164 天つ星舞え緋を纏い
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─ 広場 ─
[舞う蝶に見惚れていたのは短い時間。 すぐに気を取り直し、作業へと戻った。 山車の飾りつけが一段落したところで、違う所に呼ばれて、そちらへ行って。
いつもと変わらぬ祭り前の日常を。 いつもと変わらぬ時の流れの中で過ごして。
祭りの日も、いつもと変わらず──でも、少しだけ、賑やかに流れて。
過ぎてゆくものなのだと、当たり前のように捉えていた]
[緩やかな『時』の流れが得難いものだと。 その時はまだ、知る由もなかった、から。*]
(4) 2014/02/15(Sat) 00時半頃
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─ 祭り当日/自宅 ─
……だから、舞はやらないってば。 俺がやるのは、楽の奉納だけ。
[朝餉の後、舞は納めないのかと母に問われ、返したのは苦笑い]
『……明がちゃんと舞うのを、一度は見てみたいのだけれど』
人に見せられるようなものじゃないよ。 ……まして、奉納のためとか、そんな。
『舞うのは、嫌い?』
……嫌いじゃないよ。 舞も、謡も、笛も……どれも、嫌いじゃないけれど。
[でも、と。 言葉途切れるのは、この話題の時のいつもの流れ。 大抵はここで、話は終わるのだけれど]
(9) 2014/02/15(Sat) 01時頃
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『教えた事を、忘れた訳ではないでしょうね?』
[この日は何故か、追撃があった。思いも寄らぬことを言われて、数度、瞬く]
忘れてなんて、いないけど。 でも、
『それなら、見せて? 奉納の舞台で、とはいわないから』
[それとこれとは違う、という言葉を言わせることなく、母はにこり、微笑んで。 対するこちらが零すのは、嘆息。**]
……わかった。 でも、軽く、なぞる程度だよ?
(10) 2014/02/15(Sat) 01時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2014/02/15(Sat) 01時頃
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/* ん。 やはり、そこなお二人はお忙しそうだな……。
さて、ぼちぼち自分のばとるの方向性を固めておかないと色々とまずい(今からか 時属性は出きる範囲が広すぎるから、ちゃんと範囲決めて緩急つけないとなあ……というか、時空竜以来だな、この属性も。
基本技は加速・減速。 大技は、越天楽今様を上手く生かせればいいんだけど、さて、どこまでできるか……! まあ、移ろう時の流れから、春夏秋冬を技にする、っていうのも、大概無茶ではあるんだけど。
メイン装備は太刀と舞扇。太刀はぎりぎりまでつかわなそうだけどね。
(-1) 2014/02/15(Sat) 14時半頃
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─ 祭り当日 ─
[母に押し切られる形で、装いはそのままに今様舞を披露した後。 支度を整え急ぎ、駆け出した]
……まったく、もう。 妙なところで、気まぐれをだすんだから。
[儀式に間に合えば奉納には差し支えはないけれど、息が乱れていては楽はできぬのに、と。 そんな愚痴を零してはいても、久しぶりの舞、それ自体が楽しかったのは否めなかったから。 表情自体は、決して、暗いものではなかった]
(20) 2014/02/15(Sat) 21時頃
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[人がどこに集まるのかは、大体わかるから、逆に人の少ない畦道を選んで駆け抜ける]
……急がない、とっ。
[そう、念じて一歩を踏み出した直後、ふわり、とした感覚が身を包む。 あれ、と思った時には、地に足がついて]
…………。
[気づけば、神社近くの雑木林の側に出ていた]
……あ。
[戸惑いは、寸の間。 今はそれよりも、と駆け出して。 どうにか、儀式が始まる前には、控えの場所までたどり着いていた]
(21) 2014/02/15(Sat) 21時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2014/02/15(Sat) 21時半頃
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─ 神社の境内 ─
[楽の奉納をするようになったのは、数年前から。 それまで奉納をしていた楽士に偶然音色を聴かれ、役目に推挙されたのが切欠だった。 横笛を奏でるのは好きだったし、それが里の役に立つならば、と。 素直に受け入れたのは、里での居場所を求める思いもあったのは否めない]
…………。
[控えの場で、息を詰めて神事が進むのを見る。 いつもならば目を逸らす事はないのだけれど──何故か、この時は。 奇妙な動悸を覚えて、ふっと、上を見て]
……え?
(37) 2014/02/15(Sat) 22時頃
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[上がったのは、呆けた声。 陽が黒く、何かに覆われていく。 呆然とした意識を引き戻したのは、神主の漏らした声。>>#5]
月が陽を……って、それ、一体、どういうっ……!
[思わず投げた問いに返る、言葉。>>#6 短いそれに、ひとつ、瞬く]
……天つ星……?
(38) 2014/02/15(Sat) 22時頃
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─ 神社の境内 ─
星が、目覚める、って……。
[鼓動が妙に早くなるのがわかる。 何かが疼くような感覚がある。 それが何を意味するのか、問おうとするのを遮るように、天から黒い影がいくつか、落ちてきた]
……え。
[上がるのは、人ならざるものの咆哮。 奇声と共に振るわれた鋭い爪が、神主へと振り下ろされて。
紅いいろの、飛沫が、散った]
(45) 2014/02/15(Sat) 22時半頃
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[何が起きたのか、何が起きているのか。 すぐには理解できなかった。
突然すぎる出来事と、異様に早くなる鼓動に、思考が追いつかない。
ただ、一つだけ、理解できたのは]
……っ!
[天から堕ちて来た異形のものが数体、真っ直ぐにこちらを見ている、という現実で。 それと認識した瞬間、踵を返して駆け出していた。 こちらを見ていた異形数体は迷う様子もなく、神社の裏へと向かう背を追ってくる]
(52) 2014/02/15(Sat) 22時半頃
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─ 神社の裏手 ─
なんで、こっち、来るっ……!
[追いすがる異形の姿に、とっさに口をついたのはこんな言葉。 狙われている、とは本能的な察知。 ただ、それがわかってもどうすれば、と悩む所に異形が爪を翳して飛び掛ってくる]
……っ!
[とっさに振るったのは、手にした横笛。 そんなもので討ち払えるようなものではないはず、なのに。 振るった笛は、尋常ならざる速さと、それが齎す勢いを持って異形を打ち据え、遠くへと跳ね飛ばした]
……え……何、が。
[唐突な出来事に、あがるのは呆けた声。 目覚め始めた力が笛に宿り、その『時』を速めた、との自覚は薄いまま。 とにかく落ち着こう、と荒い息を整えた]
(57) 2014/02/15(Sat) 23時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2014/02/15(Sat) 23時頃
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/* 覚醒イベントは、母上死亡絡めないと無理だなあ。
しかし、予測はしていたけれど、うん。
『時計』というギミックを外して時空属性を考えると、なんというか、地味になるwww
モブさん相手には無双しやすいけど、対人戦のバランスとるの、難しいんだよね、これ……。
(-5) 2014/02/15(Sat) 23時半頃
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─ 神社の裏手 ─
[しばし、荒れた息を整えた所で、改めて手にした笛を見る。 先ほどの自分の動きは、明らかに異常なもの。 とはいえ]
……感覚は、同じ、だった。
[数日前に、櫓から落ちた鉈へ向けて念じた時、先ほど、一瞬で距離を越えた時。 そして、今、笛で異形をなぎ払った時。 どれも、同じような感覚だったのは確かで。 何によるものかはわからないものの、それが、自分の『力』であるという自覚、それだけは確りとあって]
(80) 2014/02/16(Sun) 00時半頃
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……とに、かく。 ここで、ぼんやりとしてる、わけにはっ……!
[帰らなければいけない。母がどうしているか確かめなくては、と。 そう思い一歩を踏み出す、その頭上に影がさす。 はっと振り仰いだ視界に広がるのは、こちらへと飛び掛る、異形の姿]
……っ!
[す、と。 笛を手にした右の手が、上がる。 それは、舞う時のそれと良く似た、仕種]
(81) 2014/02/16(Sun) 00時半頃
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……冬の夜寒の 朝ぼらけ
[口をついたのは、出掛けに母の前で舞った今様舞に沿う謡の、冬の節]
契りし山路は 雪深し
[それに応じるよに、笛が淡い銀の光を宿す]
心のあとは つかねども
[それと共に宿るのは、冬の厳しさにも似た、刃の鋭さ]
思いやるこそ あわれなれ
[刃の鋭さ帯びた笛を手に、ゆるり、辿るは舞の動き。 優美さと鋭さと、二つ併せ持つ舞は、飛び掛る異形を断ち切った]
(*5) 2014/02/16(Sun) 00時半頃
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……は。
[緩やかな、けれど鋭き舞は異形を断ち切り、打ち落とす。 笛に宿りし銀の光がふわり、そこを離れて身の周囲を取り巻いた。
移ろう『時』、その流れの象徴たる四季の移り変わり。 それに由来する力は、『破』から『守』へと形を変えて、しばし、留まる]
……いか、ないと。
[小さく呟き、歩き出す。 慣れぬ力の行使は少なからぬ疲労を呼び、駆けるための『時』を縮めて瞬時に『渡る』には僅かに足りぬ様だった]
(85) 2014/02/16(Sun) 00時半頃
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[境内には既に動くものの気配はない。 いつも座って笛を奏でていた白梅の周囲も、鈍い色に染まっていた]
……く。
[そこから強引に視線を逸らし、石段を降りていく。 どれだけの血が流れているのか、誰が無事なのか──そも、自分以外の者が生きてるのか、それすらはきとはわからない状況に、焦りが募った]
一体、なんだって、言うんだ。 なんだって、こんな、事に……!
[理由がわからない事への苛立ちが言葉になって零れ落ちる。 やり切れない思いを振り払うように首を左右に振り、それからふと、空を見て]
……え?
[高くたかく飛び上がる人影>>91を認めて、一つ、二つと瞬いた]
(96) 2014/02/16(Sun) 01時半頃
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あれ……は。
[遠目で、誰か、まではわからないものの。 自分以外にも誰かがいる、という事ははっきりとわかって。 それと共に、何か、近いものをそこから感じたから]
……そのまま、無事でいてくれよ。
[小さく呟き、身の回りを取り巻く銀の光に軽く、手を触れて。 それから、見えた影の方へと触れた手を差し伸べる。
他を寄せ付けぬ冬の冷たさは、転じて硬き守り。 それが、手助けになるように、と念じて光を飛ばした後。 歩み向けるは、自身が今、誰よりも案ずる者の許。**]
(97) 2014/02/16(Sun) 01時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2014/02/16(Sun) 01時半頃
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─ 自宅への道 ─
[駆けて行くのは、来る時に辿った畦道。 元より人通りのなかったそこに、血の跡はない。 この辺りには異形はいなかったのか、それならば──と。 淡い期待が内を掠めるものの、嫌な予感は消えなかった]
『……祭りが終わったら、大事なお話があります』
[支度整え、出ようとした矢先に母から告げられた言葉がふと、過ぎる]
『それを聞いた上で、これからどうするかを考えなさい』
[言われた時は突然なのと、急ぎ出なければ、という思いに急かされていたから、深く考える事はしなかった。 けれど、今、こんな状況になって。 母は何かを感じていて、その上で、ずっと言わずにいた事を伝える決意をしたのでは、と。 そんな風にも思えていて、それが、嫌な予感を高めていた]
(128) 2014/02/16(Sun) 18時頃
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─ 自宅 ─
[駆け戻った自宅は、静かだった。 母一人子一人、慎ましく暮らしてきた家には、一見すると異変はない。ないけれど]
……静か……すぎる?
[異変がない事が、今の状況では逆に異常にも思えて、夢中で中に飛び込んだ]
かあさん、どこ!
[呼ぶ声に返事はなく、それが焦りを募らせる。 静まり返った家の中、忙しない足音を響かせて母の私室へと向かい]
(129) 2014/02/16(Sun) 18時頃
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[ゆるく広がるあかとくろとしろに、音と動きが全て、止まった]
(130) 2014/02/16(Sun) 18時頃
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[しろは広げられた衣装。白拍子の舞装束。 くろは乱れた髪。一束に結われていたはずの黒髪。
そして、あか。あかいろ、は]
……か……。
[舞扇と、白鞘巻の太刀を守るようにかき抱いて倒れたひとの。 背に刻まれた、爪の痕から溢れたしずく。 それが何を意味しているかは、これまで見てきたものからわかる。 わかる、けれど]
……ど……し、てっ……!
[だからと言って、受け入れられるものではなくて。 崩れるように、倒れた母の傍らに膝をついて手を伸ばす。 背後にゆら、と黒い影が揺らめいたのは、それとほぼ同時。 鋭すぎる爪を持つ、熊を思わせる異形は、無防備とも言える背に一撃加えんと前脚を振り上げ──]
(131) 2014/02/16(Sun) 18時頃
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[刹那の間の後、振り下ろされたはずのそれは全く違う方へ向けて、飛んでいた]
(132) 2014/02/16(Sun) 18時頃
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……いい加減にしろ。
[場の静寂を取り払ったのは、低い声。 左の手には鞘、右の手には抜き放たれた白鞘巻。 在り得ぬ速度は、『時』手繰る力のなせる業]
……奪って、壊して。 何がしたいんだよ、お前たち。 ……どうして、こんな事をっ……!
[問いはすれども、答えは期待してはいなかった。 片前脚を落とされてなお、こちらに爛々と輝く目を向ける異形を静かな瞳で睨みつつ、一歩前へと踏み出す。 太刀の扱いなどは知らぬ。故に、それを振るう動きは舞扇を操るそれと似る。 優美とも言える舞の動きは振り下ろされるもう片方の爪を往なし、くるり、身を翻す動きに乗せて放たれた横一閃が、異形の胴を断ち切って]
…………。
[訪れたのは、再度の静寂]
(133) 2014/02/16(Sun) 18時頃
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……かあ、さん。
[は、と重い息を一つ吐いた後、改めてその傍らに膝を突く。 唐突過ぎる喪失は、中々実感を伴わない。 叫びだしたいくらいなのに、声が出てこない。 言いたい事も、数え切れないほどあるはずなのに]
……ごめ……ん。
[ようやく零れたのは、短い言葉と、澄んだしずくがひとつふたつ。 それから、唇をきつく噛んで、手にした太刀の刃を拭い、鞘に納めた]
……いか、ない、と。
[小さく呟き、立ち上がる。舞扇は、母の手に。太刀は自身の手に残したまま]
……終わったら、戻ってくる、から。
[その終わりが何を示すかは、自分でもわからないまま、こう言って自宅を出て。 ふ、と、空を見上げた]
(134) 2014/02/16(Sun) 18時半頃
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[外に出て、周囲を見回す。 相変わらず、動くものの姿は見えない。 元より、村外れに近いこの場所は、隣近所もやや遠いのだけれど]
さっきの、ちゃんと、届いたみたいだし。 ……一人、無事なのは、確かか、な。
[心中紡がれた言葉>>119、それは届く事はなかったものの、その想いは確かに感じ取れた。 それが近しいと感じる所以は未だ知らぬものの]
他にも、誰かいないか。 ……ちゃんと、確かめないと。
[確かめて、その先でどうなるかは、自身にも読めぬけれど。 立ち止まっているのは辛いから、歩き出す事を選んでいた。**]
(135) 2014/02/16(Sun) 18時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2014/02/16(Sun) 18時半頃
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/* は。 行こうと思ってたら、その前に来てた……!
うん、さすが(
(-16) 2014/02/16(Sun) 20時半頃
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─ 畦道 ─
[他者を探す、と言ってもどこから、という宛もなく。一先ず、神社の方へ戻ってみるか、と歩き出す。 持ち慣れぬ白鞘巻は、一先ず腰の帯に差し]
……そう言えば。 これ、なんで使えたんだろう。
[ふと過ぎるのは、今更のような疑問。 母からは、これは装束の一つで実際には抜く事はできず、刃も潰されて何も斬れぬ、と聞いていた。 感情の昂ぶりなどで暴発的に高まった力が、太刀の『時』を巻き戻した結果、とは思い至らず。 慣れぬ重さには、と息を吐いた時──ふと、異質な何かを感じた]
(138) 2014/02/16(Sun) 21時頃
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……なん、だ?
[力を感じる。自分とは異質な何かが、近づいてくる。 それを祓えと、内で何かがざわめくような心地がした]
さっきのあれ……とは、違う。
[近いものは、先の異形の妖たちにも感じたけれど、それとも違う何か]
……。
[進むか否か、その逡巡は、短かった。 理由はわからないが、行かなくては、という思いは強く感じていたから。 それに従い、先に進んで]
(139) 2014/02/16(Sun) 21時頃
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……あれ、は。
[こちらに向けて、歩み進める坊主の姿>>137に歩みが止まる。
内なるもののざわめきが、より強くなったような心地がして、気を鎮めるためにと息を深く吸って、吐く]
ええ、と。 確か、最近来られた御坊様ですよ、ね?
[直接顔をあわせる機会はなかったが、話には聞いていたから。 距離開けたまま、よく通る声で問いを一つ、投げかけた]
(140) 2014/02/16(Sun) 21時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2014/02/16(Sun) 21時頃
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─ 畦道 ─
[問いに返されたのは、肯定。 覚え違いでなかったか、と思ったのは束の間]
……え? 『何』だ、って……。
[尋ねられた言葉>>141、その意を掴みあぐねてあげる声は戸惑い混じり]
俺は……名は、明之進。 何だ、と問われても……俺は俺、としか。
[答える間にも、内なるざわめきは強くなる。 相反するものがいる、と訴えるかの如きそれに、無意識、自身の腕を掴んでいた]
(142) 2014/02/16(Sun) 21時半頃
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─ 畦道 ─
……何なんだよ。
[急に不可解な問いを向けてきたかと思えば笑い出す、そんな坊主の様子>>143に、知らず、ぼやくような声が落ちる。 しかし、続けて向けられた問いはそんな思考をどこかへと飛ばすだけのものを秘めていた]
……は? 殺したくて仕方ない……って。
[瞬き、一つ。内なるものの疼きが強くなる。 祓わねばならぬ鎮めねばならぬ。 同じ『時』は刻めぬものだと、内なる光は訴える。 相容れぬなにかがある、と。 その認識は、容易く落ちたけれど]
(151) 2014/02/16(Sun) 22時頃
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……こんな状況で、いきなり、そんな事を言われても、困るんですが。 少なくとも、大人しく殺される謂れは、俺にはありませんし。
……何より。 あなたを放って置いてはいけない……と。 そんな気もして、仕方ないんですよ、ね。
[返したのは、突きつけられた選択肢、そのどちらでもない自分の言葉。 逃げる気はないが、殺される気もない、と。 そんな思いを乗せて言い放っていた]
(152) 2014/02/16(Sun) 22時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2014/02/16(Sun) 22時半頃
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─ 畦道 ─
……まあ、そうですけどね。
[殺し合いを選択肢に入れてきた事からもそれは窺い知れるから、ぽつりと呟いて。 向けられた問い>>154に、は、と一つ息を吐いた]
(157) 2014/02/16(Sun) 22時半頃
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─ 畦道 ─
殺されたくはないですし、放っても置けない、から。
[いいながら、懐に収めた笛に手を伸ばす]
だから……鎮め、ます。
[掴んだ笛をくるりと回し。 しかと握り直した後、舞扇を払うが如き動きでゆるり、弧を描いてぴたりととめた]
(*14) 2014/02/16(Sun) 22時半頃
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─ 畦道 ─
[鎮める、と言い放ったのはごく自然なこと。 内にある銀の光が、より強く求めるのはそれだと思えたから]
……言われずとも、やってやる!
[何故そうしなければならぬのか、はわからぬけれど。 それが自分の成す事と思うから]
(*16) 2014/02/16(Sun) 23時半頃
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……っ、と!
花橘も 匂うなり 軒のあやめも かおるなり 夕ぐれさまの 五月雨に 山ほととぎす 名のるなり!
[駆けて来る炎の帯>>*15は、寸での所で横に飛び、避ける。 着地の直後にくるりと身を返し、紡ぐのは今様歌。 本来の歌い方とは程遠い、早口のものではあるけれど。 笛には確り、気が宿る。 夏の日差しの、苛烈な光。 それを宿した横笛を手に、己が身の『時』を速めて踏み込んで]
……はっ!
[短い気合と共に、横一閃に振り抜いた]
(*17) 2014/02/16(Sun) 23時半頃
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