162 絶望と後悔と懺悔と
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[見上げた涼平は、白いコートを着ていた。帝都守護隊。 だが、彼は自分に向けて武器をかざす様子がない。 ――聞き間違えだったのだろうか?
そこに、常人の数段鋭敏になった耳が、 遠い声を遠景ではないものとして捉えた>>265]
…………っ、ふ
[ずるり、立ち上がる。ぼたりと血が落ちた。 放り出した双振りの短剣を拾う。
先程の女は声のある方向へ行った。 それに、自分と涼平に剣を向けた。 捨て置いてはいけない]
(299) 2014/02/11(Tue) 09時半頃
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[熱い。――熱くない。 痛い。――痛くない]
すぅ――――……
[ゆっくりと吸い、]
はあ。
[吐く。 大丈夫だ。ちゃんと動ける。 とどめが刺される筈だった吸血鬼が再起した事で、 涼平が払った筈の戦場の空気が戻って来る]
……涼平君、少しだけ待っていて。これが終わったら
[波刃の短剣を掌にくるりと遊べば、 立ち去る女の遠い背中に投げて突き刺した。]
一緒に帰ろう。
[剣を向けるだけ向けて、殺さずに背を見せた暗愚に。]
(302) 2014/02/11(Tue) 10時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2014/02/11(Tue) 10時頃
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/* なんというかこう、……女は強し */
(-130) 2014/02/11(Tue) 15時頃
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―回想・零瑠について―
……目を、閉じて。
[見れば卒倒してしまうから。 想像しただけでも大分だめかも知れない。 けれど空腹には耐えられない、そう困っている零瑠には、 助けを差し出し待つ事は諦めなかった。>>*1:184
己は鬼を刺す木だからと告げた日に、 例えどんな答えを受けたとしても、尚。]
[野菜を混ぜた素朴な菓子から始めたように、>>122 何かにほんの少しの血を混ぜてごまかす所から 始めてはどうかと勧めたのが自分だった。
おいしくなさそうだと想像した顔に見えた。 しかたがない、と凪いだ面の内側で思う。
――それでも、生きてほしかった。]
(*87) 2014/02/11(Tue) 16時頃
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―回想・直円について―
[本を手に、学の深い家族の元を訪れる。]
ごめんなさい。少し……解らない所が、あって。 教えてもらっても、良い?
[あの夜を境に、直円はひどく変わった。 それを殊更に喜び、月影や黒百合を礼賛するようになった。
けれど自分も変わったのだと思う。頭を垂れるのは同じだし、 与えられて難しい本も読むようになった]
この、隠れ切支丹という人たちがお祈りをする事は、 どうして、禁止されていたの?
(*88) 2014/02/11(Tue) 16時頃
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[自分だって怖いだろうに、任せたまえと言ってくれた。 自分達家族に『生きている』事を教えてくれたのに、
吸血鬼に媚びる裏切り者だと、特に人間からの蔑みは強く 家族を馬鹿にする奴らに身の程を知らせた事もある]
……それと、これは、なんて読むのかな。
[少年にとっては難しい字が書かれた紙だった。>>1:438
――それでも、生きてほしかった。*]
(*89) 2014/02/11(Tue) 16時頃
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[名も知らぬ女が一息に明之進を殺さなかったのは、 ひとつは涼平との距離が近すぎたため、 ふたつは涼平を説得し覚悟の猶予を与えるため、だろう。 人間にとってはそれが致命だ。
瞼を伏す。 急速に冷えた視線が周囲の人間を見回して、 襲いかかる雑兵を銀の刺剣で突き刺した。>>344 吸血鬼殺しに特化した白の兵でなければ、物の数ではない。
自分に武器を振りかざす者よりも、 背後の家族に近付く者をより選んで殺した。]
皆のところに。
[ごく自然に、涼平に告げて見せる。
それが唯一の冀望。]
(346) 2014/02/11(Tue) 16時半頃
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[だがそれは、それは涼平にとって、
果たして『希望』に重ねられるものなのか。]
……くっ。
[零瑠と共に背を守って戦うのとは状況が違っている。 今や零瑠は周を、明之進は涼平を背に庇って戦っていた。
かわせる筈の刃が頬に傷を引き、 届くはずの切っ先が寸での所で伸ばせない。
やがて、吸血鬼に守られている人間へと、 向けられる視線が何の色に染まって行くのか、 ――少年はよく知っている。]
(349) 2014/02/11(Tue) 16時半頃
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/* 直円がいい人過ぎてだな。 この……この……家族愛溢れる感 */
(-142) 2014/02/11(Tue) 19時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2014/02/11(Tue) 20時頃
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/* !!!!!!!! これは 驚きの 展開
……おかしいな、絶望できないぞ…… */
(-148) 2014/02/11(Tue) 20時頃
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[かわせないかも知れない、と思った刃を、 間に割って入って防ぐものがあった。>>405 一瞬、振り返って、浮かぶ喜色。
動くたび背から血は流れるけれど、大丈夫。 『同じ思い』が、体を衝き動かしてくれる。
不殺の戦い方をする涼平によって、身の周りには 傷付けられた者達の叫びや苦悶が混じるようになる。
裏切るのかと、涼平へ叫んだ兵士の腹を突き刺し、 振り上げた足で、鈍い音を立てて首を圧し折る]
(411) 2014/02/11(Tue) 20時頃
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/* Q.希望の紙は燃えたんじゃなかったの? A.多分、覚えてたのを自分で書いてみた奴じゃないかな!
*/
(-149) 2014/02/11(Tue) 20時半頃
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―回想・理依について―
[喉元に円形の刃が突き付けられた。 一拍おいて引き戻されたそれに、ふうと息をつく]
……もう一本、お願いします。
[理依は根気よく手合せに付き合ってくれた。 自分にはこれ以上ない鍛錬だったと思うけれど、 彼にはどうだったのか、良く解らない。
勝てるようになってほしい、の意味も]
(*99) 2014/02/11(Tue) 21時半頃
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――――、……
[素直に尋ねられれば良かったのだろうか。 けれど、にこにこと誰にでも接していた理依の面影は、 他愛ない話をしなくなり、どこか線を引くように 独りでいたがっている、ようにも見える。
ただ、そうなりたい、とは思った。 もっと強く、いつか届くようにと望んだ。 何に届けと伸ばすのか、自覚のない切っ先を、 刺すように鋭く*]
(*100) 2014/02/11(Tue) 21時半頃
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[何人殺したかを数える、という発想はなかった。 ただ、一人を殺せばその兵士には何人かの仲間がいる。 一人が喪われれば何人が怒りに叫びを上げ、 何人が死ねば何十人が復讐に刃を向けるのか]
――っ、
[さすがに血を流し過ぎたか、少しぼうっとする。 戦の途中ではあったけれど、背に腹は代えられない。
その他の何人と同じように心臓を突いた人間の 首筋にがぷりと噛みついた。 時間は掛けられない、一口啜って死体を振り捨てる。 喉を鳴らして、手の甲を雑に拭う]
(425) 2014/02/11(Tue) 21時半頃
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涼平君、少し移動しよう。……もう少し、安全な所に。
[不殺はある種、殺すよりも難しい。自分も手負いだ。 零瑠と合流して、敵の退路を塞ぐような真似をやめれば、 多少は継戦も楽になる筈。]
(426) 2014/02/11(Tue) 21時半頃
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/* おにいちゃーーーーーーん!!!!(ぶわ) */
(-152) 2014/02/11(Tue) 21時半頃
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/* 個人的にはこの場にジャニスがいてくれれば 美味しいんだけどなあって思っているけど なかなか上手く行かない物です……
というかジャニスは大丈夫なのかすごく心配 */
(-155) 2014/02/11(Tue) 21時半頃
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/* あと俺すげー野放しだけどいいのかねホリーは。 このままだと絶望できないのー 涼平連れて帰ってからの絶望展開が待機中なのかも知れんが */
(-158) 2014/02/11(Tue) 22時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2014/02/11(Tue) 22時頃
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―回想・直円について―
……相容れ、ない。
[時の幕府、権力者にとって不都合だったからと理解する。 神のもとに平等――それはまるで。 この場で言う事は憚られた。>>*90]
そう。……これも、きぼうなんだ。
[形は変わっても。]
ありがとう。
[「優しい」眼差しに、笑みを返す。 血に塗れ、擦り切れていく道の上で、 ――「思い」は隠れても忍んでも、強い**]
(*104) 2014/02/11(Tue) 22時頃
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/* よくわかんないけどこの村次から次へと エピソードが浮かび上がるのは何だろう。
もしかしたら他の村でも浮かんでるのかも知れないけど、 何となく回想許容な雰囲気があるから いつもよりログに落とせているというだけなのかな?
あ、と言うか回想が負担になってたらごめんなさい、 逆にセーブしなきゃいかんだろうか僕は */
(-161) 2014/02/11(Tue) 22時頃
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/* >>*107 ひ
ひゃあああああってなった ひゃああああ
ほんとすげえ零瑠君は */
(-163) 2014/02/11(Tue) 22時半頃
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/* >>442 因みにごめんね涼平君がどうするのか解らなくて 返事したいけどできないn ぐふ ……勝手に動くか……でも涼平に残るって言い出されたら 明之進すごく困っちゃう */
(-164) 2014/02/11(Tue) 22時半頃
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[涼平は恐らく躊躇しただろう。 家族と言えど、吸血鬼となった少年について行けば 完全な裏切りを意味する。
ひと思いに解放してやるのが情けだと、 誰か、白い外套の兵士が叫んだ]
……早くっ。
[無理矢理ではあったが、涼平のコートの裾を引く。 その所為で、投げ放ったクリスナイフは拾えないまま、 零瑠の声があった方へと退いて行った]
(444) 2014/02/11(Tue) 22時半頃
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―司令部付近 合流―
[声の下るよりもずっと遅れて馳せる事になった。 他に守備隊の面々がいるなら容赦なく切り捨てるつもりで。 失血に息が上がる。]
はっ……は、っ
[涼平を連れて行ったその先で、零瑠の姿を見止める。 あと少しの距離、赤い色が見え、怪我を負ったのかと思う。
だが、赤の下地にある色は、白。 零瑠の外套の色ではない]
――――あ。
[誰か、背負っている。それに、傍にいる人は――]
(450) 2014/02/11(Tue) 23時頃
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/* 本当は背中ずんばらされたらそんな動けないと思うけど、 いいの、ご都合主義じゃないと話がすすまなry */
(-166) 2014/02/11(Tue) 23時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2014/02/11(Tue) 23時頃
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/* >>*108 何かこの村涙腺弱くなるなあ。 と言うか、昔に比べると涙腺弱くなったな僕は。
歳か。 */
(-167) 2014/02/11(Tue) 23時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2014/02/11(Tue) 23時半頃
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……サミュエルも、生きてた……
[涼平が呼ぶ名前もそれを証している。>>469 良かった、と安堵で呟いた途端、糸がひとつ緩む。 頭にぐらりと来て、涼平の肩を頼ってへたりと屈んだ]
(475) 2014/02/11(Tue) 23時半頃
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……一緒に、来てくれるの?
[先程は躊躇った涼平の声に、膝ついて見上げる。>>488
こく、と頷いた]
一緒に、来てくれれば良いよ。 絶対……守るから。
[例えば、涼平を人のまま家族として傍に置けるかどうか。 それが許されるかどうかは解らないが。
一緒に帰れれば、きっと、きっと――]
(495) 2014/02/12(Wed) 00時頃
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/* フラグの乱立でぱんださんが死ぬ予感 */
(-175) 2014/02/12(Wed) 00時頃
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