフランクに言葉にするが、その内容は酷く重く]
(106) 2012/07/20(Fri) 22時半頃
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[美しい感情を閉じ込めたまま。 美しい光景を胸に残したまま。 そんな瞬間に死ねるならばどんなにいいだろう。けれど藍色ははきりよく落ちてくるほど出来たモノではない。]
早く、は、や、く
[会いたいと思った人が居る。 まだ話したいと思う人も居る。 なのに、残り火のような世界に残っていたいとも――思えずに。]
(*15) 2012/07/20(Fri) 22時半頃
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だよなぁ、ああ……可笑しい。
[面白くないと真面目に語らうのもまた可笑しいと、低く笑い声を漏らす。あんなにも美しくても、何一つとして希望は生まれ出ない。]
粛清されるってか? 性質悪りいよな、最後まで夢も見させちゃくれねえ。
[鍔に触れながら白く煙る溜息をひとつ。 地球が悪、思ったこともなかったその発想>>108に、軽く肩を竦めながらも同意していた。]
……なんだ、湿気てんな。 薬ででも飲んで楽に死のうと思ったんだがよ。
[けらけらと声を立てて笑うのも随分と久しぶりだった。従兄を鉄色の瞳で真っ直ぐに見つめる。]
な、スー。 やっぱ死ぬのってさ、怖いか?
(113) 2012/07/20(Fri) 23時頃
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[耳を微かに掠めるのは、 罅割れた、電子音。]
(*20) 2012/07/20(Fri) 23時半頃
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あんなデカイ隕石寄越す宇宙人だったら、見てみたいね。 さぞおっかねえんだろうな。
[鉄色を細め、口の端を上げる。 これだけ研究をしていても宇宙人は見つからなかった。結局彼らが存在するかどうかは、男も知らぬところで]
……相変わらず厳しいねぇ。
[共に笑うスティーブン>>121。それが渇いた笑いでないのが、少し不思議だと思う。ふと街中で再開し、立ち話をして、談笑し――その延長線上に立っている。そんな気すらする。]
怖いけど、……何時か来るんだよな。 アンタにも、俺にも。その時がさ。
ありがとな、スー。
[藍色の隕石を見たときから、鉄色は色を変えることをやめた。まるで初めから死の色に浸かっていたかのように染め抜かれ、怯え。 だからこそ従兄もが、同じ気持ちで居ることが、純粋に嬉しかった。この感情を曝け出すことを抑えていたから、尚更に。
――本当に、嬉しかった。]
(129) 2012/07/20(Fri) 23時半頃
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[ふと、耳に届いたのは罅割れた電子音>>116。研究室に置いた携帯電話が音を立てているようだ。]
……悪い、電話だ。
[短くなった煙草を灰皿に投げ捨て、ドームを出ようと扉に手をかける。 けたたましく鳴る音を聞きながら、もう一度従兄に鉄色を向けた。]
――元気で。
[そう一言だけ残し、螺旋階段を下っていった。]
(130) 2012/07/20(Fri) 23時半頃
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―― 天文台・研究室 ――
[螺旋階段を下り、奥の別の扉へと入る。 そここそが男の職場であり、研究に勤しんでいた部屋。 たくさんのディスプレイと、惑星の図、模型、たくさんのものがごちゃごちゃと詰め込まれたその空間が、たまらなく愛おしかった場所。]
…………ん?
[携帯電話のディスプレイに表示された電話番号は知らないナンバー。手にとって、通話ボタンを押した。]
……誰だお前。
[素っ気無い言葉を、向こう側に伝え。]
(131) 2012/07/20(Fri) 23時半頃
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/* 死に切れるか?これ
(-46) 2012/07/20(Fri) 23時半頃
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あ?わかんねえよそれじゃ。 ああでも待て、聞いた声だな……
[突如として聴こえた声>>136は女性のもの。携帯を耳に当てたまま、窓を開ける。 もう既に昼に差し掛かる陽射しは眩しく、それに誘われるように窓枠を乗り越えて外に出た。]
あ、そ。 暇つぶしか?ご苦労なこった。
[やはりどこかで聞いた声だ。ブローリンのときのように、ゆっくりと糸を手繰り寄せる。]
美少女?……美少女ねえ。 俺が知ってる美少女は、演劇かなんかやってたアレしかいねえわ。
[くつくつと笑い声を上げる。]
(144) 2012/07/21(Sat) 00時頃
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あの子もどうしてんだろうなぁ。 ちょっと歩いただけで、未だに瀕死だったりすんのかね。
[電話越しには笑みを含んだ声が届くだろう。]
(*21) 2012/07/21(Sat) 00時頃
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[天文台の裏手、街外れの山並みに沿って流れる川があった。下っていけば十分に涼を取る場所となりうるが、丘になっている天文台からその川までは随分と高定差がある。 その崖ギリギリに立てば、ふと煙が恋しくなり]
……悪い、火つけられねえ、ちょっと待て。
[電話の相手へそう告げて、足元に携帯電話を置き、また谷底からの風で飛ばされそうになるシルクハットを置いた。]
(145) 2012/07/21(Sat) 00時頃
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[ カチ
カチ。 ]
(*22) 2012/07/21(Sat) 00時頃
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[立ち上る紫煙と、オイルの香り。 何時もと変わらぬそれらが己を満たしていく。
もうすぐ世界は滅ぶというのに、何故か男は酷く穏やかな中に居た。 鉄色は相変わらず、怯えの色に染まりきってしまっているけれど。]
……なんでかね。
[会いたい人に、会えたから? 欲しかった言葉を、貰えたから?]
(148) 2012/07/21(Sat) 00時頃
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[ふと、谷底から風が強く吹く。 金髪が乱れ、視界を遮る。]
っあ、――
[掛けから一歩引こうとして、その足元には何も無い。 呆気なく、踏み外す――大地を。]
[また会いたい。 思考はすぐに、消えた。]
(152) 2012/07/21(Sat) 00時頃
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